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1 令和元年(2019年)の国民生活基礎調査における平均世帯人数はどれか。
1.1.39人
2.2.39人
3.3.39人
4.4.39人
解答2
解説
(※図引用:「世帯数と世帯人員の状況」厚生労働省HPより)
1.3~4.× 1.39人/3.39人/4.39人は令和元年の平均世帯人数ではない。
2.〇 正しい。2.39人は、令和元年(2019年)の国民生活基礎調査における平均世帯人数である。
2019(令和元)年6月6日現在における全国の世帯総数は5178万5千世帯となっている。世帯構造をみると、「単独世帯」が1490万7千世帯(全世帯の28.8%)で最も多く、次いで「夫婦と未婚の子のみの世帯」が1471万8千世帯(同28.4%)、「夫婦のみの世帯」が1263万9千世帯(同24.4%)となっている。世帯類型をみると、「高齢者世帯」は1487万8千世帯(全世帯の28.7%)となっている(※引用:「人生の最終段階における医療・介護 」厚生労働省HPより)。
2 令和3年(2021年)の人口動態統計における死亡場所で最も多いのはどれか。
1.自宅
2.病院
3.老人ホーム
4.介護医療院・介護老人保健施設
解答2
解説
近年の死亡の場所は、自宅や介護施設等における死亡割合が増加しており、令和3年における死亡場所は、医療機関が67%、自宅が17%、介護施設・老人ホームが14%となっている。令和4年度人生の最終段階における医療・ケアに関する意識調査報告書によると、「病気で治る見込みがなく、およそ1年以内に徐々にあるいは急に死に至ると考えたとき」、最期を迎えたい場所を自宅としている一般国民の割合は43.8%であり、医療機関としている割合が41.6%である一方、それまでの医療・ケアを受けたい場所は、自宅が27.3%であり、医療機関が54.8%である(※引用:「令和3年(2021) 人口動態統計月報年計(概数)の概況」厚生労働省様HPより)。
1.× 自宅は、17%となっている。
2.〇 正しい。病院は、令和3年(2021年)の人口動態統計における死亡場所で最も多い。医療機関が67%となっている。
3.× 老人ホームは、14%となっている。
4.× 介護医療院・介護老人保健施設は、4%となっている。
3 食品を扱う人の化膿した創が汚染源となる食中毒の原因菌はどれか。
1.腸炎ビブリオ
2.ボツリヌス菌
3.黄色ブドウ球菌
4.サルモネラ属菌
解答3
解説
1.× 腸炎ビブリオとは、食中毒の原因となる細菌で、海水や海産の魚介類などに生息している。4℃以下ではほとんど繁殖しない。腸炎ビブリオの症状は、潜伏期間が12時間前後で、主症状としては耐え難い腹痛があり、水様性や粘液性の下痢がみられる。下痢は日に数回から多いときで十数回で、しばしば発熱(37〜38℃)や嘔吐、吐き気がみられる。
2.× ボツリヌス菌とは、土壌や水などの環境中に生息し、缶詰や瓶詰め真空パック食品で問題となることが多い。潜伏期間は12~36時間で、症状は眼症状、嚥下障害、四肢麻痺、呼吸筋麻痺・死亡などである。
3.〇 正しい。黄色ブドウ球菌は、食品を扱う人の化膿した創が汚染源となる食中毒の原因菌である。黄色ブドウ球菌とは、非常にありふれた常在菌で、健常者でも髪の毛や鼻の粘膜、口腔内、傷口などによく付着している。黄色ブドウ球菌(M R S A)の場合は感染経路が「接触感染(直接患者に接触する)」と「間接感染(介護用品や環境表面に触れることで感染)」の2つであり、「標準予防策」で対応する。標準予防策(standard precaution)は、全患者・医療従事者に対して実施される感染予防策である。手洗い、個人防護用具の使用などに基づく医療器具や周辺環境における感染対策である。感染の有無に関わらず入院患者すべてに適用される予防対策であり、患者の血液や体液、分泌、排泄されるすべての湿性物質、粘膜、創傷の皮膚は感染のおそれがあるとみなして、対応、行動する方法である。
4.× サルモネラ属菌とは、感染型の細菌性食中毒で、弁当類、生乳、生卵・肉類があげられる。潜伏期間は8~48時間で、38~40℃の発熱が3~5日続く。他の症状として、嘔吐(軽度)、腹痛(軽度)、下痢(中等度:ときに血便)、神経症状(なし)があげられる。
4 介護保険法の地域支援事業で正しいのはどれか。
1.保険給付である。
2.都道府県の事業である。
3.介護保険施設で実施される。
4.配食サービスは生活支援サービスの1つである。
解答4
解説
介護保険とは、平成12年4月から開始された介護を必要とする方に費用を給付し、適切なサービスを受けられるようにサポートする保険制度である。40歳以上の人は、介護保険の被保険者となり、①65歳以上の人(第1号被保険者)と、②40~64歳までの医療保険に加入している人(第2号被保険者)になる。
介護保険の主な給付には、①介護給付と、②予防給付がある。介護給付は、要介護1~5に認定された場合に介護サービスの利用額負担として行われ、予防給付は、要支援1~2に認定された場合に介護予防サービスの利用額負担として行われる。
1.× 保険給付「ではない」。介護保険の給付には予防給付、介護給付、市町村特別給付の3種類がある。介護保険法の地域支援事業は、市町村特別給付に該当する(※引用:「介護保険には3種類の給付があります」老人ホームマップHPより)。ちなみに、保険給付とは、社会保険や国民健康保険など健康保険に加入している人が、業務外で病気やケガをしたり、病気で仕事を休んだり、出産したりしたときなど、さまざまな場面で診療を受けたり、給付を受けることができるものである。
2.× 「都道府県」ではなく市町村の事業である。地域支援事業とは、介護保険の介護給付や予防給付とは別に、地域住民が要支援・要介護状態になることを予防し、要介護状態等になった場合も住み慣れた地域でできるだけ自立した生活が送れるように市町村が実施する事業である。
3.× 介護保険施設で実施されるのは、施設サービスである。介護保険施設とは、介護保険法に基づき、介護保険サービスを利用できる公的な入居施設で、介護施設としての「特別養護老人ホーム(特養)」、リハビリを中心とした「介護老人保健施設(老健)」、長期入院して療養する「介護医療院・介護療養型医療施設」の3類型がある。
4.〇 正しい。配食サービスは生活支援サービスの1つである。支援者や基本チェックリストで事業対象の基準に該当した者に対して介護予防・日常生活支援を目的として、訪問型サービス、通所型サービス、その他の生活支援サービスなどが包括的かつ効率的に提供されるよう必要な援助を行う事業のことである。
(※画像引用:「保険給付」日本電子健康保険組合様HPより)
5 臨床研究の倫理指針で被験者の権利を優先することを提唱しているのはどれか。(※不適切問題:採点対象外)
1.オタワ憲章
2.リスボン宣言
3.ジュネーブ宣言
4.ヘルシンキ宣言
解答4(採点対象外)
理由:問題としては適切であるが、必須問題として妥当ではないため。
解説
1.× オタワ憲章とは、ヘルスプロモーションに関する宣言である。ヘルスプロモーション(健康教育)は、「人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし、改善することができるようにするプロセス」と定義される。①健康な公共政策づくり、②健康を支援する環境づくり、③地域活動の強化、④個人技術の開発、⑤ヘルスサービスの方向転換などが挙げられる。保健部門だけの責任にとどまらず、人々のライフスタイルや生活の質(QOL)にかかわるものであり、個人の能力だけでなく環境の整備も含まれる。オタワ憲章(1986年)で提唱され、日本では、健康日本21(2000年)で基本理念に取り入れられている。
2.× リスボン宣言とは、1981年にポルトガルのリスボンで採択され、患者の権利に関する宣言である。①良質の医療を受ける権利、②選択の自由の権利、③自己決定の権利、④情報を得る権利、⑤プライバシーを守られる権利、⑥人間としての尊厳を得る権利が規定されている。
3.× ジュネーブ宣言とは、1948年に世界医師会で規定された医の倫理に関する規定であり、ヒポクラテスの誓いをもとにしている。守秘義務などが含まれている。
4.〇 正しい。ヘルシンキ宣言は、臨床研究の倫理指針で被験者の権利を優先することを提唱している。ヘルシンキ宣言とは、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の基盤となる倫理的原則を示しているものである。ニュルンベルク綱領とは、医学的研究のための被験者の意思と自由を保護するガイドラインである。ニュルンベルク裁判で問題とされた人体実験において遵守されるべき基本原則を定めた倫理綱領である。1947年に提示された、研究目的の医療行為を行うにあたって厳守すべき10項目の基本原則である。後にヘルシンキ宣言として人を対象とする研究の倫理指針につながった。