第95回(H24) 助産師国家試験 解説【午前41~45】

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次の文を読み41〜43の問いに答えよ。
 22歳の初産婦。2年前に幻聴が出現し、統合失調症と診断された。1か月間の入院治療後、軽快退院し、その後は精神科に通院しながら向精神薬を内服している。妊娠38週で3600gの男児を経腟分娩で出産した。羊水混濁(-)、Apgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点であった。現在、褥婦の状態は身体的にも精神的にも安定している。未婚で、実母との2人暮らしである。児の父親であるパートナーは出産に立ち会うなど協力的であった。

41 児は啼泣時に軽度の下顎のふるえがみられる。体温37.0℃、呼吸数50/分、心拍数140/分。呻吟や努力性呼吸はない。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉は98%(room air)である。
 この児で最も気を付けなければならないのはどれか。

1.頭蓋内出血
2.離脱症候群
3.新生児敗血症
4.胎便吸引症候群
5.新生児一過性多呼吸

解答

解説

本症例のポイント

・22歳の初産婦(2年前:統合失調症)。
・1か月間の入院(軽快退院):通院しつつ向精神薬を内服。
・妊娠38週:3600g男児を経腟分娩で出産。
・羊水混濁(-)、アプガースコア:1分後8点、5分後9点。
・現在:褥婦は身体的にも精神的にも安定。
・児:啼泣時に軽度の下顎のふるえ
・体温37.0℃、呼吸数50/分、心拍数140/分。
呻吟や努力性呼吸はない、SpO2:98%。
→上記の評価から、各選択肢が消去できる理由をあげられるようにしよう。

1.× 頭蓋内出血は考えにくい。新生児の頭蓋内出血は、早産児や分娩時の外傷、凝固異常などが原因で発生し、主な症状には、意識レベルの低下、けいれん、無呼吸、泉門の膨隆、異常なバイタルサインなどであるため。

2.〇 正しい。離脱症候群が最も疑われる。新生児薬物離脱症候群とは、お産の前に投与された薬や常用している嗜好品が、胎盤を通過して生まれてきた赤ちゃんに一時的な効果を及ぼし、その物質が赤ちゃんの体から排泄される過程で、赤ちゃんの脳、消化管や自律神経の症状が一時的に現われることです。脳の症状として、筋肉の緊張がなくなってグッタリしたり、不安興奮状態で手足をブルブルふるったりすることがあります。もっと重い症状として、息を止めたり、けいれんしたりすることがあります。消化管の症状として、下痢や嘔吐がみられる場合もあります。自律神経の症状として、たくさん汗をかいたり、熱をだしたりします。この原因として、てんかんの治療薬、不安感などの精神の安定をはかる薬、鎮 痛薬や喘息の治療に使う飲み薬などです。嗜好品には、アルコー ルやカフェイン、非合法の麻薬などがあります「※一部引用:「重篤副作用疾患別対応マニュアル 新生児薬物離脱症候群」厚生労働省HPより」。

3.× 新生児敗血症は考えにくい。新生児敗血症とは、新生児に生じる敗血症のことである。未熟児や何らかの先天性疾患・基礎疾患を有していると罹患リスクが高くなる。症状は、発熱もしくは低体温、活気低下、意識障害、無呼吸もしくは多呼吸、 呻吟(呼吸をするときにうなる)、 鼻翼呼吸(鼻の孔を広げて呼吸する)、陥没呼吸(肋骨や胸骨の間がへこむ呼吸)、頻脈や徐脈、末梢の冷感、血圧低下などがある。

4.× 胎便吸引症候群は考えにくい。胎便吸引症候群とは、出生前または周産期に肺に胎便(暗緑色の、無菌の便)を吸い込んだ新生児にチアノーゼや呼吸困難(呼吸窮迫)がみられることである。酸素不足などのストレスによって反射的にあえぎ、胎便を含む羊水を肺に吸い込んでしまうことなどで起こる。多呼吸、羊水混濁が特徴である。

5.× 新生児一過性多呼吸は考えにくい。新生児一過性多呼吸とは、出生後肺に過剰な液体があるために一時的な呼吸困難が起こり、血液中の酸素レベルが低くなる病気である。早産児と特定の危険因子(母体糖尿病、母体喘息、双胎、男児など)がある満期産児で発生する可能性がある。

 

 

 

 

 

次の文を読み41〜43の問いに答えよ。
 22歳の初産婦。2年前に幻聴が出現し、統合失調症と診断された。1か月間の入院治療後、軽快退院し、その後は精神科に通院しながら向精神薬を内服している。妊娠38週で3600gの男児を経腟分娩で出産した。羊水混濁(-)、Apgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点であった。現在、褥婦の状態は身体的にも精神的にも安定している。未婚で、実母との2人暮らしである。児の父親であるパートナーは出産に立ち会うなど協力的であった。

42 褥婦は母乳哺育を希望している。
 助産師の対応で最も適切なのはどれか。

1.児の傾眠傾向に注意する。
2.授乳は向精神薬の内服から1時間後とする。
3.最初の1か月間のみ母乳哺育とする。
4.授乳の期間中は向精神薬の内服を中止する。

解答

解説

本症例のポイント

・22歳の初産婦(2年前:統合失調症)。
・1か月間の入院(軽快退院):通院しつつ向精神薬を内服。
・希望:母乳哺育
→本症例は、離脱症候群が疑われる。向精神薬と母乳哺育との関連をおさえておこう。

→新生児薬物離脱症候群とは、お産の前に投与された薬や常用している嗜好品が、胎盤を通過して生まれてきた赤ちゃんに一時的な効果を及ぼし、その物質が赤ちゃんの体から排泄される過程で、赤ちゃんの脳、消化管や自律神経の症状が一時的に現われることです。脳の症状として、筋肉の緊張がなくなってグッタリしたり、不安興奮状態で手足をブルブルふるったりすることがあります。もっと重い症状として、息を止めたり、けいれんしたりすることがあります。消化管の症状として、下痢や嘔吐がみられる場合もあります。自律神経の症状として、たくさん汗をかいたり、熱をだしたりします。この原因として、てんかんの治療薬、不安感などの精神の安定をはかる薬、鎮 痛薬や喘息の治療に使う飲み薬などです。嗜好品には、アルコー ルやカフェイン、非合法の麻薬などがあります「※一部引用:「重篤副作用疾患別対応マニュアル 新生児薬物離脱症候群」厚生労働省HPより」。

1.〇 正しい。児の傾眠傾向に注意する。なぜなら、母親が向精神薬を内服しながら授乳を行う場合、薬物が母乳を介して児に移行する可能性があるため。これにより、児に傾眠や哺乳力低下などの副作用が現れることがある。そのため、母親が授乳を希望する場合は、児の状態を注意深く観察し、傾眠傾向などの症状に注意するように指導する。

2.× あえて、授乳は向精神薬の内服から1時間後とする必要はない。なぜなら、一般的に、薬物の血中濃度は内服後1~2時間でピークに達することが多く、その後徐々に減少するため。

3.× あえて、最初の1か月間のみ母乳哺育とする必要はない。なぜなら、母乳哺育は可能な限り継続することが推奨されているため。母乳は児の成長発達に重要な役割を果たし、免疫力の向上や親子の絆の形成にも寄与する。

4.× 授乳の期間中は向精神薬の内服を中止する必要はない。なぜなら、統合失調症の治療において、向精神薬の継続は再発予防に不可欠であるため。急に薬を中止すると、精神症状が再燃するリスクが高まり、母親の健康だけでなく、育児にも悪影響を及ぼす可能性がある。また、医師の指示なしに薬を中断することは避けるべきである。

 

 

 

 

 

次の文を読み41〜43の問いに答えよ。
 22歳の初産婦。2年前に幻聴が出現し、統合失調症と診断された。1か月間の入院治療後、軽快退院し、その後は精神科に通院しながら向精神薬を内服している。妊娠38週で3600gの男児を経腟分娩で出産した。羊水混濁(-)、Apgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点であった。現在、褥婦の状態は身体的にも精神的にも安定している。未婚で、実母との2人暮らしである。児の父親であるパートナーは出産に立ち会うなど協力的であった。

43 褥婦は退院することとなった。
 助産師の対応で適切なのはどれか。

1.退院まで母児を分離して母体の安静を図る。
2.市町村保健センターに退院後の支援を依頼する。
3.児の養育権を褥婦の実母に移すよう褥婦に勧める。
4.産科退院時に精神科病棟のある病院に入院するよう褥婦に勧める。

解答

解説

本症例のポイント

・22歳の初産婦(2年前:統合失調症)。
・1か月間の入院(軽快退院):通院しつつ向精神薬を内服。
・現在:褥婦は身体的にも精神的にも安定。
・2人暮らし:実母(未婚)
・児の父親であるパートナー:出産に立ち会うなど協力的。
・児:離脱症候群が疑われる。
・希望:母乳哺育。
退院後の支援を考えよう。

1.× 退院まで「母児を分離」して母体の安静を図る必要はない。なぜなら、母児同室は、母親と児の絆を深め、母乳育児の促進や育児技術の習得に重要であるため。むしろ、母児分離は、母親の不安やストレスを増大させる可能性があり、育児への自信を損なう恐れもある。

2.〇 正しい。市町村保健センターに退院後の支援を依頼する。なぜなら、本症例は統合失調症の既往(向精神薬を内服中)があり、児は離脱症候群が疑われる状況であり、退院後も地域での継続的な支援が重要であるため。ちなみに、市町村保健センターとは、健康相談、保健指導、健康診査など、地域保健に関する事業を地域住民に行うための施設である。地域保健法に基づいて多くの市町村に設置されている。産前・産後の事業も行われている。

3.× 児の養育権を「褥婦の実母」に移すよう褥婦に勧める必要はない。なぜなら、本症例は身体的・精神的に安定しており、「希望:母乳哺育」と育児を行う意思と能力があると考えられるため。養育権の移譲は、母親が児を養育する能力が著しく欠如している場合に検討される措置である。助産師が安易に提案できることではない。

4.× 産科退院時に「精神科病棟のある病院に入院するよう」褥婦に勧める必要はない。なぜなら、本症例は身体的・精神的に安定しているため。一般に、入院とは、「医師による治療または柔道整復師による施術が必要であり、かつ自宅等での治療または施術が困難なため、病院または診療所等に入り、常に医師または柔道整復師の管理下において治療または施術に専念することをいいます」と規定(定義)されている。

 

 

 

 

 

次の文を読み44〜46の問いに答えよ。
 27歳の女性。主婦。28歳の夫との2人暮らし。夫とともに不妊症の検査目的で受診した。結婚後2年間は避妊していた。子どもが欲しいと思い避妊を止めて3年たつが妊娠しないという。

44 月経周期は30日、持続は1週間。量は多めで最近月経痛が強い。慢性疾患の既往はない。23歳のときにクラミジア頸管炎で治療を受けた。実母は一度自然流産したことがある。2人の姉がおり、それぞれ2人の子どもを出産している。嗜好品は、たばこ10本/日、コーヒー5杯/日。身長160cm、体重61kg。持参した過去3か月間の基礎体温表では二相性を示し、高温相は14日続いていた。
 アセスメントで正しいのはどれか。2つ選べ。

1.不妊の原因となる病歴がある。
2.無排卵月経の可能性がある。
3.黄体機能不全がある。
4.不妊症の家系である。
5.嗜好品の摂取量に問題がある。

解答1・5

解説

本症例のポイント

・27歳の女性(主婦、2人暮らし:28歳の夫)。
・月経周期は30日、持続は1週間。
・慢性疾患の既往:ない
・23歳:クラミジア頸管炎で治療を受けた。
・実母:一度自然流産したことがある。
2人の姉がおり、それぞれ2人の子どもを出産
・嗜好品:たばこ10本/日コーヒー5杯/日
・身長160cm、体重61kg。
・持参した過去3か月間の基礎体温表:二相性、高温相14日
→上記の評価から、問題点をあげられるようにしよう。

1.〇 正しい。不妊の原因となる病歴がある。なぜなら、本症例の病歴に、クラミジア頸管炎が認められるため。クラミジアが子宮頸管に感染すると、卵管に広がって炎症や癒着を起こし、卵管障害や腹腔内癒着を引き起こす可能性がある。これにより、卵管妊娠や不妊症の原因となるほか、子宮外妊娠のリスクも高まる。ちなみに、クラミジアとは、日本国内で最も多い性感染症(STD)の一つで、クラミジア感染症とも呼ばれており、クラミジア・トラコマチスという病原体が、性行為などにより粘膜に感染する。 感染した場合、クラミジア性尿道炎(男性)、クラミジア性子宮頚管炎(女性)、咽頭クラミジア(男性・女性)などの病気を引き起こす。また、出産時に母子感染する場合、分娩時の産道感染を引き起こす。出生後1週間前後に発症する結膜炎(目が赤くなり「目やに」の増加)、出生後1カ月前後には肺炎( 咳、哺乳力が低下)する。陽性者には内服薬(抗菌薬)を投与して治療する。

2.× 無排卵月経の可能性は考えにくい。なぜなら、本症例の基礎体温表は、二相性を示し、高温相が14日続いているため。つまり、排卵が起きていると考えられる。無排卵月経の場合、基礎体温は一相性(高温相がない)となる。ちなみに、無排卵月経とは、月経のような出血はあるものの排卵が起こっていない状態を指す。月経異常(頻発月経、希発月経、過多月経、過長月経、過少月経、過短月経)、不正出血、不妊などがみられる。

3.× 黄体機能不全は考えにくい。なぜなら、本症例の基礎体温表は、二相性を示し、高温相が14日続いているため。つまり、排卵が起きていると考えられる。黄体機能不全とは、排卵後に形成される黄体からプロゲステロン(黄体ホルモン)が十分に分泌されず、子宮内膜を妊娠に適した状態にできない状態を指す。高温相の持続が10日未満や、基礎体温の上昇幅が低い場合に疑われる。

4.× 不妊症の家系は考えにくい。なぜなら、家族歴では、実母が一度自然流産をしているが、流産は一般的に起こり得るものであるため。また、2人の姉がそれぞれ2人の子どもを出産していることから、家系的に不妊症が多発しているとはいえない。不妊症の原因は1つとは限らず、複数の場合もあり、不妊症の半数近くは男性が関係しているという統計もある。

5.〇 正しい。嗜好品の摂取量に問題がある。なぜなら、本症例は、たばこを10本/日しているため。妊娠中にカフェインやたばこを摂取すると、流産や早産、低出生体重児などのリスクが高まる可能性がある。これは、たばこに含まれるニコチンや一酸化炭素などによって、赤ちゃんに必要な栄養や酸素が十分に届かなくなるため、胎児の発育などに障害が生じてくる。ちなみに、妊娠中にコーヒー(カフェイン)を飲む場合は、1日2杯程度を目安が望ましい。

月経の種類

無月経(月経がない状態)には①原発性、②続発性、③その他のものがある。

①原発性無月経:正常な成長と第二次性徴が認められる患者において15歳までに月経が起こらないことである。しかし、13歳までに月経が開始せず、思春期の徴候(例、何らかのタイプの乳房の発達)がみられない場合は、原発性無月経の評価を行うべきである。

②続発性無月経:規則的な月経周期の確立後に6カ月以上または月経周期で3周期以上の期間、月経がない状態である。しかし、以前の周期が規則的であった患者では月経が3カ月以上なければ続発性無月経の評価が行われ、以前の周期が不規則であった患者では月経が6カ月以上なければ続発性無月経の評価が行われる。

③その他:解剖学的原因(妊娠を含む)、慢性無排卵、卵巣不全など

(※参考:「無月経」MSDマニュアルプロフェッショナル版様より)

 

 

 

 

 

次の文を読み44〜46の問いに答えよ。
 27歳の女性。主婦。28歳の夫との2人暮らし。夫とともに不妊症の検査目的で受診した。結婚後2年間は避妊していた。子どもが欲しいと思い避妊を止めて3年たつが妊娠しないという。

45 次の外来受診時に女性は検査結果を聞いた。精液検査に異常はなかった。頸管粘液検査は牽糸性が10cm。Huhner〈フーナー〉試験の結果、侵入した精子数は13個だった。超音波診断法で排卵前の卵胞の発育は18mm、子宮と卵巣とに形態の異常を認めなかった。子宮卵管造影で右卵管に比し左卵管が狭かった。ホルモン検査の結果は正常であった。
 検査結果の評価で正しいのはどれか。

1.エストロゲンが子宮頸管腺に作用していない。
2.抗精子抗体が存在する可能性が高い。
3.左卵管での受精は不可能である。
4.卵胞の発育は正常である。

解答

解説

本症例のポイント

・27歳の女性(主婦、2人暮らし:28歳の夫)。
・月経周期は30日、持続は1週間。
・慢性疾患の既往:ない。
・精液検査:異常はなかった。
・頸管粘液検査:牽糸性が10cm
・フーナー試験:侵入した精子数は13個
・超音波診断法:排卵前の卵胞の発育は18mm、子宮と卵巣とに形態の異常を認めなかった。
・子宮卵管造影:右卵管に比し左卵管が狭かった
・ホルモン検査:正常。
→各検査の知識をおさえておこう。

→Huhner〈フーナー〉試験(性交後検査)とは、頸管粘液中の精子の数と動きを調べることで、子宮内に十分な精子が侵入しているかどうかを推測する検査である。排卵期の静甲後に、子宮頚管粘液を採取し運動精子を観察する。運動精子数で判定し、10個以上を良好とする。粘液中に精子が確認できなければ無精子症や抗精子抗体、子宮頸管炎などが疑われる。

→頸管粘液検査、超音波診断法は、自然周期で16~20mmである。牽糸性は10cm以上が正常である。エストロゲンの分泌量が少ない場合、頸管粘液量が少量、牽糸性が低下し、精子の侵入の妨げとなる。

1.× エストロゲンは、子宮頸管腺に作用して「している」。なぜなら、本症例の頸管粘液検査において、牽糸性が10cmであるため。一般的に、牽糸性が6cm以上であればエストロゲンの作用が正常と判断される。ちなみに、エストロゲンは、子宮頸管腺に作用して、排卵期に頸管粘液を増加・変化させる。具体的には、頸管粘液の量が増え、透明で伸びやすく(牽糸性が高く)なる。

2.× 抗精子抗体が存在する可能性が「低い」。なぜなら、本症例のフーナー試験において、侵入した精子数は13個であるため。一般的に、10個以上を良好とし、粘液中に精子が確認できなければ無精子症や抗精子抗体、子宮頸管炎などが疑われる。

3.× 左卵管での受精は不可能である「と断言できない」。なぜなら、本症例の子宮卵管造影において、右卵管に比し左卵管が狭かったことが確認されているが、完全に閉塞している状態ではないため。つまり、完全に閉塞していなければ受精は可能である。

4.〇 正しい。卵胞の発育は正常である。なぜなら、本症例の超音波診断法において、排卵前の卵胞の発育は18mmであったため。一般的に、自然周期で16~20mmである場合、良好とされる。

(※図引用:「産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編 2020 P133」公益社団法人 日本産科婦人科学会より)

 

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