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次の文を読み106〜108の問いに答えよ。
Aさん(30歳、初産婦)は、正常分娩で児を出産した。第2度会陰裂傷を認め、会陰縫合術を受けた。分娩3時間後に、分娩室から褥室へ帰室した。産褥1日のAさんのバイタルサインは、体温36.8℃、脈拍72/分、血圧118/70mmHgであった。
子宮底は臍下1横指で、子宮は硬く触れ、血性悪露中等量、後陣痛がみられる。会陰縫合部の痛みはあるが発赤はない。乳房緊満(-)、乳管開口数は左右とも4、5本。
「昨夜は興奮してなかなか眠れなかった」と言う。
106 この時のAさんの状態のアセスメントで適切なのはどれか。
1.子宮収縮は良好である。
2.縫合部に感染徴候がみられる。
3.分娩の受け止めに問題がある。
4.産褥日数に比べて進行性変化が遅い。
解答1
解説
・Aさん(30歳、初産婦、正常分娩で児出産)
・第2度会陰裂傷、会陰縫合術を受けた。
・産褥1日:体温36.8℃、脈拍72/分、血圧118/70mmHg。
・子宮底:臍下1横指、子宮は硬く触れ、血性悪露中等量、後陣痛。
・会陰縫合部の痛みはあるが、発赤はない。
・乳房緊満(-)、乳管開口数:左右とも4、5本。
・「昨夜は興奮してなかなか眠れなかった」と。
→1~2日経過後の子宮復古の状態の目安として、①子宮底長(11~17cm)、②子宮底の高さ(臍下1~2横指)、③悪露の色調・におい(赤色:鮮血性、血液のにおい)などである。
【会陰裂傷の重症度】
第1度:会陰の皮膚、腟壁粘膜のみに限局し、筋層には達しない裂傷。
第2度:会陰筋層まで及ぶが、肛門括約筋には達しない裂傷。
第3度:肛門括約筋や腟直腸中隔に達する裂傷。
第4度:第3度裂傷に加え、肛門粘膜や直腸粘膜の損傷を伴う裂傷。
1.〇 正しい。子宮収縮は良好である。Aさんの子宮底の位置、硬さ、悪露の色・量ともに産褥1日の正常範囲にあり、子宮収縮は良好である。ちなみに、後陣痛とは、赤ちゃんを出産した後に、子宮が元の大きさに戻ろうと収縮する時に生じる痛みのことである。子宮を収縮させることで、胎盤が剥がれた部分の血管断裂部を圧迫し、止血する役割がある。分娩後に子宮が収縮し、元の大きさに戻ろうとすることを子宮復古といい、産後6週~8週で妊娠前の状態に戻る。正常な子宮復古の経過の場合、産褥7日頃の子宮底高は恥骨結合上縁にわずかに触れる程度である。
2.× 縫合部に感染徴候はみられない。なぜなら、Aさんの会陰縫合部は、痛みはあるが、発赤はない状態であるため。感染がある場合、炎症の4徴候である「熱感」「腫脹」「発赤」「疼痛」があったり、明らかな感染創がみられる。
3.× 分娩の受け止めに問題はない。なぜなら、Aさんは「昨夜は興奮してなかなか眠れなかった」と言っているものの、分娩に対する発言は聞かれていないため。多くの褥婦は無事に出産を終えたことによる安心感、安堵感をもつと同時に、多幸感、高揚感を感じる。一方で、興奮して眠れない褥瘡婦も多い。
4.× 産褥日数に比べて、進行性変化も問題ない。産褥期の復古には、主に生殖器や全身状態が妊娠前の状態に回復する「退行性変化」と、乳汁分泌など乳腺に起こる「進行性変化」がある。乳汁分泌に関しては、分娩後1~2日で乳汁が出るようになるが、この時期はまだ分泌量は少なく、3~5日ごろから少しずつ増えていく。
・分娩直後:①子宮底長(11~12cm)、②子宮底の高さ(臍下2~3横指)、③悪露の色調・におい(赤色:鮮血性、血液のにおい)
・分娩後12時間:①子宮底長(15cm)、②子宮底の高さ(臍高~臍上1~2横指少し右方に傾く)、③悪露の色調・におい(赤色:鮮血性、血液のにおい)
・1~2日:①子宮底長(11~17cm)、②子宮底の高さ(臍下1~2横指)、③悪露の色調・におい(赤色:鮮血性、血液のにおい)
・3日:①子宮底長(9~13cm)、②子宮底の高さ(臍下2~3横指)、③悪露の色調・におい(褐色、赤褐色:軽い異臭)
・4日:①子宮底長(9~10cm)、②子宮底の高さ(臍と恥骨結合の中央:臍恥中央)、③悪露の色調・におい(褐色、赤褐色:軽い異臭)
・5日:①子宮底長(8~11cm)、②子宮底の高さ(恥骨結合上縁3横指)、③悪露の色調・におい(褐色、赤褐色:軽い異臭)
・6日:①子宮底長(8~11cm)、②子宮底の高さ(恥骨結合上縁3横指)、③悪露の色調・におい(褐色、赤褐色:軽い異臭)
・7~9日:②子宮底の高さ(恥骨結合上わずかに触れる)、③悪露の色調・におい(褐色、赤褐色:軽い異臭)
・10日以降~3週間:②子宮底の高さ(腹壁上より触知不能)、③悪露の色調・におい(黄色・無臭)
・4~6週間:③悪露の色調・におい(白色・無臭)
次の文を読み106〜108の問いに答えよ。
Aさん(30歳、初産婦)は、正常分娩で児を出産した。第2度会陰裂傷を認め、会陰縫合術を受けた。分娩3時間後に、分娩室から褥室へ帰室した。産褥1日のAさんのバイタルサインは、体温36.8℃、脈拍72/分、血圧118/70mmHgであった。
子宮底は臍下1横指で、子宮は硬く触れ、血性悪露中等量、後陣痛がみられる。会陰縫合部の痛みはあるが発赤はない。乳房緊満(-)、乳管開口数は左右とも4、5本。
「昨夜は興奮してなかなか眠れなかった」と言う。
107 産褥2日。Aさんから会陰縫合部の疼痛の増強はないが、離開の不安から排便ができないと訴えがあった。看護師は縫合部の異常がないことを確認した。Aさんは妊娠中の便秘はなかった。
看護師の対応で優先度が高いのはどれか。
1.産褥体操をAさんに勧める。
2.水分を多く摂るようAさんに勧める。
3.医師に緩下薬の処方について相談する。
4.縫合部の離開の心配はないことをAさんに説明する。
解答4
解説
・産褥2日。
・会陰縫合部の疼痛の増強はない。
・「離開の不安」から排便ができない。
・縫合部の異常がない。
・妊娠中の便秘はなかった。
→産後は便秘になりやすい。ただ本症例の場合、「離開の不安」から排便ができないことから精神的な原因と考えられる。看護師からの客観的な評価から、不安を取り除けるように支援することが大切である。ちなみに、便秘となる主な原因は、出産時の出血で腸内の水分が少なくなること、母乳に水分を取られて水分量が少なくなること、子育てのストレスなどによる。他にも妊娠末期からの腸嬬動低下、運動不足、会陰創部痛や脱肛痛による便意の抑制などがあげられる。
1.× 産褥体操をAさんに勧めるより優先度が高いものが他にある。なぜなら、Aさんの主な問題点として、「離開の不安」から排便ができないことがあげられるため。産褥体操とは、妊娠・分娩によって伸びた筋肉(腹壁や骨盤底筋群)や関節を元の状態に戻し、血液の循環を良くし、子宮の回復を速やかに促す効果がある。
2~3.× 水分を多く摂るようAさんに勧める/医師に緩下薬の処方について相談するより優先度が高いものが他にある。なぜなら、Aさんの主な問題点として、「離開の不安」から排便ができないことがあげられるため。緩下薬を使う場合は、大腸の機能低下や便の硬さに問題があるときである。
4.〇 正しい。縫合部の離開の心配はないことをAさんに説明する。産後は便秘になりやすい。ただ本症例の場合、「離開の不安」から排便ができないことから精神的な原因と考えられる。看護師からの客観的な評価から、不安を取り除けるように支援することが大切である。まずは、傾聴・共感をしながら、「縫合部に異常はない」ことから説明する。
過活動膀胱とは、膀胱の蓄尿期において尿意切迫感があり、頻尿や尿失禁をきたす疾患である(切迫性尿失禁)。明らかな神経学的異常に起因する神経因性過活動膀胱と、原因を特定できない非神経因性過活動膀胱に分けられる。原因として、①加齢、②骨盤底筋の低下、③生活習慣病、④肥満などと関連するといわれている。有病率は高齢になるほど高くなる。過活動膀胱では、膀胱訓練や骨盤底筋訓練など機能訓練を行い、薬物療法で治療を行う。
骨盤底筋は子宮、膀胱、直腸を含む骨盤臓器を支える筋肉で、骨盤底筋を強化することで尿漏れ対策となる。仰臥位が基本的な姿勢であるが、伏臥位や座位など日常生活の中でどんな姿勢で行ってもよい。座位や膝立て背臥位などで、上体の力を抜いてお尻の穴を引き上げて「きゅっ」とすぼめ、5秒キープする動作を10~20回ほど繰り返す方法と、すぼめたりを繰り返す方法の2種類ある。
膀胱訓練とは、排尿の間隔を徐々に延長し、膀胱にためることができる尿量を徐々に増やしていくものである。最初は30秒程度からスタートし、徐々に我慢する時間を延ばしていく。
次の文を読み106〜108の問いに答えよ。
Aさん(30歳、初産婦)は、正常分娩で児を出産した。第2度会陰裂傷を認め、会陰縫合術を受けた。分娩3時間後に、分娩室から褥室へ帰室した。産褥1日のAさんのバイタルサインは、体温36.8℃、脈拍72/分、血圧118/70mmHgであった。
子宮底は臍下1横指で、子宮は硬く触れ、血性悪露中等量、後陣痛がみられる。会陰縫合部の痛みはあるが発赤はない。乳房緊満(-)、乳管開口数は左右とも4、5本。
「昨夜は興奮してなかなか眠れなかった」と言う。
108 産褥4日。母子ともに出産後の経過は順調である。看護師が、Aさんへ退院に向けて育児に関する話をしていたところ「赤ちゃんの顔や胸が赤くなっているのが気になっています」と相談してきた。看護師が新生児の皮膚を観察したところ、児の顔面と胸部に中毒性紅斑が数個散在していた。
この時のAさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
1.紅斑を乾燥させるよう説明する。
2.紅斑をガーゼでよく洗うよう説明する。
3.自然に消失するため心配はないと説明する。
4.抗菌薬の軟膏の処方について医師に相談すると伝える。
解答3
解説
・産褥4日。
・母子ともに出産後:経過順調。
・Aさん「赤ちゃんの顔や胸が赤くなっているのが気になっています」と。
・新生児の皮膚:児の顔面と胸部に中毒性紅斑が数個散在していた。
→中毒性紅斑とは、生後数日間に、胸や背中などに赤い斑点やブツブツ、小さな水ぶくれなどができる新生児特有の皮膚トラブルである。新生児中毒性紅斑の原因は不明であるが、胎内環境から胎外環境への急激な変化に適応する過程で起きる、生理的な変化だと考えられている。2週間ほどで自然に治るのが特徴である。
1.× 紅斑を「乾燥」ではなく保湿させるよう説明する。皮膚は乾燥しやすくてデリケートなため、清潔に保ち、保湿をして皮膚へのストレスを減らす工夫する。
2.× 紅斑をガーゼでよく洗うよう説明する必要はない。なぜなら、お風呂などで洗いすぎると、より皮膚を傷めてしまい、症状の悪化が懸念されるため。低刺激性の石鹸やシャンプーを良く泡立てて、泡で包むようにやさしく洗ってあげる。
3.〇 正しい。「自然に消失するため心配はない」と説明する。中毒性紅斑とは、生後数日間に、胸や背中などに赤い斑点やブツブツ、小さな水ぶくれなどができる新生児特有の皮膚トラブルである。新生児中毒性紅斑の原因は不明であるが、胎内環境から胎外環境への急激な変化に適応する過程で起きる、生理的な変化だと考えられている。2週間ほどで自然に治るのが特徴である。
4.× 抗菌薬の軟膏の処方について医師に相談すると伝える必要はない。抗菌薬の軟膏は、表在性皮膚感染症の治療において使用される。中毒性紅斑とは、胎内環境から胎外環境への急激な変化に適応する過程で起きる、生理的な変化だと考えられている。
次の文を読み109〜111の問いに答えよ。
Aさん(22歳、女性、会社員)は、昼食後、自室に大量のお菓子とお酒を持ち込み、食べて飲んでいたところを母親に注意をされたことに腹を立て、母親の目の前でリストカットを始めた。慌てた母親は、父親とともにAさんを連れて救急外来に来院した。医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めたため、精神科病棟に緊急入院となった。
109 入院当日、Aさんに対する看護師の関わりで適切なのはどれか。
1.短期間の入院となることを伝える。
2.母親と関係修復をするように促す。
3.リストカットをしないように説得する。
4.Aさんの心身を心配していることを伝える。
解答4
解説
・Aさん(22歳、女性、会社員)
・母親に注意をされ、腹を立て、母親の目の前でリストカットを始めた。
・医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めた。
・精神科病棟に緊急入院となった。
→入院当日は、ラポール形成に努める。ラポールとは、疎通性のよい対人関係を指し、医療スタッフと患者・家族などとの間に高い信頼関係があることをいう。ラポールには3原則とされる要素があり、①相手を肯定・尊重すること、②類似性・行動の同調、③ペーシングとリーディングである。ペーシングとは、話し方や呼吸のペース、視線、精神状態などを相手に合わせることである。ペーシングにより距離を縮めたあとは、質問や提案を会話に含めて会話をリードするリーディングが有効となる。
1.× 短期間の入院となることを伝える必要はない。なぜなら、短期間の言葉は、誤解を生みやすいため。患者側が1日だけの入院と決め込んでしまいかねない。また、入院期間の決定は、治療の進行に応じ主に医師が決定を下すことが多い。
2.× 母親と関係修復をするように促す必要はない。なぜなら、Aさんがどんな人間性かも不明で、さらに患者と母親がこれまでどのような関係性だったのかも不明な状態であるため。また、Aさんから関係の修復をしなくても、母親から関係の修復をすることもできる。まずは、ラポール形成が必要となる。
3.× リストカットをしないように説得する必要はない。なぜなら、リストカットに至った患者なりの理由や事情があるため。
4.〇 正しい。Aさんの心身を心配していることを伝える。入院当日は、ラポール形成に努める。治療を安全に進めるためにも、病院が安心できる場であると患者に思ってもらうことが大切である。ラポールとは、疎通性のよい対人関係を指し、医療スタッフと患者・家族などとの間に高い信頼関係があることをいう。ラポールには3原則とされる要素があり、①相手を肯定・尊重すること、②類似性・行動の同調、③ペーシングとリーディングである。ペーシングとは、話し方や呼吸のペース、視線、精神状態などを相手に合わせることである。ペーシングにより距離を縮めたあとは、質問や提案を会話に含めて会話をリードするリーディングが有効となる。
次の文を読み109〜111の問いに答えよ。
Aさん(22歳、女性、会社員)は、昼食後、自室に大量のお菓子とお酒を持ち込み、食べて飲んでいたところを母親に注意をされたことに腹を立て、母親の目の前でリストカットを始めた。慌てた母親は、父親とともにAさんを連れて救急外来に来院した。医師が傷の処置をしようとすると「死んでやる。触るな」と大声で騒ぎ暴れ始めたため、精神科病棟に緊急入院となった。
110 入院翌日、母親が面会に来たが、Aさんに要求されるままお菓子を大量に持参した。Aさんは、面会室でお菓子をすべて食べた直後に、トイレにこもり、嘔吐していたところを看護師が発見した。Aさんは泣きながら「食べると止まらなくなる。太りたくない」と訴えた。主治医は、Aさんが右第2指を使って嘔吐していた痕跡を認めたこと、Aさんが「中学の時から過食と嘔吐を繰り返していた」と話したことから、神経性過食症と診断した。
入院時の身体所見:身長155cm、体重48kg。
入院時の検査所見:赤血球400 万/μL、Hb 12.5 g/dL、白血球6,300/μL。Na135mEq/L、K2.7mEq/L、Cl 98 mEq/L、AST 30U/L、ALT 35U/L、γ-GTP32U/L。
Aさんの状態をアセスメントするために優先度が高い検査はどれか。
1.心電図
2.頭部CT
3.腹部超音波
4.上部消化管内視鏡
解答1
解説
・Aさん(22歳、女性、会社員、神経性過食症)
・泣きながら「食べると止まらなくなる。太りたくない」と。
・右第2指を使って嘔吐していた痕跡を認めた。
・Aさん「中学の時から過食と嘔吐を繰り返していた」と。
・入院時の身体所見:身長155cm、体重48kg。
・入院時の検査所見:K2.7mEq/L(基準値:3.5〜5.0mEq/L)。
→本症例は、神経性過食症である。症状として、肥満恐怖、自己誘発性嘔吐、下剤・利尿剤の使用、抑うつの症状などあげられる。嘔吐や下痢、過剰な下剤の使用により消化管から大量のカリウムが失われることが原因で低カリウム血症が起こる。本症例の検査所見として、K2.7mEq/L(基準値:3.5〜5.0mEq/L)がみられることから、低カリウム血症が疑われる。筋力低下、筋肉のけいれん、ひきつり、麻痺、不整脈を起こすことがある。
1.〇 正しい。心電図が最も優先される。本症例は、神経性過食症である。症状として、肥満恐怖、自己誘発性嘔吐、下剤・利尿剤の使用、抑うつの症状などあげられる。嘔吐や下痢、過剰な下剤の使用により消化管から大量のカリウムが失われることが原因で低カリウム血症が起こる。本症例の検査所見として、K2.7mEq/L(基準値:3.5〜5.0mEq/L)がみられることから、低カリウム血症が疑われる。筋力低下、筋肉のけいれん、ひきつり、麻痺、不整脈を起こすことがある。
2.× 頭部CTは優先度が低い。頭部CT検査とは、脳内の腫瘍や出血などの異常の有無や程度が分かる。出血部位は低吸収域(黒)としてうつる。エックス線を使用した撮影である。
3.× 腹部超音波は優先度が低い。腹部超音波検査とは、腹腔内臓器に対して行う超音波検査である。腹部エコーともいう。 一般的には肝臓・胆のう・膵臓・脾臓・腎臓・脈管系を対象とする。
4.× 上部消化管内視鏡は優先度が低い。上部消化管内視鏡とは、一般に消化器科にて用いられる内視鏡もしくは検査・治療手技のこと。食道、胃、十二指腸までの上部消化管を観察する。主な適応疾患として①逆流性食道炎、②胃炎(ピロリ菌未感染、ピロリ菌現感染、ピロリ菌既感染・除菌後)、③胃ポリープ、④十二指腸潰瘍、⑤食道がんなどである。
摂食障害には、①神経性無食症、②神経性大食症がある。共通して肥満恐怖、自己誘発性嘔吐、下剤・利尿剤の使用、抑うつの症状がみられる。特徴として、過活動、強迫的なこだわり、抑うつ、対人交流の希薄さ、表面的な対応がみられる。患者の性格として、細かい数値へのこだわり(①体重のグラム単位での増減、②この食べ物はあの食べ物より〇カロリー多いなど)がみられる。
①神経性無食欲症は、思春期~青年期の若い女性に発症しやすい。神経性無食欲症の主な特徴は以下の通りである。①病的な痩せ願望、②ボディーイメージのゆがみ、③極端な食べ物制限と下剤などの乱用、④月経の停止、うぶげの増加、⑤乳房萎縮はみられない、⑥性格的には頑固で競争心が強い、⑦母親との心的葛藤をみることがある。