第96回(H25) 助産師国家試験 解説【午後46~50】

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

 

次の文を読み45〜47の問いに答えよ。
 21歳の初産婦。妊娠経過は順調であった。妊娠40週5日に3600gの児を正常分娩で出産した。分娩所要時間第1期20時間、第2期3時間、総出血量400mlであった。会陰切開縫合術を受けた。帰室後、食事を全量摂取し、初回授乳を行った。乳房の形はⅢ型であり、短乳頭であった。

46 産褥1日、褥婦は「縫ったところが痛くて、授乳するのがつらいです」と訴えた。会陰縫合部の出血、腫脹および発赤はない。
 褥婦の会陰部痛を軽減するためのケアとして有効なのはどれか。2つ選べ。

1.会陰部のマッサージ
2.縫合部の冷湿布
3.縫合部の消毒
4.縫合部の圧迫
5.円座の使用

解答2・5

解説

本症例のポイント

・21歳の初産婦(妊娠経過は順調)。
・妊娠40週5日:3600gの児を正常分娩で出産。
・会陰切開縫合術を受けた。
・乳房の形:Ⅲ型、短乳頭。
・産褥1日:「縫ったところが痛くて、授乳するのがつらいです」と訴えた。
・会陰縫合部の出血、腫脹および発赤はない
→優先度が高いものから選択しよう。

1.× 会陰部のマッサージは必要ない。会陰マッサージの目的は、会陰の伸びをよくして、会陰裂傷会陰切開を予防することである。

2.〇 正しい。縫合部の冷湿布を行う。なぜなら、冷湿布による冷却により、痛みの軽減をはかれるため。

3.× 縫合部の消毒は必要ない。なぜなら、一般的に創部に対して消毒は行わないため。また、本症例の会陰縫合部に出血、腫脹および発赤はないことから、感染症の疑いも薄いため。

4.× 縫合部の圧迫は必要ない。なぜなら、圧迫による機械的な刺激により、さらに痛みが増す可能性があるため。また、圧迫は血流を妨げ、治癒を遅らせるリスクもある。

5.〇 正しい。円座の使用を行う。なぜなら、円座を使用することにより、座位時の会陰部への直接的な圧迫を軽減できるため。円座とは、会陰切開などを行った産後の女性や、腰痛や痔に悩まされている人が、痛みを和らげるために用いることがある。 また、姿勢や骨盤の矯正を目的として用いられることもある。

 

 

 

 

 

次の文を読み45〜47の問いに答えよ。
 21歳の初産婦。妊娠経過は順調であった。妊娠40週5日に3600gの児を正常分娩で出産した。分娩所要時間第1期20時間、第2期3時間、総出血量400mlであった。会陰切開縫合術を受けた。帰室後、食事を全量摂取し、初回授乳を行った。乳房の形はⅢ型であり、短乳頭であった。

47 退院後2週、褥婦は夫に付き添われて母乳外来を訪れた。「昨夜からおっぱいが痛かったです。今日の昼食後、急に寒気がして熱を測ったら38.0℃で、驚いたのですぐに来ました」と震えながら話した。
 最も優先度の高い観察項目はどれか。

1.血乳の有無
2.副乳の有無
3.乳頭亀裂の有無
4.乳房の硬結の有無
5.乳房の大きさの左右差

解答

解説

本症例のポイント

・21歳の初産婦(妊娠経過は順調)。
・妊娠40週5日:3600gの児を正常分娩で出産。
・乳房の形:Ⅲ型、短乳頭。
退院後2週、褥婦は夫に付き添われて母乳外来を訪れた。
・「昨夜からおっぱいが痛かったです。今日の昼食後、急に寒気がして熱を測ったら38.0℃で、驚いたのですぐに来ました」と震えながら話した。
→本症例は、乳腺炎の急性期である。乳腺炎とは、乳汁を分泌する乳腺で炎症を起こす病気である。産後1週間以内にみられることが多く、うっ滞した乳汁が乳管内で炎症を起こすことで生じる。通常、症状は片側の乳房に生じることが多い。症状として乳房の熱感、痛み、腫れ、発熱や倦怠感が見られる。

1.× 血乳の有無より優先されるものが他にある。なぜなら、血乳は乳腺炎が進行した場合にみられる症状であるため。炎症が深部まで及び、組織の損傷が大きくなると、毛細血管からの出血が起こりやすくなる。

2.× 副乳の有無は必要ない。なぜなら、乳腺炎と副乳の関連性は低いため。ちなみに、副乳とは、ヒトの発生時に腋窩から乳腺を通り鼠径部に至る線上に乳腺組織が残存したものであり、多くは乳頭のみが多い。産褥初期にしばしば腫大し圧痛を伴うことがあるため、局所を冷罨法すると症状が軽快する。

3.× 乳頭亀裂の有無より優先されるものが他にある。なぜなら、乳腺炎の原因としてはなりえるが、乳腺炎の症状とはいえないため。まずは乳腺炎の症状の程度を評価する必要がある。ただし、乳頭亀裂はさらなる感染症のリスクを高める可能性があるため、全身状態が落ち着き次第ケアの必要がある。

4.〇 正しい。乳房の硬結の有無が最も観察項目で優先度が高い。なぜなら、乳腺炎の特徴的な臨床症状として、乳房の発赤、腫脹、硬結、疼痛といった局所症状と共に悪寒戦慄を伴う発熱や全身倦怠感などの全身症状を認めるため。

5.× 乳房の大きさの左右差より優先されるものが他にある。なぜなら、事前に乳房の大きさのデータがあればよいが、もともと乳房の大きさに左右差がみられる場合など、個人差が大きいため。ただし、乳腺炎の特徴的な臨床症状として、乳房の発赤、腫脹などがみられるため、乳房の視診・触診は重要な評価である。

 

 

 

 

 

次の文を読み48〜50の問いに答えよ。
 在胎38週3日、吸引分娩で出生した児。分娩中の経過は良好で、排臨後、胎児心拍数が70bpmに低下し、2分後に出生した。羊水混濁が軽度あり、児の啼泣は弱く、筋緊張低下を認める。身長49.5cm、体重3200g。

48 出生直後の児への処置として正しいのはどれか。2つ選べ。

1.胸骨圧迫を開始する。
2.気管吸引を繰り返す。
3.乾いたタオルでよく拭く。
4.児の背部を優しく刺激する。
5.バッグ・マスク換気を開始する。

解答3・4

解説

本症例のポイント

・在胎38週3日(吸引分娩で出生した児)。
・分娩中の経過:良好。
・排臨後:胎児心拍数が70bpmに低下(2分後に出生)。
・羊水混濁:軽度あり児の啼泣は弱く、筋緊張低下を認める。
・身長49.5cm、体重3200g。
→NCPRアルゴリズムにのっとって正確に判断しよう。今回は、羊水混濁があったことから、胎便吸引症候群のリスクがある。胎便吸引症候群とは、出生前または周産期に肺に胎便(暗緑色の、無菌の便)を吸い込んだ新生児にチアノーゼや呼吸困難(呼吸窮迫)がみられることである。酸素不足などのストレスによって反射的にあえぎ、胎便を含む羊水を肺に吸い込んでしまうことなどで起こる。多呼吸、羊水混濁が特徴である。

JRC蘇生ガイドライン2015オンライン版‐第4章 新生児の蘇生(NCPR)

(※図引用:「JRC蘇生ガイドライン2015オンライン版‐第4章 新生児の蘇生(NCPR)」一般社団法人 日本蘇生協議会より)

1~2.× 胸骨圧迫を開始する/気管吸引を繰り返す優先度は低い。なぜなら、本症例の心拍数は70bpm認められているため。まずは、人工呼吸のみを実施し、心拍数が60回/分未満の場合、「人工呼吸と胸骨圧迫」に移行する。

3.〇 正しい。乾いたタオルでよく拭く。なぜなら、保温や皮膚乾燥を促すため。「NCPRアルゴリズム(下参照)」において、出生直後のチェックポイントは、①早産児、②弱い呼吸・啼泣、③筋緊張低下の3項目である。すべて認めない場合は、ルーチンケア(母親のそばで)①保温、②気道開通、③皮膚乾燥を実施し、さらなる評価を行う必要がある。

4.〇 正しい。児の背部を優しく刺激する。なぜなら、背中を優しく擦ったり、足底を刺激することで、呼吸を促進できるため。啼泣が弱く、筋緊張が低下している児に対しては、実施することが多い。

4.出生直後のチェックポイントのいずれかを認める場合は,①保温,②体位保持,③気道開通,④皮膚乾燥と刺激を行う。刺激は足底部や背中を優しく刺激する。

5.× バッグ・マスク換気を開始する優先度は低い。なぜなら、「あえぎ呼吸:弱い呼吸(無呼吸:自発呼吸なし)あるいは、心拍数:100回/分未満」の場合、①人工呼吸、②SpO2モニタの装着、③ECGモニタ装着を検討する必要があるため。つまり、適応外である。バッグバルブマスク換気とは、呼吸停止または重度の換気不全の場合に人工換気を迅速に行う手段で、人工呼吸に最も近いアプローチが行える。

早期母子接触の適応基準、中止基準、実施方法

【早期母子接触の適応基準、中止基準、実施方法】
 施設の物理的、人的条件等により、ここに推奨する基本的な実施方法を一部変更せざるを得ない場合がある。そのような場合にも、早期母子接触の効果と安全性について十分に吟味し、母子の最大の利益となるように実施方法を決定する。また、早期母子接触を実施しない選択肢も考慮すべきである。以下に経腟分娩を対象とした各基準を示す。
<適応基準>
①母親の基準
・本人が「早期母子接触」を実施する意思がある
・バイタルサインが安定している
・疲労困憊していない
・医師、助産師が不適切と認めていない
②児の基準
・胎児機能不全がなかった
・新生児仮死がない(1 分・5 分 Apgar スコアが 8 点以上)
・正期産新生児
・低出生体重児でない
・医師、助産師、看護師が不適切と認めていない

<中止基準>
①母親の基準
・傾眠傾向
・医師、助産師が不適切と判断する
②児の基準
・呼吸障害(無呼吸、あえぎ呼吸を含む)がある
・SpO2:90%未満となる
・ぐったりし活気に乏しい
・睡眠状態となる
・医師、助産師、看護師が不適切と判断する

<実施方法>
 早期母子接触は母子に対して種々の利点がある。したがって、早期母子接触を実施できない特別な医学的理由が存在しない場合は、周産期医療従事者として、その機会を設けることを考える必要がある。早期母子接触は医療ではなく、ケアであることから、母親とスタッフ間のコミュニケーションがスムーズに行われている必要があり、出産後の母子を孤立させない配慮が大切である。特に、早期母子接触を実施する時は、母親に児のケアを任せてしまうのではなく、スタッフも児の観察を怠らないように注意する必要がある。
・バースプラン作成時に「早期母子接触」についての説明を行う。
・出生後できるだけ早期に開始する。30 分以上、もしくは、児の吸啜まで継続することが望ましい。
・継続時間は上限を 2 時間以内とし、児が睡眠したり、母親が傾眠状態となった時点で終了する。
・分娩施設は早期母子接触を行わなかった場合の母子のデメリットを克服するために、産褥期およびその後の育児に対する何らかのサポートを講じることが求められる。
母親:①「早期母子接触」希望の意思を確認する。②上体挙上する(30 度前後が望ましい)。③胸腹部の汗を拭う。④裸の赤ちゃんを抱っこする。⑤母子の胸と胸を合わせ両手でしっかり児を支える。
児:①ドライアップする。②児の顔を横に向け鼻腔閉塞を起こさず、呼吸が楽にできるようにする。③温めたバスタオルで児を覆う。④パルスオキシメータのプローブを下肢に装着するか、担当者が実施中付き添い、母子だけにはしない。⑤以下の事項を観察、チェックし記録する(呼吸状態:努力呼吸、陥没呼吸、多呼吸、呻吟、無呼吸に注意する。冷感、チアノーゼ、バイタルサイン(心拍数、呼吸数、体温など)、実施中の母子行動)

・終了時にはバイタルサイン、児の状態を記録する。

(※一部引用:「早期母子接触」実施の留意点 日本周産期・新生児医学会HPより)

 

 

 

 

 

次の文を読み48〜50の問いに答えよ。
 在胎38週3日、吸引分娩で出生した児。分娩中の経過は良好で、排臨後、胎児心拍数が70bpmに低下し、2分後に出生した。羊水混濁が軽度あり、児の啼泣は弱く、筋緊張低下を認める。身長49.5cm、体重3200g。

49 生後3日。体重2900g、頭囲32.5cm。体温36.7℃、呼吸数52/分、心拍数114/分、整。大泉門1.4cm×1.5cm、膨隆はなし。先進部の頭頂に浮腫状の腫脹を認める。頰を触った指の方向に口を向ける。便は黄色調で血清総ビリルビン14.0mg/dlである。
 この児のアセスメントで正しいのはどれか。2つ選べ。

1.頭血腫がある。
2.多呼吸である。
3.高ビリルビン血症である。
4.生理的範囲の大泉門である。
5.探索〈ルーティング〉反射がある。

解答4・5

解説

本症例のポイント

・在胎38週3日(吸引分娩で出生した児)。
・分娩中の経過:良好。
・排臨後:胎児心拍数が70bpmに低下(2分後に出生)。
・羊水混濁:軽度あり、児の啼泣は弱く、筋緊張低下を認める。
・身長49.5cm、体重3200g。

・生後3日:体重2900g、頭囲32.5cm。
・体温36.7℃、呼吸数52/分、心拍数114/分、整。
・大泉門1.4cm×1.5cm、膨隆はなし。
先進部の頭頂に浮腫状の腫脹を認める
・頰を触った指の方向に口を向ける。便は黄色調で血清総ビリルビン14.0mg/dl

→上記評価の正常範囲をしっかりおさえておこう。

1.× 「頭血腫」ではなく産瘤がある。なぜなら、本児は「先進部の頭頂に浮腫状の腫脹」であるため。産瘤とは、赤ちゃんが産道を通過する際に、周囲から圧迫を受けて、頭や足などの皮下にこぶができることである。主に頭に数cmのこぶができることが多く、似た病気に頭血腫と帽状腱膜下血腫があり、見分けることが必要である。産瘤は病的なものではないため、治療の必要はなく、1日から3日で消失する。ちなみに、原因として、分娩の際に、先進部分の頭位であったり、逆子の場合だと、臀部であったり、子宮から出ている部分の圧迫感がなくなるために、体液が貯まりやすく、浮腫が起きやすい。更にお産に時間がかかると、この皮下浮腫が大きくなって、暗赤色の瘤のように見えることがある。ちなみに、頭血腫とは、骨膜の下に血がたまったものである。ただし、頭血腫が赤くなったり、液体が出てきたりする場合には、主治医に相談すべきである。

2.× 多呼吸である「とはいえない」。なぜなら、本児の呼吸数52/分であるため。新生児の呼吸数の正常範囲は、35~60回/分である。

3.× 高ビリルビン血症である「とはいえない」。なぜなら、本児の血清総ビリルビン14.0mg/dlであるため。経皮的黄疸計値の基準値として、黄疸のピーク時(生後4、5日)に成熟児で12mg/dl、未熟児で15mg/dl以下であり、かつ1日のビリルビン値の上昇が5mg/dl以下とされている。経皮的黄疸計(ミノルタ黄疸計など)は、新生児の皮下組織のビリルビンによる黄疸の度合いを測定するハンディタイプの医療機器である。

4.〇 正しい。生理的範囲の大泉門である。なぜなら、正常範囲の大泉門の大きさは、1~4cmで平らであるため。ちなみに、1歳6か月ころに閉鎖する。①大泉門膨隆した場合(脳圧の上昇):頭の中に細菌やウイルスが侵入して髄膜炎、突発性発疹を起こし浮腫や水頭症などが生じている。②大泉門陥凹した場合(脳圧の降下):頻回の嘔吐と下痢で体の水分が失われて脱水を起こしている。

5.〇 正しい。探索〈ルーティング〉反射がある。ちなみに、哺乳反射とは、乳首を探す探索反射、口に入ったものを吸う吸啜反射、飲み込もうとする嚥下反射を一連のものとして含めたものである。哺乳反射は、生後4~5か月頃から少しずつ消え始め、生後6~7か月頃には乳汁摂取も乳児の意思による動きによってなされる。

 

 

 

 

 

次の文を読み48〜50の問いに答えよ。
 在胎38週3日、吸引分娩で出生した児。分娩中の経過は良好で、排臨後、胎児心拍数が70bpmに低下し、2分後に出生した。羊水混濁が軽度あり、児の啼泣は弱く、筋緊張低下を認める。身長49.5cm、体重3200g。

50 生後5日。体重2890gで体重減少が続いている。母乳のみを哺乳している。
 哺乳量不足を疑う情報として重要なのはどれか。

1.体温が37.3℃である。
2.下肢に落屑がみられる。
3.授乳間隔が2時間ごとである。
4.過去24時間の排尿回数が4回である。
5.血清総ビリルビン値15.0mg/dlである。

解答

解説

本症例のポイント

・在胎38週3日(吸引分娩で出生した児)。
・分娩中の経過:良好。
・身長49.5cm、体重3200g
・便は黄色調で血清総ビリルビン14.0mg/dl
生後5日体重2890gで体重減少が続いている。
母乳のみを哺乳している。

→上記評価の正常範囲をしっかりおさえておこう。

1.× 体温が37.3℃であるのは、正常範囲内である。新生児の体温は、36.5〜37.5℃である。

2.× 下肢に落屑がみられるのは、正常範囲内である。落屑とは、フケのように剥がれ落ちていく症状のことである(※読み:らくせつ)。新生児落屑とは、生後2日頃からはじまり1~2週間程度続く、赤ちゃんの皮膚が乾燥して鱗状になり、やがて剥がれ落ちる生理現象である。新生児の約9割に見られるとされ、病気ではない

3.× 授乳間隔が2時間ごとであるのは、正常範囲内である。一般的な新生児の授乳間隔は、一般的に2~3時間ごとが目安である。ただし、授乳のタイミングは、児が「泣く前(自律授乳)」が基本となる。自律授乳とは、児が欲しがるときに欲しがるだけ飲ませる授乳方法のことである。児に吸われる刺激によって母乳分泌が促されて母乳育児がスムーズになることから、とくに生後1~2か月ぐらいまでの間は自律授乳が推奨されている。自律授乳の場合、新生児期の授乳回数は1日10回以上になることもあるが、たくさん吸うことで飲むことに慣れ、上手に飲めるようになっていく。赤ちゃんの口の動きなどからほしがるサインに早期に気づき、授乳できるよう指導する。

4.〇 正しい。過去24時間の排尿回数が4回であるのは、哺乳量不足を疑う情報として重要である。なぜなら、一般的な新生児の排尿回数は、1日あたり15~20回程度であるため。ただし、排尿回数や排便回数は、そのときの発汗や呼吸によっても左右されるため、一概に正常回数範囲といったものは設けられていない。ちなみに、この時期は、1回の尿の量は5~10mlとほんのわずかであるが、その代わり1日の尿の回数が15~20回と多い。成長とともに、1回の尿の量が増え、1日の回数が減っていく。これはからだ全体が発育していくように、おしっこを貯める膀胱も成長していくからである。

なぜなら、本症例の1回の授乳に30分以上かかり、授乳後も児は啼泣しているため。排尿回数や排便回数は、そのときの発汗や呼吸によっても左右されるため、一概に正常回数範囲といったものは設けら本症例のい。ちなみに、この時期は、1回の尿の量は5~10mlとほんのわずかであるが、その代わり1日の尿の回数が15~20回と多い。成長とともに、1回の尿の量が増え、1日の回数が減っていく。これはからだ全体が発育していくように、おしっこを貯める膀胱も成長していくからである。

5.× 血清総ビリルビン値15.0mg/dlであるのは、正常範囲内である。なぜなら、本児の便は黄色調で血清総ビリルビン14.0mg/dlであるため。光線療法の基準(中村の基準)として、2,500g以上で出生した児の場合、日齢1で10mg/d/以上、日齢3で15mg/d/以上、日齢5で18mg/d/以上である。

MEMO

【新生児の生理的体重の変化】
正期産により出生した正常な新生児の生理的体重減少率は、出生体重の3~10%の範囲であり、生後3~5日がそのピークである。減少率とは、出生時体重からの減少の割合で、「(出生時の体重-現在の体重)÷ 出生時の体重 × 100」で算出される。

【正常乳児の一日体重増加量の目安】
・0~3か月:25~30g
・3~6か月:20~25g
・6~9か月:15~20g
・9~12か月:7~10g

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)