第103回(R2) 助産師国家試験 解説【午前26~30】

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26 四つん這い分娩の特徴で正しいのはどれか。

1.介助者は産婦の表情を観察しやすい。
2.回旋異常が自然に矯正されやすい。
3.胎児の一過性頻脈が起こりにくい。
4.骨盤出口部が拡大しやすい。
5.産婦が腹圧をかけにくい。

解答

解説

1.× 介助者は産婦の表情を観察「しやすい」のではなくしにくい。なぜなら、四つん這い分娩では産婦は下を見ており、介助者は陰部を見ているため。一般的に表情は、仰臥位や側臥位のほうが見やすい。
2.〇 正しい。回旋異常が自然に矯正されやすい。四つん這い分娩は、産痛緩和臍帯圧迫の解除回旋異常が自然に矯正されるなどが期待される。また、その他の特徴として、産道裂傷をきたしにくいこと、腰痛を緩和できることなどがあげられる。
3.× 胎児の一過性頻脈が「起こりにくい」とは断定できない。むしろ、子宮による下大静脈の圧迫も少なく、臍帯圧迫の予防が期待されるため、胎児の一過性頻脈が起こりやすく徐脈を予防することができる。一過性頻脈とは、胎児が体を動かすとき(胎動があるとき)、一時的に心拍数が多くなることをいい、一定範囲で出るのが正常である。妊娠中、20分間のノンストレステスト< NST >をしている間に、心拍数15bpm以上15秒以上の一過性頻脈が2回以上あれば、胎児の状態は「良好な状態:well-being」と判断される。
4.× 骨盤出口部が拡大しやすいのは、四つん這い分娩に限ったことではない。蹲踞位や立位でも骨盤出口部は広く確保できる。
5.× 産婦が腹圧をかけにくいのは、「四つん這い」ではなく側臥位である。また、最も産婦が腹圧をかけやすいのは蹲踞位である。

側臥位での出産の利点・欠点

【側臥位での出産】

利点:①会陰裂傷の防止。②産婦が休息しやすい。③後方後頭位の回転に有効。④子宮胎盤血流量の減少が少ない。

欠点:①娩出力の低下。②産婦の表情がわかりづらい。③分娩時に足を保持する者が必要。④胎児心音が聴取しづらい。

 

 

 

 

 

27 在胎36週0日、出生体重2,000gで出生した男児。後頭部の頭皮欠損、小頭症、前額部の血管腫、小眼球症や鼻梁の盛り上がり、口唇口蓋裂および多指症を認めた。
 児の身体的特徴から考えられる疾患はどれか。

1.13トリソミー
2.21トリソミー
3.22 q 11.2欠失症候群
4.Turner<ターナー>症候群
5.Klinefelter<クラインフェルター>症候群

解答

解説

本症例のポイント

・在胎36週0日:出生体重2,000gの男児(低出生体重児)。
・後頭部の頭皮欠損、小頭症、前額部の血管腫
・小眼球症や鼻梁の盛り上がり
・口唇口蓋裂および多指症
→本症例は、13トリソミー(パトー症候群)に特徴的な多指症を呈している。多指症(多趾症)とは、正常より指(趾)数が多い状態をいう。過剰指(趾)が完全な指(趾)の形をしているものから、小さなイボのようにわずかに突出しているものなど様々なタイプがある。ちなみに、低出生体重児とは、2500g未満児のこと。1500g未満を「極低出生体重児」、1000g未満を「超低出生体重児」と呼ぶ。低体温、低血糖、貧血、黄疸(高ビリルビン血症)などが起こりやすく、感染への抵抗力も弱いため、外的ストレスをできる限り減らす。ポジショニングは、体内にいるときに近い姿勢を保つ。子宮内環境に近づける。

1.〇 正しい。13トリソミー(パトー症候群)とは、46本ある染色体のうち、通常は2本である13番染色体が1本増え、計3本になることで起こる先天異常症候群である。出生児の5000~12000人に1人とされ、高齢出産になるほどリスクが高まることなどが特徴である。典型的には体格が小さく、しばしば脳、眼、顔面、心臓に重大な異常がみられる。症状として、全前脳胞症、両眼の接近、頭皮欠損、重度発達障害、腎異形成症、軸後多指症、心疾患、口唇裂などである。ちなみに、多指症(多趾症)とは、正常より指(趾)数が多い状態をいう。過剰指(趾)が完全な指(趾)の形をしているものから、小さなイボのようにわずかに突出しているものなど様々なタイプがある。
2.× 21トリソミー(ダウン症候群)とは、第5指中節骨異形成、房室中隔欠損、十二指腸閉鎖の他にも①特異な顔貌、②多発奇形、③筋緊張の低下、④成長障害、⑤発達遅滞を特徴とする。また、約半数は、先天性心疾患や消化管疾患などを合併する。特異顔貌として、眼瞼裂斜上・鼻根部平坦・内眼角贅皮・舌の突出などがみられる。
3.× 22 q 11.2欠失症候群とは、染色体22 q 11.2の微細欠失を基盤とし、80%に先天性疾患を合併し、精神発達遅延、特徴的顔貌や、胸腺低形成・無形成による免疫低下、口蓋裂・軟口蓋閉鎖不全、鼻声、低カルシウム血症を主徴とする症候群である。
4.× Turner<ターナー>症候群とは、典型的には身長が低く、首の後ろに皮膚のたるみがあり、学習障害がみられ、思春期が始まらないのが特徴である。2本のX染色体のうち1本の部分的または完全な欠失によって引き起こされる性染色体異常である。つまり、女性特有の染色体異常である。
5.× Klinefelter<クラインフェルター>症候群とは、男性の性染色体にX染色体が一つ以上多いことで生じる疾患の総称である。 性腺機能不全を主病態としている。性染色体異常により生じる先天異常で、高身長・精子形成不全・無精子症などの性腺機能不全、言語発達遅延、女性化乳房が特徴である。

ダウン症候群とは?

 ダウン症候群(Down症候群)とは、染色体異常が原因で知的障害が起こる病気である。常染色体異常疾患の中で最多である。Down症候群になりうる異常核型は、3種に大別される。①標準トリソミー型:21トリソミー(93%)、②転座型(5%)、③モザイク型(2%)である。発症率は、平均1/1000人である。しかし、35歳女性で1/300人、40歳女性1/100人、45歳女性1/30人と、出産年齢が上がるにつれて確率が高くなる。症状として、①特異な顔貌、②多発奇形、③筋緊張の低下、④成長障害、⑤発達遅滞を特徴とする。また、約半数は、先天性心疾患や消化管疾患などを合併する。特異顔貌として、眼瞼裂斜上・鼻根部平坦・内眼角贅皮・舌の突出などがみられる。

 乳児期の特徴としては、全身の筋緊張が低く、発達の遅れを伴う。理学療法では、バランスボールなどダウン症児の興味関心を抱きやすい環境で筋緊張を高められる運動(主に体幹筋群)を提供する。スカーフ徴候陽性や、シャフリング移動がみられる。スカーフ徴候の正常(陰性)の場合、腕を首に巻きつけるようにすると抵抗するが、陽性の場合は抵抗がみられない。シャフリング移動とは、お座り姿勢のまま移動する(いざり)ことである。脚の動かし方、手の使い方のバリエーションが少なかったり、下半身の筋肉の張りが弱く、筋肉量も少ないために行うことがある。Down症候群の子供では、立位歩行の獲得が遅れるため、シャフリング移動がみられる。正常発達の乳児期前半では、背臥位にて手で足をつかむ動作を行うようになるが、ダウン症乳児の場合、全身の筋緊張が低下しているため、背臥位では股関節外転・外旋した「蛙様肢位(蛙状肢位)」となり、足の持ち上げが難しくなる。読み方は、そのまま「カエルヨウ肢位、カエルジョウ肢位、カエル肢位」などと読む。

 

 

 

 

28 出生後2か月ころまでの乳児がビタミンK欠乏性出血症を発症するリスクが高くなる要因はどれか。

1.妊娠中の抗てんかん薬の服用
2.高年初産の母体
3.正期産での分娩
4.人工乳栄養
5.女児

解答

解説

新生児ビタミンK欠乏性出血症とは?

新生児ビタミンK欠乏性出血症とは、出生後7日以内に起きるビタミンK欠乏に基づく出血性疾患である。出血斑や注射・採血など皮膚穿刺部位の止血困難、吐血、下血が認められ、重度の場合は頭蓋内出血など致命的な出血を呈する場合もある。特に第 2~4生日に起こることが多いものの出生後24時間以内に発症することもある。合併症をもつ新生児やビタミンK吸収障害をもつ母親から生まれた新生児、妊娠中にワルファリン抗てんかん薬などの薬剤を服用していた母親から生まれた新生児では、リスクが高くなる。また、新生児でビタミンK欠乏状態に陥るのは、①母乳中のビタミンK含量が少ないこと、②ビタミンKは経胎盤移行性が悪いこと、③出生時の生体内の蓄積量が元々少ないうえ、腸内細菌叢が十分には形成されていないことが理由として考えている。

 ビタミンK欠乏性出血症の予防には、出生直後および生後1週間(産科退院時)ならびに生後1か月の3回、ビタミンK2シロップ1mL(2mg)をすべての合併症のない成熟新生児に投与する方式が普及している。

1.〇 正しい。妊娠中の抗てんかん薬の服用は、リスクが高くなる要因である。他にも、合併症をもつ新生児やビタミンK吸収障害をもつ母親から生まれた新生児にもリスクが高くなる。また、仮死状態であった新生児や飲み込みができない新生児もリスクが高いという報告がある。
2.× 高年初産の母体はリスクにならない。高年初産とは、35歳以上で初めて妊娠・出産するヒトのことをいう。特徴として、①もともと妊娠しにくい、②流産率が高くなる、③子宮筋腫など、胎児を育てる場所に腫瘍ができやすくなる、④妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの異常が出やすい、⑤出産時、出血も多くなりやすい、⑥産道がかたくなって難産になりやすい、⑦心疾患やダウン症などの先天異常の赤ちゃんが生まれやすいことなどがあげられる。
3.× 正期産での分娩はリスクにならない。児の原因としては、合併症を持つ児や早産児は在胎週数が浅いほど出血しやすい。
4.× 「人工乳栄養」ではなく、母乳育児をしている場合である。母乳にはビタミンKはあまり含まれていないため、完全母乳の児はビタミンKを取り込むことが難しいためリスクが高い。乳児ビタミンK欠乏性出血症は、主として生後3週から2か月までの母乳栄養児に発症し、特発性は男児が女児の2倍多い、初夏から晩秋にかけて多い、などの疫学的特徴がある。8割以上に頭蓋内出血がみられて予後不良なため、とくに予防が重要な疾患である。
5.× 女児はリスクにならない。女児や男児に関係なく、ビタミンKは経胎盤移行性が悪かったり、出生時の備蓄が少ないため、新生児はビタミンKが欠乏しやすい。

ビタミンK2シロップの予防投与についてのご案内

ケイツーシロップは、 赤ちゃんに起こりやすい出血を防ぐためのお薬です。 ケイツーシロップ1mL あたり、 ビタミンK2を2mg含んでいます。日本の多くの産科施設では、 赤ちゃんに対してケイツーシロップを合計 3 回 (出生後、 生後1週、 生後1ヵ月時)、 各1回1mL を投与して、 ビタミンKの欠乏を防いでいます。 この方法でほとんどの赤ちゃんのビタミンK欠乏を予防できますが、 中には 3 回投与してもビタミンK欠乏性出血症を発症する赤ちゃんがいるので、 生後3か月まで毎週 1 回ケイツーシロップを投与する方法も勧められています。当院でもビタミンK欠乏をより確実に予防するために3か月法を採用しています。

新生児ビタミンK欠乏性出血症とは、生まれてから7日までに起こります。 特に生後2~4日目に起こりやすく、 消化管での出血が多いため、 血を吐いたり、便に血が混じったりします。

(※一部引用:「ビタミンK2シロップの予防投与についてのご案内」成城木下病院様HPより)

 

 

 

 

 

29 日齢0の新生児。在胎週数36週0日、頭位経腟分娩で出生。出生体重2,300g。外表所見より18トリソミーが疑われて入院となった。入院後の検査で単心室、重症心不全、食道閉鎖を認め、外科治療は可能だが、手術後1か月以上延命できる可能性は低いと判断された。
 両親への対応で適切なのはどれか。

1.外科手術を受けることを勧める。
2.母親への説明は父親を通して行う。
3.治療方針が決定するまで面会を制限する。
4.看取りの医療の選択肢について説明する。
5.入院当日は重篤な状態であることの説明は避ける。

解答

解説

本症例のポイント

日齢0の新生児
・在胎週数36週0日(頭位経腟分娩、出生体重2,300g)
・外表所見:18トリソミーが疑われて入院となった。
・単心室、重症心不全、食道閉鎖を認めた。
・外科治療可能、手術後1か月以上延命できる可能性は低い
→18トリソミー(エドワーズ症候群)とは、余分な18番染色体によって引き起こされる染色体異常症の一種である。通常は知的障害と出生時低身長のほか、重度の小頭症、心奇形、後頭部突出、変形を伴う耳介低位、やつれたような特徴的顔貌などの様々な先天奇形で構成される。

→本症例の児が治療の方針を決めることはもちろんできず、気持ちを確認することも不可能である。「手術後1か月以上延命できる可能性は低い」と考えられているため、保護者の気持ちや負担を考慮しながら、今後のことを相談して決めていく必要がある。

1.× 外科手術を受けることを「勧める」優先度は低い。なぜなら、術後1か月以上延命できる可能性は低いと判断されており、さらに手術は児への侵襲となるため。保護者の気持ちや負担を考慮しながら、児の状態とあらゆる医療の選択肢を説明し、保護者に選択を委ねる。
2.× 母親への説明は父親を通して行う必要はない。なぜなら、父親を通してでは説明が伝わりきらない可能性が考えられるため。医療的なことは専門的なことが多いため、両親へ同じタイミングでできることがふさわしい。
3.× 治療方針が決定するまで面会を制限する優先度は低い。なぜなら、18トリソミー(エドワーズ症候群)は「感染症」ではなく、染色体異常症の一種であるため。面会することは可能であり、治療方針が決定するまで面会を制限する必要はない。
4.〇 正しい。看取りの医療の選択肢について説明する。本症例の児が治療の方針を決めることはもちろんできず、気持ちを確認することも不可能である。「手術後1か月以上延命できる可能性は低い」と考えられているため、保護者の気持ちや負担を考慮しながら、今後のことを相談して決めていく必要がある。
5.× 入院当日は「重篤な状態である」ことの説明は避ける必要はない。なぜなら、「手術後1か月以上延命できる可能性は低い」と考えられているため。保護者の気持ちや負担を考慮する必要はあるが、今後のことをあらゆる状況を説明しておく必要がある。つまり、入院当日であっても両親の気持ちに配慮しながら重篤な状態であることも含めて説明すべきである。

インフォームド・コンセントとは?

インフォームド・コンセントは、「十分な説明を受けたうえでの同意・承諾」を意味する。医療者側から診断結果を伝え、治療法の選択肢を提示し、予想される予後などについて説明したうえで、患者自らが治療方針を選択し、同意のもとで医療を行うことを指す。診断結果の伝達には「癌の告知」という重要な問題も含まれる。

 

 

 

 

30 均衡型胎児発育不全を呈する不当軽量児の特徴で正しいのはどれか。

1.双胎児に多い。
2.頭囲の発育は保たれる。
3.妊娠28週以降に発現する。
4.先天奇形の合併頻度が高い。
5.不当軽量児の大多数を占める。

解答

解説

胎児発育不全の2つのタイプ

胎児発育不全は、主に2つのタイプに分けられる。胎児の発育が阻害される時期と原因によって、①均衡型と②不均衡型である。※③混合型(均衡型と不均衡型が混在している)

①均衡型胎児発育不全:妊娠初期~中期の早い時期から発育が遅れ、推定体重が少なく、頭も体も全体的に小さい赤ちゃんである。このタイプの胎児発育不全は、染色体異常を含めた先天異常や胎内感染など、多くは赤ちゃん自身の原因によっておこる。また、妊娠中の喫煙や飲酒が原因になることもある。

②不均衡型胎児発育不全:主に妊娠後半に発育がゆっくりとなり、頭は正常な大きさだが、体が細身な赤ちゃんである。これは、前置胎盤や臍帯の付着異常などの胎盤や臍帯の問題や妊娠高血圧症候群などお母さんの合併症が原因で、お母さんからの栄養が十分に赤ちゃんに供給されないために起こるものである。

(※参考:「ばぁばみちこの部屋」ここすまネット様HPより)

1.× 双胎児に多いとはいえない。双胎児に多い発育不全にはひとつの胎盤を共有している一絨毛膜二羊膜双胎 (MD 双胎)に起こる双胎間輸血症候群(TTTS)などがある。ちなみに、双胎児の胎盤発育不全では、東武の発育は十分見られるが、体幹の発育は抑制されることが多く、体幹は痩せた体型となることが多い。
2.× 頭囲の発育が保たれるのは、「不均衡型胎児発育不全」の特徴である。不均衡型胎児発育不全では、臍帯付着異常や胎盤梗塞、妊娠高血圧症候群、多胎妊娠、喫煙などにより頭部の発育は見られ、体幹の発育は抑制されて体幹の痩せた体型となる。一方、均衡型胎児発育不全では、頭部・躯幹に発育遅延が認められる。
3.× 妊娠28週以降に発現するのは、「不均衡型胎児発育不全」の特徴である。妊娠後期とは、妊娠28~40週までのことである。一方、均衡型胎児発育不全では、妊娠初期~中期の早い時期から発育が遅れる。妊娠期間は、初期・中期・後期に分けられる。 妊娠初期は「1~4か月(0~15週)」を、妊娠中期は「5~7か月(16~27週)」を、妊娠後期は「8~10か月(28~39週)」を指す。ちなみに、胎児発育不全とは、胎児の発育がなんらかの原因で傷害されている状態である。胎児発育不全は妊娠28週以降ではなく、妊娠30週頃までの超音波検査にて胎児の推定体重が基準値-1.5SD以下に相当する場合である。
4.〇 正しい。先天奇形の合併頻度が高いのは、均衡型胎児発育不全を呈する不当軽量児の特徴である。均衡型胎児発育不全とは、妊娠初期~中期の早い時期から発育が遅れ、推定体重が少なく、頭も体も全体的に小さい赤ちゃんである。このタイプの胎児発育不全は、染色体異常を含めた先天異常や胎内感染など、多くは赤ちゃん自身の原因によっておこる。また、妊娠中の喫煙や飲酒が原因になることもある。
5.× 不当軽量児の大多数を占めるとはいえない。なぜなら、均衡型胎児発育不全は発育遅延児の20~30%であるため。不当軽量児とは、在胎週数から予測される体重より体重が少ない胎内発育遅延状態の胎児のことである。母親側の原因としては重症妊娠高血圧症候群、胎児側の原因としては染色体異常などが考えられる。

不当軽量児とは?

不当軽量児とは、予定日より早く、予定日通り、あるいは予定日より遅く生まれたかどうかにかかわらず、体重が同じ在胎週数で生まれた赤ちゃんの90%より下にある新生児のことをいう。原因の多くは、単に遺伝的な理由によるもの(両親が小柄であるなど)。そのほかには、胎盤の機能が十分ではなかったために、胎児が適切な栄養を取れずに成長が阻害された場合である。これは母親が、高血圧、妊娠中毒症、腎臓疾患、あるいは糖尿病にかかっていた場合などに起こる。

妊娠週数

妊娠初期:妊娠1か月~4か月(妊娠0~15週)

妊娠中期:妊娠5か月~7か月(妊娠16~27週)

妊娠後期:妊娠8か月~10か月(妊娠28週~)

 

 

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