【2問】フォローアップミルクについての問題「まとめ・解説」

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※問題の引用:厚生労働省より

※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。

MEMO

・まとめてもらいたい問題や希望、漏れがあったらコメントください。

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108回 午後

55 離乳の開始で正しいのはどれか。

1.離乳食は1日2回から開始する。
2.人工乳はフォローアップミルクにする。
3.哺乳反射の減弱が開始時の目安のひとつである。
4.離乳食は歯ぐきでつぶせる硬さのものから始める。

解答3

解説

離乳とは?

離乳の開始とは、なめらかにすりつぶした状態の食物を初めて与えた時をいう。その時期は生後5,6か月頃が適当である。発達の目安としては、首のすわりがしっかりしている支えてやるとすわれる食物に興味を示すスプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる(哺乳反射の減弱)などがあげられる。なお、離乳の開始前の乳児にとって、最適な栄養源は乳汁(母乳又は育児用ミルク)である。離乳の開始前に果汁を与えることについては、果汁の摂取によって、乳汁の摂取量が減少すること、たんばく質、脂質、ピタミン類や鉄カルシウム、亜鉛などのミネラル類の摂取量低下が危惧されること、また乳児期以降における果汁の過剰摂取傾向と低栄養や発育障害との関連が報告されており、栄養学的な意義は認められていない。また、咀嚼機能の発達の観点からも、通常生後5~7か月頃にかけて哺乳反射が減弱・消失していく過程でスプーンが口に入ることも受け入れられていくので、スプーン等の使用は離乳の開始以降でよい。

離乳の進行
①離乳の開始後ほぼ1か月間は、離乳食は1日目1回与える。母乳または育児用ミルクは子どもの欲するままに与える。この時期は、離乳食を飲み込むこと、その舌ざわりや味に慣れることが主目的である。
②離乳を開始して1か月を過ぎた頃から、離乳食は1日2回にしていく。母乳または育児用ミルクは離乳食の後にそれぞれ与え,離乳食とは別に母乳は子どもの欲するままに、育児用ミルクは1日に3回程度与える。生後7,8か月頃からは舌でつぶせる固さのものを与える。
③生後9か月頃から、離乳食は1日3回にし、歯ぐきでつぶせる固さのものを与える。食欲に応じて、離乳食の量を増やし、離乳食の後に母乳または育児用ミルクを与える。離乳食とは別に、母乳は子どもの欲するままに、育児用ミルクは1日2回程度与える。鉄の不足には十分配慮する。(※引用:「離乳編」厚生労働省HPより)

1.× 離乳食は、「1日2回」ではなく、1日1回1さじずつから開始する。離乳の開始後ほぼ1か月間は、離乳食は1日目1回与える。母乳または育児用ミルクは子どもの欲するままに与える。この時期は、離乳食を飲み込むこと、その舌ざわりや味に慣れることが主目的である。1か月を過ぎた頃から1日2回にする。
2.× 人工乳は、フォローアップミルクにする必要はない。フォローアップミルクとは、食事が1日3回となった生後9か月以降、離乳食が頂調に進まない場合などに必要に応じて使用するものである。フォローアップミルクには、離乳時に不足しがちで牛乳にほとんど含まれない鉄、ビタミンC、DHAが配合され、さらにカルシウムやその吸収を促進する乳糖やビタミンDなどバランスよく配合されていることから、お子さんの成長に必要な栄養を補うのに適している。
3.〇 正しい。哺乳反射の減弱が、開始時の目安のひとつである。他にも、発達の目安としては、首のすわりがしっかりしている、支えてやるとすわれる、食物に興味を示すなどがあげられる。ちなみに、哺乳反射とは、乳首を探す探索反射、口に入ったものを吸う吸啜反射、飲み込もうとする嚥下反射を一連のものとして含めたものである。哺乳反射は、生後4~5か月頃から少しずつ消え始め、生後6~7か月頃には乳汁摂取も乳児の意思による動きによってなされる。
4.× 離乳食は、「歯ぐきでつぶせる硬さのもの」ではなく、なめらかにすりつぶした状態のものから始める。歯ぐきでつぶせる固さのものは、9か月~11か月頃で食べられるようになる。ちなみに、生後7,8か月頃からは舌でつぶせる固さのものを与える。

 

 

 

 

110回 午後

56 フォローアップミルクで正しいのはどれか。

1.母乳の代替品である。
2.鉄分が添加されている。
3.離乳食を食べる直前に与える。
4.離乳食開始の時期から与え始める。

解答2

解説

フォローアップミルクとは?

フォローアップミルクとは、食事が1日3回となった生後9か月以降、離乳食が頂調に進まない場合などに必要に応じて使用するものである。フォローアップミルクには、離乳時に不足しがちで牛乳にほとんど含まれない鉄、ビタミンC、DHAが配合され、さらにカルシウムやその吸収を促進する乳糖やビタミンDなどバランスよく配合されていることから、お子さんの成長に必要な栄養を補うのに適している。

1.× 「母乳の代替品」ではなく、離乳食が頂調に進まない場合などに必要に応じて使用するものである。フォローアップミルクは育児用ミルクではない。
2.〇 正しい。鉄分が添加されている。フォローアップミルクには、離乳時に不足しがちで牛乳にほとんど含まれない鉄、ビタミンC、DHAが配合され、さらにカルシウムやその吸収を促進する乳糖やビタミンDなどバランスよく配合されていることから、お子さんの成長に必要な栄養を補うのに適している。フォローアップミルクは、鉄含有量は育児用ミルクの約1.4倍となっている。
3.× 離乳食の「食べる直前」ではなく、食べた後に与える。なぜなら、フォローアップミルクは離乳食が順調に進まない場合に使用するものであるため。フォローアップミルクは赤ちゃんの不足しがちな栄養素を補うことが目的である。
4.× 与え始めるのは、「離乳食開始の時期から」ではなく「生後9か月以降」である。なぜなら、このころから1日3回食となるため。ちなみに、離乳食を始める目安は、生後5~6ヶ月頃である。生後6ヶ月頃になると、母乳だけでは不足する栄養素があるため、遅くとも生後6ヶ月までには始める。

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