第113回(R6) 看護師国家試験 解説【午前6~10】

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

 

6 令和元年(2019年)の国民健康・栄養調査で20歳以上の男性における喫煙習慣者の割合に最も近いのはどれか。

 1.7%
 2.17%
 3.27%
 4.37%

解答

解説

(※引用:「令和元年国民健康・栄養調査結果の概要について」厚生労働省様HPより)

 1.× 7%は、女性における喫煙習慣者の割合に近い。
 2.× 17%は、総数における喫煙習慣者の割合に近い。
 3.〇 正しい。27%は、令和元年(2019年)の国民健康・栄養調査で20歳以上の男性における喫煙習慣者の割合に最も近い。
 4.× 37%は、平成21年(2009年)の国民健康・栄養調査で20歳以上の男性における喫煙習慣者の割合に最も近い。

 

 

 

 

 

7 学童期中学年から高学年にみられる、親から離れて仲の良い仲間同士で集団行動をとる特徴はどれか。

 1.心理的離乳
 2.自我の芽生え
 3.ギャングエイジ
 4.自我同一性〈アイデンティティ〉の確立

解答

解説
 1.× 心理的離乳とは、思春期に親や家族に反発する第二次反抗期がみられることである。 親などから精神的に自立し、友人関係が重要となる。学童期までの親に依存する状態から脱却して、親から心理的に自立するようになる第二次反抗期と呼ばれる。それよりも、同性同年輩の友人との関係が親密となり、そのなかで自己像を見つめなおし、アイデンティティを確立させていく。
 2.× 自我の芽生えとは、幼少期(2歳前後)にみられる、いわゆるイヤイヤ期のことである。ただダダをこねているのではなく、自己主張や気持ちの抑制を学ぼうとしている姿勢である。前頭前野の機能が発達して、徐々に自分の気持ちをコントロールできる3歳~4歳ごろから減少する傾向にある。
 3.〇 正しい。ギャングエイジは、学童期中学年から高学年にみられる、親から離れて仲の良い仲間同士で集団行動をとる特徴である。ギャングエイジとは、小学校後半から思春期の前までの時期(児童期)をいう。同性同年代の閉鎖的集団をつくり、メンバーの間だけで通用する合い言葉や秘密の遊び場をつくったりする。それまでの親や教師への一方的依存関係から脱却して、より対等で相互的な人間関係を求めるようになる時期であるが、親や教師からは一見反逆集団のようにみえるため、ギャング・エイジと呼ばれる。
 4.× 自我同一性〈アイデンティティ〉の確立は、エリクソンのいう青年期(12歳~22歳)に達成すべき心理社会的課題である。自我同一性とは、「自分は何者なのか」という概念をさす。

 

 

 

 

 

8 壮年期の男性で減少するのはどれか。

 1.エストロゲン
 2.プロラクチン
 3.アルドステロン
 4.テストステロン

解答

解説
 1.× エストロゲンとは、女性らしさをつくるホルモンで、成長とともに分泌量が増え、生殖器官を発育・維持させる働きをもっている。女性らしい丸みのある体形をつくったり、肌を美しくしたりする作用もあるホルモンである。分泌量は、毎月の変動を繰り返しながら20代でピークを迎え、45~55歳の更年期になると急激に減る。
 2.× プロラクチンとは、乳腺刺激ホルモンともいい、脳の下垂体から分泌され、妊娠すると高くなり乳腺を成長させ乳汁産生を行う。一般的に出産後など授乳期間中において、乳頭の刺激で高くなり乳汁を分泌する。
 3.× アルドステロンとは、腎臓に作用してナトリウムと水の再吸収を促進し、循環血漿量増加を促し血圧を上昇させる。アルドステロンが過剰に分泌されると、高血圧や低カリウム血症、筋力低下などがみられる。副腎皮質ホルモンとは、副腎皮質より産生されるホルモンの総称で、①アルドステロン、②コルチゾール、③アンドロゲンがある。炎症の制御、炭水化物の代謝、タンパク質の異化、血液の電解質のレベル、免疫反応など広範囲の生理学系に関わっている。ちなみに、アルドステロンは、レニン活性低下により加齢とともに分泌が低下する。この変化に男女差はない
 4.〇 正しい。テストステロンは、壮年期の男性で減少する。テストステロンとは、男子の第二次性徴に最も関与するホルモンである。アンドロゲン(雄性ホルモン、男性ホルモン)とは、ステロイドの一種で、生体内で働いているステロイドホルモンのひとつである。アンドロゲンにはテストステロンとジヒドロテストステロン (dihydrotestosterone;DHT)があり、精巣の分化、機能、組織形成、さらに内性器・外性器の形成に重要な役割を果たす。

 

 

 

 

 

9 核家族はどれか。

 1.兄弟姉妹のみ
 2.夫婦と子ども夫婦
 3.夫婦と未婚の子ども
 4.夫婦とその親と夫婦の子ども

解答

解説

用語の説明

①世帯とは、住居及び生計を共にする者の集まり又は独立して住居を維持し、若しくは独立して生計を営む単身者をいう。
②世帯主とは、年齢や所得にかかわらず、世帯の中心となって物事をとりはかる者として世帯側から報告された者をいう。
③世帯員とは、世帯を構成する各人をいう。なお、調査日現在、一時的に不在の者はその世帯の世帯員としているが、単身赴任している者、遊学中の者、社会福祉施設に入所している者などは世帯員から除いている。
④世帯構造は、次の分類による。
(1)単独世帯とは、世帯員が1人だけの世帯をいう。
(2)核家族世帯とは、①夫婦のみの世帯:世帯主とその配偶者のみで構成する世帯をいう。②夫婦と未婚の子のみの世帯:夫婦と未婚の子のみで構成する世帯をいう。③ひとり親と未婚の子のみの世帯:父親又は母親と未婚の子のみで構成する世帯をいう。
(3)三世代世帯とは、世帯主を中心とした直系三世代以上の世帯をいう。(4)その他の世帯上記(1)~(3)以外の世帯をいう。ただし、高齢者世帯の「その他の世帯」には、上記(2)イ、ウ、(3)を含む。

(※引用:「用語の説明」厚生労働省様HPより)

 1~2.4.× 兄弟姉妹のみ/夫婦と子ども夫婦/夫婦とその親と夫婦の子どもは、その他の親族世帯に該当する(※引用:「統計表で用いられる用語,分類の解説」総務省統計局様HPより)。
 3.〇 正しい。夫婦と未婚の子どもは核家族である。核家族世帯とは、①夫婦のみの世帯、②夫婦と未婚の子のみの世帯、③ひとり親と未婚の子のみの世帯をいう。

 

 

 

 

 

10 医療法に規定されている診療所とは、患者を入院させるための施設を有しないもの又は(  )人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいう。
(  )に入る数字はどれか。

 1.17
 2.18
 3.19
 4.20

解答

解説

医療法1条5項

この法律において、「病院」とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であつて、二十人以上の患者を入院させるための施設を有するものをいう。病院は、傷病者が、科学的でかつ適正な診療を受けることができる便宜を与えることを主たる目的として組織され、かつ、運営されるものでなければならない。
2 この法律において、「診療所」とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であつて、患者を入院させるための施設を有しないもの又は十九人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいう。
(※一部引用:「医療法」e-GOV法令検索様HPより)

 3.〇 正しい。19人が[ ]に入る。
・診療所とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であって、患者を入院させるための施設を有しないもの又は19人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいう。
・病院とは、20人以上の患者を入院させるための施設を有するものをいう。

医療法とは?

医療法とは、病院、診療所、助産院の開設、管理、整備の方法などを定める日本の法律である。①医療を受けるものの利益と保護、②良好かつ適切な医療を効率的に提供する体制確保を主目的としている。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)