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36 28歳の初産婦。入院時、陣痛間欠7分、陣痛発作30秒で、内診所見は、子宮口2cm開大、展退度40 %、Station-2、子宮頸管の硬度は中、子宮口の位置は中央であった。入院後6時間経過し、陣痛間欠3分、陣痛発作50秒となった。産婦は陣痛発作時に自ら深くゆっくりと呼吸し、間欠時には少し眠ることもあった。
この時の産婦のアセスメントで正しいのはどれか。2つ選べ。
1.微弱陣痛である。
2.母体疲労が著しい。
3.活動期に至っている。
4.血中β-エンドルフィンが高まっている。
5.逃避型のコーピングを用いて分娩に適応している。
解答3・4
解説
・28歳の初産婦。
・入院時:陣痛間欠7分、陣痛発作30秒。
・内診所見:子宮口2cm開大、展退度40 %、Station-2、子宮頸管の硬度は中、子宮口の位置は中央。
・入院後6時間経過:陣痛間欠3分、陣痛発作50秒。
・産婦は陣痛発作時に自ら深くゆっくりと呼吸し、間欠時には少し眠ることもあった。
→本症例は、入院時と比較すると陣痛間欠は短くなり、陣痛発作時間は長くなっていることから、分娩進行が順調に進んでいると考えられる。平均的な進行状況として4~6cm程度子宮口が開大していることが予測できる。
1.× 微弱陣痛とはいえない。なぜなら、本症例は子宮口2cm開大で陣痛間欠3分であるため。ちなみに、微弱陣痛とは、一旦分娩開始した(陣痛の間隔が10分以内ごとであり 、痛みを伴う子宮収縮により分娩が進行)にも関わらず、陣痛の強さが弱く、発作の持続が短く、かつ陣痛の間隔が長くなってしまい、分娩が進行しない状態をいう。子宮口の開き具合により、6分30秒以上(子宮口の開き:4~6cm)、6分以上(子宮口の開き:7~8cm)、4分以上(子宮口の開き:9~10cm)が陣痛周期の目安とされている。
2.× 母体疲労が著しいとはいえない。なぜなら、間欠時には少し眠ることは血中β-エンドルフィンが高まっているためと考えられるため。血中β-エンドルフィンについては選択肢4で説明する。疲労に関しては本症例の様子から観察することも重要であるが、疲労は主観的なものであるため観察者の一方的な決めつけはしない。分娩時のケアとして、休息を促し疲労の回復を図ることが重要である。
3.〇 正しい。活動期に至っている。陣痛周期が10分以内、または1時間に6回以上の頻度で認める場合、陣痛発来(分娩開始)とする。分娩第1期は、分娩開始から子宮口全開大までで、①潜伏期(1~2cm)、②移行期(3~4cm)、③活動期(5~9cm)に分類される。本症例は、入院時と比較すると陣痛間欠は短くなり、陣痛発作時間は長くなっていることから、分娩進行が順調に進んでいると考えられる。平均的な進行状況として4~6cm程度子宮口が開大していることが予測できる。
4.〇 正しい。血中β-エンドルフィンが高まっている。血中β-エンドルフィンとは、別名「脳内麻薬」といわれる神経伝達物質で強力な鎮通作用や多幸感をもたらすといわれている。マラソン選手が苦しいのを通り過ぎると気持ちよくなるランナーズハイと言われている状態でも分泌されているようである。陣痛は波があるが、お休みの時にウトウトしてしまうことがある。これはβエンドルフィンによるものである。産痛を乗り切るための眠気(初産婦81%、経産婦54%)は血中β-エンドルフィンが関与していると報告されている。
5.× 逃避型のコーピングを用いて分娩に適応しているとはいえない。なぜなら、陣痛発作時に自ら深くゆっくりと呼吸して落ち着いている様子が見られるため。ちなみに、コーピングとは、心理学用語でストレスへの対処法や努力のことをさす。ラザルスは「8つ種類がある」とされ、逃避型とは問題を忘れようとお酒を飲んだり、逃げたいと考えたりするやりかたである。人に当たり散らしたり、問題を他人のせいにしたりすることもここに含まれる。
陣痛周期が10分以内、または1時間に6回以上の頻度で認める場合、陣痛発来(分娩開始)とする。
分娩第1期:分娩開始から子宮口全開大まで。①潜伏期(1~2cm)、②移行期(3~4cm)、③活動期(5~9cm)
分娩第2期:子宮口全開大から児娩出まで。
分娩第3期:児娩出から胎盤娩出まで。
37 第2前方後頭位の仰臥位分娩介助(側面介助法)で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.排臨の時点で肛門保護を会陰保護に切り替える。
2.小泉門が恥骨弓下を滑脱するまで児頭を屈位に保つ。
3.会陰保護は児頭が娩出した時点で終了する。
4.前在肩甲娩出時は児の側頭部を会陰側に押し下げる。
5.後在肩甲娩出後に児の体幹を両手で把持し骨盤軸に沿って娩出させる。
解答4・5
解説
(※図引用:「看護roo!看護師イラスト集」)
【側臥位での出産】
利点:①会陰裂傷の防止。②産婦が休息しやすい。③後方後頭位の回転に有効。④子宮胎盤血流量の減少が少ない。
欠点:①娩出力の低下。②産婦の表情がわかりづらい。③分娩時に足を保持する者が必要。④胎児心音が聴取しづらい。
1.× 「排臨」ではなく発露になった時点で肛門保護を会陰保護に切り替える。なぜなら、児頭または肩甲部が陰門を通過する際には、会陰部が強く伸展されて会陰裂傷をつくりやすいため。ちなみに、排臨とは、分娩第2期において陣痛発作時に児頭は大きく下降して見えるようになるが、陣痛間欠期に児頭は腟内に後退して見えなくなることを繰り返す状態である。一方、発露とは、陣痛が増強して胎児がさらに下降して児頭は陣痛間欠期でも後退しなくなる状態である。会陰保護(仰臥位会陰保護法)は、会陰保護する手と肛門部の間にできる窪みを埋めて、保護する手の圧迫が会陰から肛門部にかけて均等にかかるようにするものである。目的として、①児頭や児の肩甲が陰門を通過する際に、会陰や軟産道の裂傷を予防すること、②急速に胎児が娩出するのを防ぐことがあげられる。繰り返しになるが、開始時期は、経産婦:排臨(陣痛発作時に胎児先進部が下降して陰裂の間に見え、陣痛間欠時には後退して見えなくなる状態)であり、初産婦:発露(胎児先進部が陰裂間に絶えず見え、陣痛間欠時にも後退しない状態)である。
2.× 「小泉門」ではなく後頭結節が恥骨弓下を滑脱するまで児頭を屈位に保つ。なぜなら、児頭が最小周囲で骨盤腔を通過できるようにするため。左右の側頭部を交互に通過させるようにすることもある。左手は、陰唇から見えている児頭に手指をそろえて軽くあてる。自然の回旋を助け、示指と中指で外側頭隆起を触知するまで、屈位を保つように軽く児頭を押し下げる。
3.× 会陰保護は、「児頭」ではなく「体幹」が娩出した時点で終了する。児頭→頸部臍帯巻絡→第4回旋の介助→体幹の娩出でようやく会陰保護綿を捨てる。肩甲娩出の際は会陰に当てている側の手掌は会陰への圧を弱め肩甲の娩出への抵抗を少なくしながら肩甲を片方ずつゆっくりと娩出を図る。胎児の両側上腕を3分の1程度まで娩出させた後、会陰に当てていない側の手で児頭をしっかりと支え、会陰保護ガーゼを捨て、胎児の腋窩を持って指を挿入し、骨盤軸の方向にゆっくりと体幹を娩出させる。
4.〇 正しい。前在肩甲娩出時は児の側頭部を会陰側に押し下げることは、第2前方後頭位の仰臥位分娩介助(側面介助法)である。第4回旋の介助段階であり、児の前在側頭部から頸部あたりを介助しながら、児の頸部・肩甲に大きな負担をかけないように自然の娩出力を活かし、児の屈位を保ちながら児の前面内側を母体の後下方に軽く押し下げ、恥骨弓下から前在肩甲を前上腕1/2まで娩出させる。右手の会陰の保護位置を確認し、左手の手掌を児の後在側頭部から頸部にあて、骨盤誘導線方向(母体の前方向)に上げ、後在肩甲をゆっくりと娩出させる。
5.〇 正しい。後在肩甲娩出後に児の体幹を両手で把持し骨盤軸に沿って娩出させることは、第2前方後頭位の仰臥位分娩介助(側面介助法)である。左手で児の体幹を固定しながら、右手の会陰保護綿を捨てる。空いた右手の示指と母指とで「児の上腕」を把持し、左手も同様に「児の上腕」を把持する。ほかの3指を児の背中にあてて、体幹を支えながら骨盤誘導線に沿ってゆっくりと娩出させる。つまり、後在肩甲娩出後に児の体幹を両手で把持し骨盤軸に沿って娩出させている。
第1回旋(屈曲):児頭が骨盤入口部に進入する時、児頭は両耳結合線を軸とする横軸回旋をして強い前屈位をとる(後頭位)。この第1回旋により、先進部は小泉門となり、小斜径で産道に接するようになる。
第2回旋(内回旋):児頭は先進する小泉門が常に母体前方に向かうように、胎児長軸を軸とする縦軸回旋をしながら下降する(前方後頭位)。分娩所要時間のうち、この過程に最も時間を要する。
第3回旋(伸展):児頭後頭部が恥骨結合下を通過して、後部が恥骨下縁に接すると、そこを支点として頭部が反屈状に横軸回旋する。この運動によって、児頭は前頭、顔面、オトガイ部の順に会陰を滑って娩出される。第1回旋の逆の動きである。
第4回旋(外回旋):児頭娩出に引き続き、肩甲の下降が起こり、それに伴って児の顔面が母体大腿内側を向く縦軸回旋をする。第2回旋の逆の動きである。
第1・第3回旋:胎児の姿勢を変化させる回旋(胎勢回旋・横軸回旋)である。
第2・第4回旋:体幹の向きが移動する回旋(胎向回旋・縦軸回旋)である。
38 産科危機的出血への対応ガイドラインに示されている産科危機的出血の定義に当てはまるのはどれか。2つ選べ。
1.経腟分娩後24時間以内の出血量500mL
2.ショックインデックス1.5
3.産科DICスコア6点
4.Hb値7.0g/dL
5.出血の持続
解答2・5
解説
(※図引用:「産科危機的出血への対応指針 2022」日本産科婦人科学会より)
各種対応にも拘わらず、
出血持続と
バイタルサイン異常(乏尿、末梢循環不全)
or SI:1.5以上
or 産科 DIC スコア8点以上
or フィブリノゲン150 ㎎/dL 未満
となれば「産科危機的出血」をコマンダーは宣言し、 一次施設であれば高次施設へ搬送する。
1.× 経腟分娩後24時間以内の出血量500mLの場合、「分娩時大量出血」と判断することが多い。分娩時大量出血の診断基準として、産後24時間以内の出血量が、経腟分娩では500ml以上、帝王切開では1000ml以上の場合、もしくは持続する100bpm以上の頻脈、SI≧1.0の場合があげられる。処置として、子宮双手圧迫、輸液、子宮収縮薬投与などを開始し、系統的に原因検索を行い、原因に即した治療を行う。
2.5.〇 正しい。ショックインデックス1.5/出血の持続は、産科危機的出血の定義に当てはまる。ショック指数(ショックインデックス)とは、出血、体液喪失が原因で起こる循環不全を循環血液量減少性ショックといい、重症度の指標としてショック指数(SI)を用いることがある。SI=「脈拍数(心拍数)/収縮期血圧」で表す。1.0で循環血液量のおよそ20%が、1.5でおよそ40%が失われていると考えられる。基準として、正常(0.5)、軽症(1.0)、中等症(1.5)、重症(2.0)となる。
3.× 産科DICスコアは「6点」ではなく8点以上で、産科危機的出血の定義に当てはまる。7点以下で「その時点でDICとはいえない」。8点~12点以下で「DICに進展する可能性が高い(DICとしての治療を開始する目安)」。13点以上で「DICとしてよい」ことになっている。ちなみに、DIC(播種性血管内凝固症候群:disseminated intravascular coagulation)とは、本来血液が凝固しないはずの血管内で、何らかの原因により血液が固まってしまい、全身の細小血管に細かな血栓が次々と作られてしまう症候群である。血栓が臓器の血管中に発生すると腎不全などの臓器障害を引き起こす。
4.× Hb値7.0g/dLの場合、「貧血」と判断することが多い。へモグロビン(Hb値):基準値 男性14~18g/dl、女性12~16g/dl. 血液中のヘモグロビンの量を示している。 へモグロビンは赤血球に含まれ、酸素を全身に運ぶ重要な役目を果たしており、減少すると「貧血」を起こす。世界保健機構(WHO)は妊娠中の場合はHb <11 g/dL、あるいはHt < 33%の場合で貧血と定義している。また、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)では妊娠中期はHb < 10.5 mg/dL、Ht < 32%としているが、それ以外の妊娠初期と後期に関してはWHOと同じ基準になっている。
39 妊婦の検査所見で、出産後、母乳栄養の中止によって母子感染を減らすことができるのはどれか。2つ選べ。
1.HBs抗原陽性
2.HCV抗体陽性
3.HIV抗体陽性
4.HTLV-1抗体陽性
5.トキソプラズマIgG抗体陽性
解答3・4
解説
何らかの微生物(細菌、ウイルスなど)がお母さんから赤ちゃんに感染することを「母子感染」と言います。妊娠前から元々その微生物を持っているお母さん(キャリアと言います)もいれば、妊娠中に感染するお母さんもいます。「母子感染」には、赤ちゃんがお腹の中で感染する胎内感染、分娩が始まって産道を通る時に感染する産道感染、母乳感染の3つがあります。
赤ちゃんへの感染を防ぐとともにお母さん自身の健康管理に役立てるために、妊娠中に感染の有無を知るための感染症検査(抗体検査という場合もあります。)をします。妊婦健診を受診して、感染症検査を受けましょう。もし、検査で感染症が見つかった場合には、赤ちゃんへの感染や将来の発症を防ぐための治療や保健指導が行われます。(※引用:「母子感染を知っていますか?」厚生労働省HPより)
1~2.× HBs/HCV(B型肝炎ウイルス)抗原陽性となった場合には、B型肝炎に罹患していることが疑われる。ただし、HBVワクチンを接種した場合にも陽性となる。ちなみに、HBs(B型肝炎ウイルス)抗原陽性の妊婦から出生した児は、「B型肝炎母子感染防止対策」の対象となる。全妊婦の抗原検査を実施し、キャリア妊婦発見後、出産直後に抗HBsヒト免疫グロブリンを投与することによって産道感染を予防する。その後、HBワクチンを投与して免疫能を獲得し感染を予防する。赤ちゃんに感染しても多くは無症状であるが、まれに乳児期に重い肝炎を起こすことがあり、将来、肝炎、肝硬変、肝がんになることもある。
3.〇 正しい。HIV(ヒト免疫不全ウイルス)抗体陽性は、出産後、母乳栄養の中止によって母子感染を減らすことができる。HIV(ヒト免疫不全ウイルス)の主な感染経路は、①性的接触、②血液感染、③母子感染である。母子感染防止の目的として、妊婦に抗HIV薬を投与する。児へも予防的に抗HIV薬の投与を行う。③母子感染には、胎内感染、産道感染、母乳感染の3つの経路がある。母子感染予防を目的に①妊娠中の抗HIV薬投与、②選択的帝王切開術による分娩、③人工栄養による授乳の新生児に抗HIV薬予防投与をすべて行い管理する。
4.〇 正しい。HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス)抗体陽性は、出産後、母乳栄養の中止によって母子感染を減らすことができる。HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルス)の主な感染経路は、①性的接触、②血液感染、③母子感染である。母乳からウイルスが感染することが証明されている感染症は、①HIV(ヒト免疫不全ウイルス) 、②HTLV1(成人T 細胞白血病ウイルス )、③CMV(サ イトメガロウイルス)である。母子感染では、主に経母乳感染することから、母子感染率を減らすには人工栄養が最も確実な方法である。
5.× トキソプラズマIgG抗体陽性となった場合には、トキソプラズマ症に罹患していることが疑われる。先天性トキソプラズマ症とは、トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)の経胎盤感染によって引き起こされる。症状として、未熟性、子宮内胎児発育不全、黄疸、肝脾腫、心筋炎、肺炎、発疹、脈絡網膜炎、水頭症、頭蓋内石灰化、小頭症、痙攣である。十分な加熱処理がされていない生肉、トキソプラズマの終宿主である猫との接触・糞尿処理が感染のリスクとなる。
40 産科病棟で提供している乳房ケアの成果を評価するための指標で適切なのはどれか。2つ選べ。
1.助産師1人あたりの褥婦の数
2.乳房ケアの判断過程の適切性
3.乳房トラブルの件数
4.褥婦のケア満足度
5.ケア計画の内容
解答3・4
解説
乳房ケアとは、赤ちゃんが飲みやすいおっぱいにするため、乳輪と乳頭の伸びが良く、やわらかいおっぱいを目指し、乳頭をやわらかくするような手入れを行うことである。
【方 法】
① 乳輪を親指、人さし指、中指で押すようにつまむ。
② 3本指で痛くない程度の強さで圧迫する。角度を変えて何度か圧迫する。
③ 痛くなければ3本指でつかんだまま少し前方に引き出し、3本の指のはらでもみほぐす。
1.× 助産師1人あたりの褥婦の数の評価は必要ない。なぜなら、乳房ケアの成果には助産師の介入技術(技量や知識)の結果が重要になるため。つまり、助産師1人あたりの褥婦の数が少ない環境が、必ずしも乳房ケアの成果には結びつかない。ケアの成果を評価する場合、ケア後の結果(アウトカム)が重視される。アウトカム評価(成果評価)とは、事業の目的を達成したかどうかの最終的な成果を判断するものである。
2.5.× 乳房ケアの判断過程の適切性/ケア計画の内容の評価より優先度が高いものがほかにある。なぜなら、乳房ケアの判断過程は、乳房ケア後の結果(アウトカム)とはいえないため。
3~4.〇 正しい。乳房トラブルの件数/褥婦のケア満足度は、乳房ケアの成果を評価するための指標となる。なぜなら、乳房ケアの判断過程は、乳房ケア後の結果(アウトカム)であるため。乳房ケアの場合、褥婦のニーズを的確に把握し、質の高いケアを提供できた場合、褥婦の満足度は高くなる。また、より良いケアが提供できた場合、その後に起こりうるトラブルの回避につながり成果の評価となる。 サービス提供者は、受け手のニーズを判断し、ニーズに見合ったケアを即時に提供することが望まれる。
①ストラクチャー評価(企画評価):事業を実施するための仕組みや体制を評価するもの。
例:マンパワー、予算、会場の状況、関係機関との連携体制 等。
②プロセス評価(実施評価):事業の手順や実施過程、活動状況の妥当性を評価するもの。
例:事業参加者の募集方法、健康診査の従事者数・受診者数,事業の実施内容等。
③アウトプット評価:事業実施過程と参加状況などから直接生じた結果(数や量)を評価するもの。
④アウトカム評価(成果評価):事業の目的を達成したかどうかの最終的な成果を判断するもの。
例:参加者の6か月後のBMI値、糖尿病の治療継続者の割合、腹囲の減少率、参加者の運動回数 等。