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※問題の引用:厚生労働省より
※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。
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107回 午後
41 成人に対する一次救命処置(BLS)において、胸骨圧迫と人工呼吸との回数比で正しいのはどれか。
1.20対1
2.20対2
3.30対1
4.30対2
解答4
解説
一次救命処置とは、呼吸が止まり、心臓も動いていないと見られる人の救命へのチャンスを維持するため、特殊な器具や医薬品を用いずに行う救命処置であり、胸骨圧迫と人工呼吸からなる心肺蘇生法(CPR)、そしてAEDの使用を主な内容とする。
成人に対する一次救命処置では、胸骨圧迫を30回したのち、人工呼吸を2回行い(30対2)、これを繰り返す。成人であれば胸骨が少なくとも5~6cm沈むように圧迫し、1分間に100~120回のテンポで行う。よって、胸骨圧迫と人工呼吸との回数比は、選択肢4.30対2が正しい。
(※画像引用:「BLSとは?」日本ACLS協会ガイド様HPより)
一時救命処置(BLS)とは、Basic Life Supportの略称で、心肺停止または呼吸停止に対する一次救命処置のことである。正しい知識と適切な処置の仕方さえ知っていれば誰でも行うことができる。
1.周囲の安全を確認
救助者の安全を最優先し、二次災害を防ぐためにまずは周囲の安全を確認する。
2.緊急通報とAEDを要請
大声で叫んで助けを呼ぶなど、周囲の人に119番通報とAEDの手配を頼む。
3.呼吸を確認
普通の呼吸が確認できたら、回復体位(横向き)にして救急車を待つ。
呼吸をしていない、もしくは正常な呼吸でない場合はCPRを開始する。
4.CPR(心肺蘇生法)を開始
胸骨圧迫からはじめる。人工呼吸ができるようなら行うが、胸骨圧迫のみでも構わない。
5.(AEDが入手できた場合)AEDで解析する
108回 午前
45 救急外来を受診した成人患者で、治療の緊急度が最も高いのはどれか。
1.2時間ほど前から右上下肢に力が入らず、ろれつが回らない。
2.3日前にペットの葬儀が終わり、食欲がなく、夜眠れない。
3.プールでの日焼けによって背部全体が発赤している。
4.市販の風邪薬を通常の2倍量服用した。
解答1
解説
1.〇 正しい。2時間ほど前から右上下肢に力が入らず、ろれつが回らない場合、治療の緊急度が最も高い。上記症状は、急性発症の右半身の麻痺と構音障害であり、脳梗塞や脳出血を疑う所見である。発症から4~5時間以内の脳梗塞に対しては、血栓溶解療法(t-PA療法)という治療が行われる。初期対応は予後に大きく関わるため迅速に対応する必要がある。
2.× 3日前にペットの葬儀が終わり、食欲がなく、夜眠れない状態より、緊急度は高いものが他にある。なぜなら、生命に関与する関連性が薄いため。ペットロスの心理的な症状として、不安や罪悪感を感じたり、集中力の低下、現実逃避、怒り、抑うつなどが起こる。症状の重さによっては、パニックや幻覚症状が起こる場合もあるため、患者の気持ちを聞いて共感することが大切となる。
3.× プールでの日焼けによって背部全体が発赤している状態より、緊急度は高いものが他にある。なぜなら、生命に関与する関連性が薄いため。ただし、日焼け火傷まで発展した状態だと、熱っぽくヒリヒリと痛み、冷やした後も赤みや痛みが続く。紫外線によるダメージで皮膚のバリア機能が壊れることでおこり、重度の日焼けの場合、水ぶくれ、発熱、倦怠感、頭痛、嘔吐などの症状をともなうこともあるため、皮膚の状態によっては早期対応や入院が必要となることがある。一般的に、陽に当たって数時間後から24時間後までが反応のピークで、3~4日目から色素沈着が出て2週間前後で治る。
4.× 市販の風邪薬を通常の2倍量服用した状態より、緊急度は高いものが他にある。なぜなら、生命に関与する関連性が薄いため。市販の風邪薬の成分量は、それほど多くはないため、基本的に経過観察を促すことが多い。
110回 午後
40 夜勤帯に看護師が病棟のトイレ内で倒れている患者を発見した。呼びかけても反応がない。
この看護師が最初に実施すべきなのはどれか。
1.脈拍を確認する。
2.胸骨圧迫を開始する。
3.トイレ内のナースコールで応援を呼ぶ。
4.自動体外式除細動器〈AED〉を取りに行く。
解答3
解説
(※画像引用:日本ACLS協会ガイド様HPより「BLSとは?」)
一時救命処置(BLS)とは、Basic Life Supportの略称で、心肺停止または呼吸停止に対する一次救命処置のことである。正しい知識と適切な処置の仕方さえ知っていれば誰でも行うことができる。
1.周囲の安全を確認
救助者の安全を最優先し、二次災害を防ぐためにまずは周囲の安全を確認する。
2.緊急通報とAEDを要請
大声で叫んで助けを呼ぶなど、周囲の人に119番通報とAEDの手配を頼む。
3.呼吸を確認
普通の呼吸が確認できたら、回復体位(横向き)にして救急車を待つ。
呼吸をしていない、もしくは正常な呼吸でない場合はCPRを開始する。
4.CPR(心肺蘇生法)を開始
胸骨圧迫からはじめる。人工呼吸ができるようなら行うが、胸骨圧迫のみでも構わない。
5.(AEDが入手できた場合)AEDで解析する
1.× 脈拍を確認する/胸骨圧迫を開始するより優先度が高いものが他にある。【2.緊急通報とAEDを要請】のあとに、【3.呼吸を確認】を確認する。設問に「呼びかけても反応がない」と記載されているため、緊急通報(助けを呼ぶ)のが優先される。
3.〇 正しい。トイレ内のナースコールで応援を呼ぶ。今回、病棟のトイレ内で起こっていることなので、【1.周囲の安全を確認】は行えている。次に、【2.緊急通報とAEDを要請】(大声で叫んで助けを呼ぶなど、周囲の人に119番通報とAEDの手配を頼む)である。トイレ内にナースコールが設置されていれば、それを押して応援を呼ぶのが最も適切である。ナースコールで応援を呼んでいる間に、患者の状態(脈拍など)を確認し、つながった看護師にスムーズに情報を伝達できるとなおよい。ナースコールで応援を呼び、除細動・救急カートの準備や質のよい蘇生治療を行うために人手を増やすことが、まず行うべき行動である。
4.× 自動体外式除細動器〈AED〉は、「取りに行く」より「支援者にとってきてもらう」ことのほうが多い。なぜなら、発見者が取りに行ってしまうと、患者が一人きりになって容態がさらに急変しても対応できないため。
111回 午前
24 成人に対する一次救命処置<BLS>において、胸骨圧迫と人工呼吸の回数比は( ):2である。
( )に入るのはどれか。
1.5
2.10
3.30
4.50
解答3
解説
一次救命処置とは、呼吸が止まり、心臓も動いていないと見られる人の救命へのチャンスを維持するため、特殊な器具や医薬品を用いずに行う救命処置であり、胸骨圧迫と人工呼吸からなる心肺蘇生法(CPR)、そしてAEDの使用を主な内容とする。
成人に対する一次救命処置では、胸骨圧迫を30回したのち、人工呼吸を2回行い(30対2)、これを繰り返す。成人であれば胸骨が少なくとも5~6cm沈むように圧迫し、1分間に100~120回のテンポで行う。絶え間なく圧迫することが重要である。
成人に対する一次救命処置<BLS>において、胸骨圧迫と人工呼吸の回数比は( 30 ):2である。したがって、選択肢3.30が正しい。
①安全確認と感染防御
②意識状態の確認
③協力者を集める
④気道確保・呼吸の確認
⑤人工呼吸2回
⑥胸骨圧迫式心マッサージ
⑦AEDによる除細動
※安全確認と感染防御が最優先だが、設問の選択肢にないので、次の段階で優先される選択肢を選ぶ。
112回 午後
問題24 成人の一次救命処置〈BLS〉における胸骨圧迫の速さ(回数)で正しいのはどれか。
1.40~60回/分
2.70~90回/分
3.100~120回/分
4.130~150回/分
解答3
解説
胸骨圧迫とは、心停止した傷病者の心臓付近を圧迫することにより脳や心臓に血液の循環を促す心肺蘇生を目的とした一次救命処置である。成人と幼児で適する力の入れ具合や胸骨の沈み具合が異なる。成人では胸骨が、5cmほど沈むように胸骨圧迫をする。一方で、幼児では年齢に応じた体格の差があるため、成人のような絶対値を当てはめることができない。そのため、幼児においては個別の体格を判断したうえで、胸の厚さの1/3程度が沈む強さで胸骨圧迫を行うことが推奨されている。年齢にかかわらず100~120回を目安に行う。
1~2.× 40~60回/分,70~90回/分は、不足している。
3.〇 正しい。100~120回/分は、成人の一次救命処置〈BLS〉における胸骨圧迫の速さ(回数)である。
4.× 130~150回/分は、多すぎる。
(※画像引用:「BLSとは?」日本ACLS協会ガイド様HPより)
113回 午前
57 乳児に対する一次救命処置〈BLS〉で正しいのはどれか。
1.脈拍の確認は橈骨動脈の触知で行う。
2.意識レベルは足底を叩きながら反応を確認する。
3.救助者が2名いる場合、胸骨圧迫と人工呼吸の回数の比率は30:2である。
4.胸骨圧迫の速さ(回数)は130~150回/分である。
解答2
解説
(※図引用:「小児における包括的緊急循環管理」MSDマニュアルプロフェッショナル版様HPより)
1.× 脈拍の確認は、「橈骨動脈」ではなく上腕動脈の触知で行う。なぜなら、新生児や乳児は拍動が弱く心拍数が多いため。
2.〇 正しい。意識レベルは足底を叩きながら反応を確認する。なぜなら、乳児の頭は非常に繊細で、定頸も獲得できていないため。成人のように肩で刺激すると、これら未熟部位を傷つけてしまう恐れがあるため、現時点では足底を叩いて反応を確認することが多い。
3.× 救助者が2名いる場合、胸骨圧迫と人工呼吸の回数の比率は、「30:2」ではなく15:2である。救助者が1人の場合は30:2である。成人では救助者の数にかかわらず圧迫:換気比を30:2とすることと対照的である。
4.× 胸骨圧迫の速さ(回数)は、「130~150回/分」ではなく100~120回/分である。乳児および小児における胸骨圧迫の速さは、成人(100~120回/分)と同様である。ちなみに、乳児および小児(思春期前または55kg未満)に胸骨圧迫を行う際は、胸郭が前後径の3分の1沈むまで圧迫する。具体的には約4~5cmである。青年または55kg以上の小児では,成人と同じ深さ(すなわち5~6cm)が推奨されている。
一時救命処置(BLS)とは、Basic Life Supportの略称で、心肺停止または呼吸停止に対する一次救命処置のことである。正しい知識と適切な処置の仕方さえ知っていれば誰でも行うことができる。
1.周囲の安全を確認
救助者の安全を最優先し、二次災害を防ぐためにまずは周囲の安全を確認する。
2.緊急通報とAEDを要請
大声で叫んで助けを呼ぶなど、周囲の人に119番通報とAEDの手配を頼む。
3.呼吸を確認
普通の呼吸が確認できたら、回復体位(横向き)にして救急車を待つ。
呼吸をしていない、もしくは正常な呼吸でない場合はCPRを開始する。
4.CPR(心肺蘇生法)を開始
胸骨圧迫からはじめる。人工呼吸ができるようなら行うが、胸骨圧迫のみでも構わない。
5.(AEDが入手できた場合)AEDで解析する