第96回(H25) 助産師国家試験 解説【午後51~55】

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次の文を読み51、52の問いに答えよ。
 29歳の経産婦。12月1日に、妊娠41週2日で、予定日超過の管理目的で入院した。4歳の第1子が4日前にインフルエンザに罹患して保育所を休んでいる。家族内の誰もインフルエンザワクチンを接種していなかった。

51 12月2日、夫は分娩の立会いを希望しているが、この日の朝から38.0℃の発熱と関節痛がある。
 夫の分娩の立会いに関する対応で適切なのはどれか。

1.夫の立会いは許可しない。
2.隔離した分娩室での出産とし、立会いを許可する。
3.夫にマスクとガウン着用の上で立会いを許可する。
4.妊婦にインフルエンザワクチンを接種し、立会いを許可する。
5.夫が抗インフルエンザウイルス剤を内服した上で立会いを許可する。

解答

解説

本症例のポイント

・29歳の経産婦。
・12月1日:妊娠41週2日、予定日超過の管理目的で入院。
・4歳の第1子:4日前インフルエンザに罹患。
・家族内の誰もインフルエンザワクチンを接種していない
・12月2日:夫は分娩の立会いを希望(朝から38.0℃の発熱と関節痛
→インフルエンザ予防接種の知識をおさえておこう。

1.〇 正しい。夫の立会いは許可しない。なぜなら、夫がインフルエンザに感染している可能性が高いため。ほかの妊婦や赤ちゃん、スタッフの感染予防の観点から、感染予防に努めるべきである。

2.× 隔離した分娩室での出産とし、立会いを許可する必要はない。なぜなら、隔離した分娩室を使用しても、夫が病院内に入ることで、生まれてくる赤ちゃんやスタッフに感染させるリスクがあるため。また、隔離分娩室であっても、移動経路や共用スペースでの感染リスクを完全に排除できな。

3.× 夫にマスクとガウン着用の上で立会いを許可する必要はない。なぜなら、個人防護具の着用は一定の感染防止効果があるが、確実とは言えないため。特に、一般の方が完全に防護具を扱うのは難しい。

4.× 妊婦にインフルエンザワクチンを接種し、立会いを許可する必要はない。なぜなら、インフルエンザワクチン接種後、効果出現には約2~3週間要するため。また、インフルエンザのワクチンを接種していない他の患者やスタッフへの感染リスクが考えられる。

5.× 夫が抗インフルエンザウイルス剤を内服した上で立会いを許可する必要はない。なぜなら、抗インフルエンザ薬は症状の緩和や発症期間の短縮には有効であるが、ウイルスの排出を即座に止めるものではないため。

 

 

 

 

 

次の文を読み51、52の問いに答えよ。
 29歳の経産婦。12月1日に、妊娠41週2日で、予定日超過の管理目的で入院した。4歳の第1子が4日前にインフルエンザに罹患して保育所を休んでいる。家族内の誰もインフルエンザワクチンを接種していなかった。

52 12月3日に正常分娩をした。褥婦は分娩の8時間前から悪寒を訴えており、分娩時には38.5℃の発熱があった。迅速診断でインフルエンザと診断されたため、抗インフルエンザウイルス剤の内服を開始した。分娩後2時間、母親は初回歩行できており、体温は38.0℃、咳はなく倦怠感も強くない。母乳哺育を希望している。児の体温37.0℃、脈拍125/分、呼吸数45/分。活発に四肢を動かしている。
 感染対策上、最も適切なのはどれか。

1.感染症病棟で母子同室
2.産科病棟の個室で母子同室
3.産科病棟の大部屋で母子同室
4.児をNICU入院とした母子異室
5.児を新生児室管理とした母子異室

解答

解説

本症例のポイント

・29歳の経産婦。
・12月3日:正常分娩
・分娩8時間前:悪寒(分娩時:38.5℃の発熱)。
インフルエンザと診断:抗インフルエンザウイルス剤の内服を開始。
・分娩後2時間:母親は初回歩行できており、体温は38.0℃、咳はなく倦怠感も強くない。
・希望:母乳哺育。
・児:体温37.0℃脈拍125/分呼吸数45/分活発に四肢を動かしている
→インフルエンザ発症後の対応をおさえておこう。

【Q9: 分娩前後に発症した場合は?】
A9: タミフル(75mg錠を 1 日 2 回、5 日間)による治療をただちに開始します。また、母親が分娩前 7 日以内あるいは分娩後に発症した場合、母児は可能なかぎり別室とし、児も感染している可能性があるので、厳重に経過観察します。児が感染した場合、想定される症状としては「活気不良、哺乳不良、多呼吸・酸素飽和度の低下などの呼吸障害、無呼吸発作、発熱、咳・鼻汁・鼻閉などの上気道症状、易刺激性」があるので、これらの有無に注意します。これらが出現した場合には直ちに簡易検査を行いますが、感染初期には陰性と出やすいので、陰性であっても症状の推移に十分注意し、必要に応じて小児科医(新生児担当小児科医)に相談・紹介あるいはタミフル投与(治療投与:4mg/kg 分 2×5 日間)を考慮します(※引用:「妊婦もしくは褥婦に対しての新型インフルエンザ感染(H1N1)に対する対応 Q&A(医療関係者対象)」)。

1.× 感染症病棟で母子同室より優先されるものが他にある。なぜなら、感染症病棟は他の感染症患者が入院しており、新生児をそこに入れると他の感染症にかかりやすくなるため。

2.〇 正しい。産科病棟の個室で母子同室が最も優先される。なぜなら、本症例は、すでに抗インフルエンザウイルス剤の内服を開始し、インフルエンザの症状も軽度であるため。適切な感染予防策(手洗い、マスクの着用など)を徹底することで、母子同室での母乳育児が可能である。個室であれば他の患者や新生児への感染リスクも低減できる。

3.× 産科病棟の大部屋で母子同室より優先されるものが他にある。なぜなら、大部屋だと、他の産婦や新生児への感染リスクが高まるため。インフルエンザは飛沫感染するため、感染拡大を防ぐために大部屋での同室は避けるべきです。

4.× 児をNICU入院とした母子異室より優先されるものが他にある。なぜなら、本児のバイタルサインが、NICU(新生児集中治療室)に入院する必要性は少ないことが読み取れるため。ちなみに、NICU(略:Neonatal Intensive Care Unit)とは、新生児集中治療室のことである。呼吸管理が必要な赤ちゃん、チアノーゼ(血流が悪く顔色や全身が紫色になっている状態)や先天性の異常やさまざまな病気を抱えた赤ちゃん、超・極低出生体重児たちが保育器の中で、呼吸、心拍、体温、栄養を管理して育てられる。NICU部門が対象とする疾患は、早産・低出生体重児のみならず、先天奇形などの外科疾患など多岐にわたる。【主な対象疾患】早産児、低出生体重児、呼吸障害、心疾患、新生児感染症、低酸素性虚血性脳症、染色体異常、先天異常、外科疾患などである。

5.× 児を新生児室管理とした母子異室より優先されるものが他にある。なぜなら、児も感染している可能性があるため。また、母子を分離すると、母乳育児の機会が減少し、母子の愛着形成にも影響を及ぼす。母親が適切な感染予防策を講じれば、母子同室が可能である。

(※参考:「インフルエンザワクチンリーフ」厚生労働省HPより)

 

 

 

 

 

次の文を読み53〜55の問いに答えよ。
 32歳の経産婦。妊娠41週2日に分娩誘発のために診療所に入院した。妊娠中期まで喫煙3本/日。入院時ビショップスコア8点。翌朝、オキシトシン点滴静脈内注射2ミリ単位/分から誘発分娩が開始となった。午後3時、授乳室にいた助産師は、胎児心拍モニター音で児心拍数が急激に70bpm台に低下したことに気づき、陣痛室に行き内診した。自然破水しており、子宮口7cm開大、臍帯脱出を認めた。
 診療所は6床。この日の診療所の医療従事者の勤務体制は、外来に産婦人科医2名、看護師2名、病棟に助産師1名、看護師1名が勤務していた。

53 この時点の対応として最も適切なのはどれか。

1.臍帯の還納を試みる。
2.外来の医師に電話をかけに行く。
3.内診指で児頭を持ち上げながら人を呼ぶ。
4.新生児搬送のために近隣の医療機関に連絡する。

解答

解説

本症例のポイント

・32歳の経産婦(妊娠41週2日:分娩誘発のため診療所に入院)。
・妊娠中期まで喫煙3本/日。
・入院時ビショップスコア8点。
・翌朝:オキシトシン点滴静脈内注射2ミリ単位/分から誘発分娩が開始。
・午後3時:児心拍数が急激に70bpm台に低下。
・自然破水、子宮口7cm開大、臍帯脱出を認めた。
・診療所は6床(勤務体制:外来に産婦人科医2名、看護師2名、病棟に助産師1名、看護師1名)。
→臍帯脱出は、胎児の状態の急速な悪化を伴うことが多く、緊急に児を娩出しないと児の予後が不良となるため急速遂娩をする。したがって、できるだけ早く臍帯脱出を診断し対応が必要である。臍帯脱出とは、胎児より先に臍帯が腟を通過することである。臍帯脱出が起きると胎児への血液供給が断たれてしまうため、まずは腟鏡診や内診によって臍帯を直接観察し診断する必要がある。内診により頭囲か骨盤位であるか確認し、頭囲で臍帯脱出の場合は児頭を内診指で持ち上げて臍帯の圧迫を解除する必要がある。可能ならば医師に連絡し、医師が到着するまで骨盤高位にする。

1.× 臍帯の還納を試みる必要はない。なぜなら、臍帯脱出が発生した場合、臍帯を還納(元に戻す)しようとすると、むしろ、臍帯の血管を圧迫したり、損傷を与える可能性があるため。したがって、臍帯への過度な操作は、胎児への血流をさらに阻害し、低酸素状態を悪化させるリスクがある。

2.× 外来の医師に電話をかけに行く優先度は低い。なぜなら、臍帯脱出は緊急事態であり、即時の対応が求められるため。したがって、患者のそばを離れず、その場で助けを呼ぶ必要がある。

3.〇 正しい。内診指で児頭を持ち上げながら人を呼ぶ。なぜなら、臍帯への血流を確保し、胎児の低酸素状態を防ぐことができるため。したがって、内診により頭囲か骨盤位であるか確認し、頭囲で臍帯脱出の場合は児頭を内診指で持ち上げて臍帯の圧迫を解除する必要がある。可能ならば医師に連絡し、医師が到着するまで骨盤高位にする。

4.× 「新生児搬送」ではなく、母体搬送のために近隣の医療機関に連絡する。なぜなら、本症例は、分娩誘発のため診療所に入院しているため。診療所の場合、設備に不安が残る。したがって、新生児の搬送を優先するのではなく、母体の搬送が望ましい。

 

 

 

 

 

次の文を読み53〜55の問いに答えよ。
 32歳の経産婦。妊娠41週2日に分娩誘発のために診療所に入院した。妊娠中期まで喫煙3本/日。入院時ビショップスコア8点。翌朝、オキシトシン点滴静脈内注射2ミリ単位/分から誘発分娩が開始となった。午後3時、授乳室にいた助産師は、胎児心拍モニター音で児心拍数が急激に70bpm台に低下したことに気づき、陣痛室に行き内診した。自然破水しており、子宮口7cm開大、臍帯脱出を認めた。
 診療所は6床。この日の診療所の医療従事者の勤務体制は、外来に産婦人科医2名、看護師2名、病棟に助産師1名、看護師1名が勤務していた。

54 このような分娩のために診療所に準備しておくべきもので、最も適切なのはどれか。

1.血糖測定器
2.心電図モニター
3.新生児用バッグ・マスク
4.人工肺サーファクタント

解答

解説

本症例のポイント

・32歳の経産婦(妊娠41週2日:分娩誘発のため診療所に入院)。
・妊娠中期まで喫煙3本/日。
・入院時ビショップスコア8点。
・翌朝:オキシトシン点滴静脈内注射2ミリ単位/分から誘発分娩が開始。
・午後3時:児心拍数が急激に70bpm台に低下。
・自然破水、子宮口7cm開大、臍帯脱出を認めた。
・診療所は6床(勤務体制:外来に産婦人科医2名、看護師2名、病棟に助産師1名、看護師1名)。
臍帯脱出の合併症をおさえておこう。
→臍帯脱出とは、胎児より先に臍帯が腟を通過することである。臍帯脱出が起きると胎児への血液供給が断たれてしまうため、まずは腟鏡診や内診によって臍帯を直接観察し診断する必要がある。内診により頭囲か骨盤位であるか確認し、頭囲で臍帯脱出の場合は児頭を内診指で持ち上げて臍帯の圧迫を解除する必要がある。可能ならば医師に連絡し、医師が到着するまで骨盤高位にする。

1.× 血糖測定器の優先度が低い。血糖測定器は、母体や新生児の血糖値を測定するための機器である。低血糖のリスクがある場合には必要である。

2.× 心電図モニターの優先度が低い。心電図モニターは、母体や新生児の心電図を監視するための装置である。主に、分娩中の胎児の心拍数は、胎児心拍数モニタリング装置(NST)で監視されている。

3.〇 正しい。新生児用バッグ・マスクが最も優先される。なぜなら、臍帯脱出により胎児心拍数が急激に低下している状況では、胎児の低酸素状態が強く疑われるため。つまり、臍帯脱出から数分以内で,胎児機能不全に陥る。バッグバルブマスク換気とは、呼吸停止または重度の換気不全の場合に人工換気を迅速に行う手段で、人工呼吸に最も近いアプローチが行える。

4.× 人工肺サーファクタントの優先度が低い。人工肺サーファクタントは、主に早産児の呼吸窮迫症候群(RDS)の治療に使用される。ちなみに、呼吸窮迫症候群とは、早産児にみられる呼吸疾患で、サーファクタントという肺胞を覆う物質が産生されないか不足しているために、肺胞が拡張した状態を保てないことで起こる。早産児や妊娠中に母親が糖尿病にかかった新生児は、呼吸窮迫症候群を発症するリスクが高くなる。症状として、肺胞がしぼみ、呼吸がうまく出来ず、多呼吸の症状が現れる。息を吸うときに肋骨や胸骨の下が陥没するのが特徴(陥没呼吸)。 症状が悪化すると、呻吟、チアノーゼ、嗜眠、不規則呼吸および無呼吸となる。

胎児機能不全とは?

胎児機能不全とは、お産の途中でさまざまな原因によって胎児が低酸素状態になることをいう。胎児仮死、胎児ジストレスとも呼ぶ。原因としては母体の妊娠高血圧症候群、胎盤早期剥離、臍帯の圧迫などである。新生児蘇生法ガイドライン(NCPR)に従って蘇生初期処置を行い、蘇生終了後、新生児の健康に不安がある場合、新生児管理に関する十分な知識と経験がある医師に相談する。

 

 

 

 

 

次の文を読み53〜55の問いに答えよ。
 32歳の経産婦。妊娠41週2日に分娩誘発のために診療所に入院した。妊娠中期まで喫煙3本/日。入院時ビショップスコア8点。翌朝、オキシトシン点滴静脈内注射2ミリ単位/分から誘発分娩が開始となった。午後3時、授乳室にいた助産師は、胎児心拍モニター音で児心拍数が急激に70bpm台に低下したことに気づき、陣痛室に行き内診した。自然破水しており、子宮口7cm開大、臍帯脱出を認めた。
 診療所は6床。この日の診療所の医療従事者の勤務体制は、外来に産婦人科医2名、看護師2名、病棟に助産師1名、看護師1名が勤務していた。

55 今回の事例から医療安全対策として検討する内容で最も適切なのはどれか。

1.看護職員の勤務配置
2.子宮収縮薬の開始時投与量
3.予定日超過妊婦の分娩方針
4.喫煙している妊婦に対する保健指導

解答

解説

本症例のポイント

・32歳の経産婦(妊娠41週2日:分娩誘発のため診療所に入院)。
妊娠中期まで喫煙3本/日
・入院時ビショップスコア8点。
・翌朝:オキシトシン点滴静脈内注射2ミリ単位/分から誘発分娩が開始。
・午後3時:児心拍数が急激に70bpm台に低下。
・自然破水、子宮口7cm開大、臍帯脱出を認めた。
・診療所は6床(勤務体制:外来に産婦人科医2名、看護師2名、病棟に助産師1名、看護師1名)。

1.〇 正しい。看護職員の勤務配置は、今回の事例から医療安全対策として検討する内容で最も重要である。なぜなら、病棟に助産師1名、看護師1名であるため。今回、助産師が授乳室にいて、胎児心拍モニター音で児の心拍数が急激に低下したことに気づいた。つまり、分娩誘発中の妊婦の直接的な監視(連続モニタリング)が不足していた可能性がある。

2.× 子宮収縮薬の開始時投与量(2ミリ単位/分)は、一般的な範囲である。子宮収縮薬(オキシトシン)として、通常5~10単位を5%ブドウ糖注射液(500mL)等に混和し、点滴速度を1~2ミリ単位/分 から開始し、陣痛発来状況及び胎児心拍等を観察しながら適宜増減する。なお、点滴速度は20ミリ単位/分を超えないようにすること。(※参考:「医療用医薬品 : オキシトシン」より)

3.× 予定日超過妊婦の分娩方針は、一般的な範囲である。なぜなら、本症例は、妊娠41週2日であるため。ちなみに、過期産(妊娠42週以降)では、巨大児のリスクが上がり、母体に負担がかかりやすい。肩甲難産や分娩時損傷、弛緩出血のリスクや胎便吸引症候群、胎児機能不全などのリスクが上がる。

4.× 喫煙している妊婦に対する保健指導は、一般的な範囲である。なぜなら、本症例の妊娠中の喫煙は、妊娠中期までであるため。また、喫煙は低出生体重児や早産のリスクを高めるが、臍帯脱出の主なリスク要因とはいえない。臍帯脱出の原因は、児頭の先進部が骨盤に嵌入していない状態で自然破水したため、羊水とともに脱出したと推察される。 また、過長臍帯であったことも、要因の一つとなった可能性は否定できない。

連続モニタリングの適応

「経過観察」を満たしても、以下の場合は連続モニタリングを行う(ただし、トイレへの歩行や病室の移動等で胎児心拍数が評価できない期間を除く)
1)分娩第2期のすべての産婦
2)分娩時期を問わず、以下のような場合(①子宮収縮薬使用中、②用量41mL以上のメトロイリンテル挿入中、③用量41mL未満のメトロイリンテル挿入中であっても陣痛が発来した場合、④無痛分娩中、⑤38℃以上の母体発熱中、⑥上記以外に産婦が突然強い子宮収縮や腹痛を訴えた場合)
3)分娩時期を問わず、以下のようなハイリスク妊娠の場合(①母体側要因:糖尿病合併、“妊娠中の明らかな糖尿病”、コントロール不良な妊娠糖尿病、妊娠高血圧症候群、妊娠・分娩中の低酸素状態が原因と考えられる脳性麻痺児、子宮内胎児死亡児出産既往(概ね30週以上)、子癇既往、子宮体部への手術歴、②胎児側要因:胎位異常、推定体重<2,000g、胎児発育不全、多胎妊娠、サイトメガロウイルス感染胎児、③胎盤、羊水、臍帯の異常:低置胎盤、羊水過多、羊水過少、臍帯卵膜付着が診断されている場合)
4)その他、ハイリスク妊娠と考えられる産婦(コントロール不良の母体合併症等)
7.以下の場合は分娩監視装置を一定時間(20 分以上)装着してモニタリングを記録し、評価する。1)破水時、2)羊水混濁あるいは血性羊水を認めたとき、3)間欠的児心拍数聴取で(一過性)徐脈、頻脈を認めたとき、4)分娩が急速に進行したり、排尿・排便後など、胎児の位置の変化が予想される場合(間欠的児心拍聴取でもよい)

(※引用「産婦人科診療ガイドライン―産科編 2020 P223」)

 

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