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次の文を読み46、47の問いに答えよ。
Aさん(42歳、初産婦)。約8年の不妊治療後に体外受精で妊娠。妊娠経過は順調で骨盤位のため帝王切開術による出産となった。児は正常新生児で、Aさんの産褥経過は問題なく、予定通り産褥7日に退院した。本日、産褥14日、母乳外来に来院した。児の健康状態は良好、体重増加は45g/日。Aさんは「母乳が足りているかわからなくて、1回60mLのミルクを日4、5回足しているのですが、この子は泣いてばかりで、私は全然眠れないです」と暗い表情で話した。
46 この時の助産師の対応で最も適切なのはどれか。
1.産後うつ病であると伝える。
2.ミルクの量が適切ではないと指導する。
3.母乳分泌を促すマッサージを指導する。
4.自宅での児との生活について話してもらう。
解答4
解説
・Aさん(42歳、初産婦)。
・約8年の不妊治療後に体外受精で妊娠。
・出産:骨盤位のため帝王切開術。
・妊娠経過:順調(正常新生児、予定通り産褥7日に退院)
・産褥14日:児の健康状態良好、体重増加45g/日。
・Aさん「母乳が足りているかわからなくて、1回60mLのミルクを日4、5回足しているのですが、この子は泣いてばかりで、私は全然眠れないです」と暗い表情で話した。
→本症例は、初産婦で分からないことが多く不安な発言と暗い表情が観察される。産後うつ病も視野に入れて対応する必要がある。産後うつ病とは、産褥婦の約3%にみられ、産褥1か月以内(特に2週間以内)に発症することが多い。強い抑うつ症状を呈し、育児にも障害が出る。産後うつ病の患者への適切な対応が大切である。抑うつ状態の患者に対し、まずは患者の不安に寄り添い、共感的態度をとることが基本である。
1.× 産後うつ病であると伝える優先度は低い。病気の診断は、助産師は行うことができず医師のみが許された行為である。これは医師法に定められている。例え、本症例が産後うつ病が疑われている状態であったとしても、産後うつ病であると伝えることはせず医師に報告し対応を検討するのが望ましい。また、産後うつの評価には、エジンバラ産後うつ病質問票がある。エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS:Edinburgh Postnatal Depression Scale)とは、産後うつ病をスクリーニングするために使用する質問票のことである。10項目の質問で、対象者は過去7日間の気分を答える。日本におけるカットオフポイント(区分点)は9点で、EPDS9点以上で「うつの可能性が高い」と考える。ただし、9点以上がうつ病で、8点以下はうつ病ではないと判断するものではない。
2.× ミルクの量は「適切ではない」と判断することはできない。むしろ、児の健康状態は良好で、体重増加は45g/日であるためミルクの量は適切と判断できる。ちなみに、新生児期(0~3か月児)の1日体重増加量 20~30gである。
3.× 母乳分泌を促すマッサージを指導する優先度は低い。なぜなら、①児の健康状態は良好で、体重増加は45g/日であること、②1回60mLのミルクを日4、5回足しているため。乳汁分泌は順調でミルク量も適切であると考えられる。
4.〇 正しい。自宅での児との生活について話してもらう。本症例は、初産婦で分からないことが多く不安な発言と暗い表情が観察される。産後うつ病も視野に入れて対応する必要がある。産後うつ病とは、産褥婦の約3%にみられ、産褥1か月以内(特に2週間以内)に発症することが多い。強い抑うつ症状を呈し、育児にも障害が出る。産後うつ病の患者への適切な対応が大切である。抑うつ状態の患者に対し、まずは患者の不安に寄り添い、共感的態度をとることが基本である。
・0~3か月:25~30g
・3~6か月:20~25g
・6~9か月:15~20g
・9~12か月:7~10g
(※図引用:「看護roo!看護師イラスト集」より)
次の文を読み46、47の問いに答えよ。
Aさん(42歳、初産婦)。約8年の不妊治療後に体外受精で妊娠。妊娠経過は順調で骨盤位のため帝王切開術による出産となった。児は正常新生児で、Aさんの産褥経過は問題なく、予定通り産褥7日に退院した。本日、産褥14日、母乳外来に来院した。児の健康状態は良好、体重増加は45g/日。Aさんは「母乳が足りているかわからなくて、1回60mLのミルクを日4、5回足しているのですが、この子は泣いてばかりで、私は全然眠れないです」と暗い表情で話した。
47 母乳外来受診から1週後、Aさんは、産後の1か月健診に児を連れて夫とともに来院した。産後の経過は順調である。児については「以前より寝てくれるようになったけど、泣くといらいらしてしまう。夫は、仕事が忙しくて帰りが遅い」と言う。エジンバラ産後うつ病質問票<EPDS>は4点であった。日7、8回直接授乳しておりミルクを毎回足している。
助産師の対応で適切なのはどれか。
1.精神科への受診を勧める。
2.地域の育児支援情報を提供する。
3.育児はうまくいっていると励ます。
4.虐待の疑いがあることを児童相談所に連絡する。
解答2
解説
・1週後:産後の1か月健診に児を連れて夫とともに来院した。
・産後の経過:順調。
・Aさん「以前より寝てくれるようになったけど、泣くといらいらしてしまう。夫は、仕事が忙しくて帰りが遅い」と。
・エジンバラ産後うつ病質問票<EPDS>:4点
・日7、8回直接授乳しておりミルクを毎回足している。
→前の設問から1週間が経過し、エジンバラ産後うつ病質問票<EPDS>4点という結果からも産後うつ病の可能性は低くなっていると考えられる。ただし、児や自身の精神状態、家庭事情に不満や不安、悩みごとがある発言も聞かれる。したがって、育児サポートの状態を把握し、子育て支援の関連情報を提供することが大切である。エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS:Edinburgh Postnatal Depression Scale)とは、産後うつ病をスクリーニングするために使用する質問票のことである。10項目の質問で、対象者は過去7日間の気分を答える。日本におけるカットオフポイント(区分点)は9点で、EPDS9点以上で「うつの可能性が高い」と考える。ただし、9点以上がうつ病で、8点以下はうつ病ではないと判断するものではない。
1.× 精神科への受診を勧める優先度は低い。なぜなら、前の設問から1週間が経過し、エジンバラ産後うつ病質問票<EPDS>4点という結果からも産後うつ病の可能性は低くなっていると考えられるため。エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS:Edinburgh Postnatal Depression Scale)とは、産後うつ病をスクリーニングするために使用する質問票のことである。10項目の質問で、対象者は過去7日間の気分を答える。日本におけるカットオフポイント(区分点)は9点で、EPDS9点以上で「うつの可能性が高い」と考える。ただし、9点以上がうつ病で、8点以下はうつ病ではないと判断するものではない。
2.〇 正しい。地域の育児支援情報を提供する。前の設問から1週間が経過し、エジンバラ産後うつ病質問票<EPDS>4点という結果からも産後うつ病の可能性は低くなっていると考えられる。ただし、児や自身の精神状態、家庭事情に不満や不安、悩みごとがある発言も聞かれる。したがって、育児サポートの状態を把握し、子育て支援の関連情報を提供することが大切である。
3.× 育児はうまくいっていると励ます優先度は低い。なぜなら、Aさん「以前より寝てくれるようになったけど、泣くといらいらしてしまう」と児や自身の精神状態、家庭事情に不満や不安、悩みごとがある発言も聞かれるため。また、前の設問から1週間が経過し、エジンバラ産後うつ病質問票<EPDS>4点という結果からも産後うつ病の可能性は低くなっていると考えられるとはいえ、うつ症状は日内変動がみられる。うつ病患者の基本的な対応として、①気持ちを受け入れる、②共感的な態度を示す、③心理的な負担となるため、激励はしない、④無理をしなくてよいことを伝える、⑤必ず回復することを繰り返し伝えていく、⑥静かな場所を提供することが大切である。
4.× 虐待の疑いがあることを児童相談所に連絡する優先度は低い。なぜなら、虐待の疑いは現在見られていないため。Aさん「以前より寝てくれるようになったけど、泣くといらいらしてしまう」という児への正直な感情を自分自身で理解しているよう受け取れる。
次の文を読み48、49の問いに答えよ。
Aさん(35歳、経妊婦)。妊娠8週。身長158cm、体重49kg(非妊時体重52kg)。妊婦健康診査を受診した。妊婦健康診査で、体温37.5℃、血圧92/64mmHg、尿蛋白(-)、尿糖(-)、尿ケトン体2+。2週前から嘔気が出現し、1週前から一日中嘔吐が続いており、水分は一口程度であれば摂取できるが、食事はほとんど摂取できていない状況である。Aさんは、「前回の妊娠の時と違って、こんなに吐いてばかりで赤ちゃんは大丈夫でしょうか。不安です」と話している。
48 この時点のアセスメントで正しいのはどれか。
1.うつ状態である。
2.経過は順調である。
3.輸液療法が必要である。
4.自然に治まる症状である。
解答3
解説
・Aさん(35歳、経妊婦、妊娠8週)
・身長158cm、体重49kg(非妊時体重52kg)
・妊婦健康診査:体温37.5℃、血圧92/64mmHg、尿蛋白(-)、尿糖(-)、尿ケトン体2+。
・2週前:嘔気
・1週前:一日中嘔吐、水分は一口程度、食事は摂取できていない。
・Aさん「前回の妊娠の時と違って、こんなに吐いてばかりで赤ちゃんは大丈夫でしょうか。不安です」と。
→本症例は妊娠悪阻(おそ)が疑われる。妊娠悪阻とは、妊娠中にみられる極めて強い吐き気や激しい嘔吐のことである。通常の「つわり」がみられる女性とは異なり、妊娠悪阻の女性は体重が減少し、脱水を起こす。妊娠悪阻の重篤な合併症としてビタミンB1の欠乏から発症するウエルニッケ脳症があり、意識障害や小脳性運動失調などが出現し、50%以上で逆行性健忘、記銘力の低下、作話が特徴のコルサコフ症候群という後遺症が残る。 母体死亡に至る症例もあるため、慎重に管理する必要がある。悪心・嘔吐が強く、脱水、3kg以上の体重減少、飢餓によるケトアシドーシスをきたすもの、経口摂取が困難な時、尿ケトン体が陽性の場合は、輸液を行い水分と栄養、ビタミン類を補充する。
1.× うつ状態であると断定できる情報が少ない。うつ病の症状として、①感情面:抑うつ、不安、焦燥。②意欲面:意欲低下(日内変動があり特に朝が悪い)、自殺念慮。③思考面:微小妄想(罪業、貧困、心気)、思考抑止、離人。④身体面:不眠(早期覚醒が多い)、頭重感、めまい、倦怠感があげられる。
2.× 経過は「順調」ではなく「問題発生」がある。本症例は妊娠悪阻(おそ)が疑われる。妊娠悪阻とは、妊娠中にみられる極めて強い吐き気や激しい嘔吐のことである。通常の「つわり」がみられる女性とは異なり、妊娠悪阻の女性は体重が減少し、脱水を起こす。妊娠悪阻の重篤な合併症としてビタミンB1の欠乏から発症するウエルニッケ脳症があり、意識障害や小脳性運動失調などが出現し、50%以上で逆行性健忘、記銘力の低下、作話が特徴のコルサコフ症候群という後遺症が残る。 母体死亡に至る症例もあるため、慎重に管理する必要がある。悪心・嘔吐が強く、脱水、3kg以上の体重減少、飢餓によるケトアシドーシスをきたすもの、経口摂取が困難な時、尿ケトン体が陽性の場合は、輸液を行い水分と栄養、ビタミン類を補充する。
3.〇 正しい。輸液療法が必要である。輸液とは、水分や電解質などを点滴静注により投与する治療法である。妊娠悪阻は、悪心・嘔吐が強く、脱水、3kg以上の体重減少、飢餓によるケトアシドーシスをきたすもの、経口摂取が困難な時、尿ケトン体が陽性の場合は、輸液を行い水分と栄養、ビタミン類を補充する。
4.× 「自然に治まる症状」と断定できず、状態に応じて治療が必要である。妊娠悪阻は、母体死亡に至る症例もあるため、慎重に管理する必要がある。悪心・嘔吐が強く、脱水、3kg以上の体重減少、飢餓によるケトアシドーシスをきたすもの、経口摂取が困難な時、尿ケトン体が陽性の場合は、輸液を行い水分と栄養、ビタミン類を補充する。
次の文を読み48、49の問いに答えよ。
Aさん(35歳、経妊婦)。妊娠8週。身長158cm、体重49kg(非妊時体重52kg)。妊婦健康診査を受診した。妊婦健康診査で、体温37.5 ℃、血圧92/64mmHg、尿蛋白(-)、尿糖(-)、尿ケトン体2+。2週前から嘔気が出現し、1週前から一日中嘔吐が続いており、水分は一口程度であれば摂取できるが、食事はほとんど摂取できていない状況である。Aさんは、「前回の妊娠の時と違って、こんなに吐いてばかりで赤ちゃんは大丈夫でしょうか。不安です」と話している。
49 Aさんは妊娠12週で、妊婦健康診査を受診した。体重50.0kg、血圧94/60mmHg、尿蛋白(-)、尿糖(-)、尿ケトン体(±)。嘔吐は軽減してきたが嘔気は持続している。「1日3食頑張って食べようと努力していますが、ご飯を一口食べると吐いてしまいます。どうすれば食べられるようになるでしょうか」と話している。
助産師が行う食事指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
1.「食べられるときに好きなものを食べましょう」
2.「1日2,000kcalを目標に食べましょう」
3.「水分を摂るように心がけましょう」
4.「お腹が空いてから食べましょう」
5.「外食は避けましょう」
解答1・3
解説
・妊娠12週
・妊婦健康診査:体重50.0kg、血圧94/60mmHg、尿蛋白(-)、尿糖(-)、尿ケトン体(±)。
・嘔吐は軽減してきたが、嘔気は持続している。
・「1日3食頑張って食べようと努力していますが、ご飯を一口食べると吐いてしまいます。どうすれば食べられるようになるでしょうか」と。
→本症例は妊娠悪阻(おそ)が疑われる。妊娠悪阻は、母体死亡に至る症例もあるため、慎重に管理する必要がある。悪心・嘔吐が強く、脱水、3kg以上の体重減少、飢餓によるケトアシドーシスをきたすもの、経口摂取が困難な時、尿ケトン体が陽性の場合は、輸液を行い水分と栄養、ビタミン類を補充する。多くは、妊娠12~16週には自然に症状が軽快するため、焦らずに療養を続けるように促す。できるだけ食事を頻回にとる必要があるため、食事の内容を強制せず食べられるものを食べられるときに摂取するようにする。また、十分な水分補給を行うことを促す。
1.3.〇 正しい。「食べられるときに好きなものを食べましょう」「水分を摂るように心がけましょう」と食事指導を行っていく。本症例は妊娠悪阻(おそ)が疑われる。妊娠悪阻は、母体死亡に至る症例もあるため、慎重に管理する必要がある。悪心・嘔吐が強く、脱水、3kg以上の体重減少、飢餓によるケトアシドーシスをきたすもの、経口摂取が困難な時、尿ケトン体が陽性の場合は、輸液を行い水分と栄養、ビタミン類を補充する。多くは、妊娠12~16週には自然に症状が軽快するため、焦らずに療養を続けるように促す。できるだけ食事を頻回にとる必要があるため、食事の内容を強制せず食べられるものを食べられるときに摂取するようにする。また、十分な水分補給を行うことを促す。
2.× 「1日2,000kcalを目標に食べましょう」は現在のAさんには困難である。なぜなら、ご飯を一口食べると吐いてしまう状態であるため。多くは、妊娠12~16週には自然に症状が軽快するため、焦らずに療養を続けるように促す。できるだけ食事を頻回にとる必要があるため、食事の内容を強制せず食べられるものを食べられるときに摂取するようにする。また、十分な水分補給を行うことを促す。
4~5.× お腹が空いてから食べる/あえて外食を避ける必要はない。むしろ、できるだけ食事を頻回にとる必要があるため、食事の内容を強制せず食べられるものを食べられるときに摂取するようにする。
次の文を読み50、51の問いに答えよ。
Aさん(32歳、初産婦)。病院の産婦人科で、妊婦健康診査を受けていた。合併症はなく、妊娠経過および胎児の発育は順調であった。既往歴に特記すべきことはない。妊娠40週3日、自宅で陣痛発来および破水を認めたため、産婦人科病棟に入院した。胎児推定体重は3,400g。羊水混濁は認めない。子宮口が全開大後、胎児心拍数陣痛図にて高度遅発一過性徐脈を認めたため、吸引分娩による急速遂娩を行うこととなった。
50 新生児蘇生法ガイドライン2015に基づく児の蘇生の準備で適切なのはどれか。
1.吸引器の陰圧を20kPaに設定する。
2.6Frの吸引カテーテルを準備する。
3.内径4.5 mmの気管チューブを準備する。
4.人工呼吸用ブレンダーの酸素濃度を21%に設定する。
5.Tピース蘇生装置の呼気終末陽圧<PEEP>を8cmH2Oに設定する。
解答4
解説
・Aさん(32歳、初産婦)。
・合併症/既往歴:特記事項なし。
・妊娠経過および胎児の発育:順調。
・妊娠40週3日:陣痛発来・破水を認めたため入院。
・胎児推定体重:3,400g(羊水混濁は認めない)。
・子宮口全開大後:胎児心拍数陣痛図にて高度遅発一過性徐脈を認めたため、吸引分娩による急速遂娩を行うこととなった。
→緊急時の対応(症状の悪化や胎児仮死のある場合)として、鉗子分娩・吸引分娩及び緊急帝王切開などのほかにも、可能な限り速やかに分娩を完了させる必要がある場合に行われる産科手術で、急速遂娩と呼ばれる。つまり、急速分娩とは、分娩中に母児に危機的状況が生じた場合に、分娩を早めるために、①帝王切開、②鉗子分娩、③吸引分娩などによって児を娩出することである。
1.× 吸引器の陰圧は、「20kPa」ではなく13kPaに設定する。吸引操作は口腔内5秒、鼻腔内5秒程度にとどめる。吸引圧は100mHg(13kPa)を超えないようにする。カテーテルサイズは、成熟児の場合8~10Fr、羊水混濁がある場合は12~14Frを用いる。(※一部引用:「産婦人科診療ガイドライン―産科編 2020」公益社団法人 日本産科婦人科学会より)
2.× 「6Fr」ではなく10~12Fr(成熟児の場合)の吸引カテーテルを準備する。ちなみに、未熟児の場合に6~8Fの吸引カテーテルを準備する。本症例は、妊娠40週3日で胎児推定体重3,400gであり、正期産児といえる。
3.× 「内径4.5 mm」ではなく内径2.5~3.0mm(成熟児の場合)の気管チューブを準備する。気管チューブの内径は、カフなしかありかで異なるが、【カフなしの場合】チューブ内径(mm)=(年齢/4)+4、【カフありの場合】チューブ内径(mm)=(年齢/4)+3.5で求められる。したがって、年齢によって内径は依存し、例えば1歳以上の場合内径4.0~4.5mmとなる。
4.〇 正しい。人工呼吸用ブレンダーの酸素濃度を21%に設定する。酸素ブレンダーとは、酸素と空気を混ぜて21〜100%の酸素濃度ガスを供給する装置のことである。
5.× Tピース蘇生装置の呼気終末陽圧<PEEP>を「8cmH2O」ではなく5cmH2O以下に設定する。蘇生の初期処置が終了したのちに、心拍数100/分以上で自発呼吸があり、努力呼吸と中心性チアノーゼの両方が認められる場合、まず空気を利用した「持続的気道陽圧(CPAP)が推奨される。人工換気が必要な場合は、呼気終末陽圧<PEEP>を使用し5cmH2O以下に設定で人工換気を行う。人工呼吸に必要な吸気圧や呼気終末の気道内圧を設定値によって一定に規定することが可能である。吸気のタイミングも蘇生者の手元のバルブを親指で操作する。