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6 フィンク,S.L.の危機モデルで第2段階はどれか。
1.衝撃
2.承認
3.適応
4.防御的退行
解答4
解説
フィンクの危機モデルは、外傷性脊髄損傷患者の臨床研究と障害や喪失に関する文献をもとに、突然の予期せぬ出来事との遭遇から障害受容にいたるプロセスをモデル化したものである。
①衝撃:脅威にさらされ心理的衝撃を受けること(例:何を言っているんだ?)
②防衛的退行:危機に抵抗し自分を守ること(例:信じられない!)
③承認:逃げられないと悟り、現実を吟味し始めること(例:こうするしかないのか・・・)
④適応:建設的な方法で、積極的に現実に対処すること(例:対策して前を向こう!)
1.× 衝撃は、フィンク,S.L.の危機モデルで第1段階である。
2.× 承認は、フィンク,S.L.の危機モデルで第3段階である。
3.× 適応は、フィンク,S.L.の危機モデルで第4段階である。
4.〇 正しい。防御的退行は、フィンク,S.L.の危機モデルで第2段階である。
7 ハヴィガースト,R.J.の発達課題で善悪の区別を学習するのはどれか。(※不適切問題:問題としては適切)
1.乳幼児期
2.児童期
3.青年期
4.中年期
解答1(採点対象外)
理由:問題として適切であるが、必修問題としては妥当でないため。
解説
1.〇 正しい。乳幼児期は、善悪の区別を学習する。乳幼児期は、①歩行の学習、②固形の食物をとることの学習、③話すことの学習、④大小便の排泄を統御することの学習(排泄習慣の自立)、⑤性の相違及び性の慎みの学習、⑥生理的安定の獲得、⑦社会や事物についての単純な概念形成、⑧両親、兄弟及び他人に自己を情緒的に結びつけることの学習、⑨正・不正を区別することの学習と良心を発達させることがあげられる。
2~4.× 児童期/青年期/中年期のハヴィガースト,R.J.の発達課題は、下記を参照してほしい。
発達段階に対応する発達課題の概念を最初に提唱したとされるアメリカの教育学者である。ライフサイクルを6つの段階に分け、それぞれの時期において乗り越えなければならない代表的な課題を発達課題として示した。発達課題とは、「発達段階に対応する発達課題(能力・役割)」である。つまり、「発達課題とは人生の各段階の時期に生じる課題で、それを達成すれば人は幸福になり、次の発達段階の課題の達成も容易になるが、失敗した場合にはその人は不幸になり、社会から承認されず、次の発達段階の課題を成し遂げることが困難となる課題」とし、人間が健全で幸福な発達を遂げるために各発達段階で達成しておかなければならない課題を提唱した。
1.乳幼児期
(1) 歩行の学習
(2) 固形の食物をとることの学習
(3) 話すことの学習
(4) 大小便の排泄を統御することの学習(排泄習慣の自立)
(5) 性の相違及び性の慎みの学習
(6) 生理的安定の獲得
(7) 社会や事物についての単純な概念形成
(8) 両親、兄弟及び他人に自己を情緒的に結びつけることの学習
(9) 正・不正を区別することの学習と良心を発達させること
2.児童期
(1) 普通のゲーム(ボール遊び、水泳など)に必要な身体的技能の学習
(2) 成長する生活体としての自己に対する健全な態度の養成
(3) 同年齢の友達と仲良くすることの学習
(4) 男子または女子としての正しい役割の学習
(5) 読み、書き、計算の基礎的技能を発達させること
(6) 日常生活に必要な概念を発達させること
(7) 良心、道徳性、価値の尺度を発達させること(内面的な道徳の支配、道徳律に対する尊敬、合理的価値判断力を発達させること)
(8) 人格の独立性を達成すること(自立的な人間形成)
(9) 社会的集団ならびに諸機関に対する態度を発達させること(民主的な社会的態度の発達)
3.青年期
(1) 同年齢の男女両性との洗練された新しい関係
(2) 自己の身体構造を理解し、男性または女性としての役割を理解すること
(3) 両親や他の大人からの情緒的独立
(4) 経済的独立に関する自信の確立
(5) 職業の選択及び準備
(6) 結婚と家庭生活の準備
(7) 市民的資質に必要な知的技能と概念を発達させること(法律、政治機構、経済学、地理学、人間性、あるいは社会制度などの知識、民主主義の問題を処理するために必要な言語と合理的思考を発達させること)
(8) 社会的に責任のある行動を求め、かつ成し遂げること
(9) 行動の指針としての価値や論理の体系の学習、適切な科学的世界像と調和した良心的価値の確立(実現しうる価値体系をつくる。自己の世界観を持ち、他人と調和しつつ自分の価値体系を守る)
4.壮年初期
(1) 配偶者の選択
(2) 結婚相手との生活の学習
(3) 家庭生活の出発(第一子をもうけること)
(4) 子どもの養育
(5) 家庭の管理
(6) 就職
(7) 市民的責任の負担(家庭外の社会集団の福祉のために責任を負うこと)
(8) 適切な社会集団の発見
5.中年期
(1) 大人としての市民的社会的責任の達成
(2) 一定の経済的生活水準の確立と維持
(3) 十代の子どもたちが、信頼できる幸福な大人になれるよう援助すること
(4) 大人の余暇活動を充実すること
(5) 自分と自分の配偶者をひとりの人間として結びつけること
(6) 中年期の生理的変化を理解し、これに適応すること
(7) 老年の両親への適応
6.老年期(高齢期)
(1) 肉体的な強さと健康の衰退に適応すること
(2) 隠退と減少した収入に適応すること
(3) 配偶者の死に適応すること
(4) 自分と同年輩の老人たちと明るい親密な関係を確立すること
(5) 肉体的生活を満足におくれるよう準備態勢を確立すること
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8 次の時期のうち基礎代謝量が最も多いのはどれか。
1.青年期
2.壮年期
3.向老期
4.老年期
解答1
解説
基礎代謝量とは、生体が正常に生命を維持するために必要な代謝量のことである。基礎代謝量は、体表面積/性別/年齢/体格/体温/ホルモンなどの影響を受けるものである。
1.〇 正しい。青年期が選択肢の中で基礎代謝量が最も多い。青年期とは、11歳から20歳までの時期である。思春期(11~14歳)とそれ以降の青年後期に分けられる。
2.× 壮年期とは、30歳代から60歳代くらいまでを指す。社会的役割が増大し、心理的に最も充実するが、種々の身体機能は徐々に低下し始める時期である。
3.× 向老期とは、概ね60歳前後から65歳前後までを指す。発達課題として、人生の完成性を目指すことや健やかな老年期の移行、地位・役割の変化への適応と示されている。
4.× 老年期とは、一般的に65歳以上を指す。
9 世界保健機関<WHO>が平成12年(2000年)に提唱した「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」はどれか。
1.健康寿命
2.健康余命
3.平均寿命
4.平均余命
解答1
解説
1.〇 正しい。健康寿命は、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間である。健康寿命とは、日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる期間を指す。健康寿命の延伸の具体的な目標値として「平均寿命の増加分を上回る健康寿命の増加」が掲げられている。
2.× 健康余命とは、健康で身体的な能力を発揮できると期待される寿命のことをさす。
3.× 平均寿命とは、生まれたばかりの子どもが平均して何年生きるかを示したものであり、0歳の平均余命のことである。平成29(2017)年の日本における女性の平均寿命は87.26年である。男性の平均寿命は、81.09年である。
4.× 平均余命とは、ある年齢の人々が、今後平均して何年生きられるかを示したもので、生命表に基づいて計算される。
(※図引用:「図表1-2-1 平均寿命の推移」厚生労働省HPより)
10 指定訪問看護ステーションには常勤換算で( )人以上の看護職員を配置することが定められている。
( )に入るのはどれか。
1.1.0
2.1.5
3.2.0
4.2.5
解答4
解説
指定基準とは、介護保険法に基づいて、厚生労働省の「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」に定められている。介護保険法に基づき訪問看護ステーションを開業するためには「①人員基準」、「②設備基準」、「③運営基準」の3つの指定基準を満たすことが必須である。3つの基準を満たした上で、各都道府県知事から「指定居宅サービス事業者」の指定を受ける必要があり、指定を受けると「指定訪問看護ステーション」としてサービスの提供が可能となる。
第二節 人員に関する基準(訪問介護員等の員数)
第五条 指定訪問介護の事業を行う者(以下「指定訪問介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「指定訪問介護事業所」という。)ごとに置くべき訪問介護員等(指定訪問介護の提供に当たる介護福祉士又は法第八条第二項に規定する政令で定める者をいう。以下この節から第四節までにおいて同じ。)の員数は、常勤換算方法で、二・五以上とする(※一部引用:「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」e-GOV法令検索様HPより)。したがって、選択肢4.2.5が設問の( )に入る。
訪問看護とは、看護を必要とする患者が在宅でも療養生活を送れるよう、かかりつけの医師の指示のもとに看護師や保健師などが訪問して看護を行うことである。
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