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86 ヘモグロビンA1c<HbA1c>について正しいのはどれか。2つ選べ。
1.測定値の上限は10%である。
2.赤血球の寿命によって測定値は変動する。
3.過去1、2週間の血糖値管理の指標である。
4.グリコアルブミンより短期間の血糖値管理の指標である。
5.ヘモグロビンにブドウ糖が結合した糖化蛋白質のことである。
解答2・5
解説
ヘモグロビンA1cとは、ヘモグロビンのアミノ基とブドウ糖が結合したもので過去1~2ヶ月程度の血糖の高さを反映する検査である。糖尿病の診断基準は、6.5%以上である。
1.× 測定値の上限「10%」という決まりはない。糖尿病の診断基準は、6.5%以上である。
2.〇 正しい。赤血球の寿命によって測定値は変動する。HbA1Cは、ヘモグロビンのアミノ基とブドウ糖が結合したもので、ヘモグロビンの生体内における平均寿命(約120日)の半分程度程度、すなわち、過去1〜2ヶ月の血糖状態を表す。したがって、肝硬変や腎不全などの赤血球の寿命の短縮により測定値は変動する。
3.× 過去「1、2週間」ではなく1〜2ヶ月の血糖値管理の指標である。
4.× グリコアルブミンより「短期間」ではなく長期間の血糖値管理の指標である。アルブミン中に占めるグリコアルブミンの割合は、血糖値及び高血糖の持続期間によって規制されるため、グリコアルブミンの数値は、ある期間の平均的血糖コントロール状態をあらわすことになる。 アルブミンの半減期は20日前後であるため、グリコアルブミンは過去1~2週間と比較的短期間の平均血糖値を反映する。
5.〇 正しい。ヘモグロビンにブドウ糖が結合した糖化蛋白質(グリコヘモグロビン)のことである。ちなみに、糖化とは、身体の中でタンパク質と余分な糖が結びついてタンパク質が変性、劣化して糖化最終生成物という名の老化物質を生成する反応である。
87 急性胆管炎の代表的な症状を示すCharcot<シャルコー>3徴に含まれるのはどれか。2つ選べ。
1.黄疸
2.嘔吐
3.下痢
4.発熱
5.意識障害
解答1・4
解説
急性胆管炎とは、胆管が、胆石や癌などで詰まることで、胆汁の流れが滞り、胆管内の圧力が高まり、身体症状として、腹痛や黄疸が生じ、腸内の細菌などが胆管に逆流し、細菌感染を引き起こし発熱することをいう。急性胆管炎の代表的な症状として、①シャルコー3徴、②レイノー5徴があげられる。シャルコー3徴の3つの症状が揃うのは約50〜70%で、症状が一つの場合や、二つの場合も少なくない。
・シャルコー3徴:腹痛、発熱、黄疸
・レイノー5徴:シャルコー3徴、ショック、意識障害
1.〇 正しい。黄疸/発熱は、急性胆管炎の代表的な症状を示すシャルコー3徴に含まれる。ちなみに、もう一つの徴候は腹痛である。
2~3.× 嘔吐/下痢はシャルコー3徴に含まれない。主にウイルス性胃腸炎に起こりやすい。胃腸に侵入したウイルスが胃腸の働きを悪化させることで起こる。
5.× 意識障害は、レイノー5徴に含まれる。レイノー5徴とは、シャルコー3徴、ショック、意識障害である。
88 高齢者の総合機能評価CGA簡易版<CGA7>で評価するのはどれか。2つ選べ。
1.BMI
2.意欲
3.職業歴
4.新機器の利用
5.日常生活動作<ADL>
解答2・5
解説
(※図引用:「高齢者総合機能評価簡易版」公益社団法人京都保健会様HPより)
高齢者の総合機能評価CGA簡易版(CGA7)は、生活機能、精神・心理、社会環境の3つの観点から高齢者の障害度を評価する。
1.× BMIは、評価に含まれない。BMIとは、体重(㎏) ÷ 身長の2乗(m) で計算される体格指数のことである。日本肥満学会の基準では、18.5以下:低体重、25以下:普通、30以下:肥満Ⅰ度、35以下:肥満Ⅱ度、40以下:肥満Ⅲ度、40以上:肥満Ⅳ度である。
2.〇 正しい。意欲/日常生活動作<ADL>は、高齢者の総合機能評価CGA簡易版<CGA7>で評価する。
3.× 職業歴は、評価に含まれない。職業歴とは、どんな仕事をしてきたかという経歴のことをさす。
4.× 新機器の利用は、評価に含まれない。新機器とは、一概に決まった定義はないが、現時点ではスマートフォンやスマートウォッチなどが該当する。
89 自閉症スペクトラム障害にみられるのはどれか。2つ選べ。
1.運動性チックが出現する。
2.計算の習得が困難である。
3.不注意による間違いが多い。
4.習慣へのかたくななこだわりがある。
5.非言語的コミュニケーションの障害がある。
解答4・5
解説
自閉症スペクトラム障害とは、正常な社会的関係を構築することができず、言葉の使い方に異常がみられるか、まったく言葉を使おうとせず、強迫的な行動や儀式的な行動がみられる病気である。 自閉スペクトラム症の患者は、他者とコミュニケーションをとったり関係をもったりすることが苦手である特徴を持つ。
広汎性発達障害(自閉スペクトラム障害)とは、相互的な社会関係とコミュニケーションのパターンの障害、および限局・常同・反復的な行動パターンがあげられる。生後5年以内に明らかとなる一群の障害である。通常は精神遅滞を伴う。広汎性発達障害、およびその下位分類である自閉症、アスペルガー症候群、高機能自閉症は、「自閉スペクトラム症」とまとめられた。
【診断基準の要点】
①「社会及び感情の相互性の障害」「社会的相互作用で用いられる非言語的コミュニケーションの障害」「発達レベル相応の関係を築き維持することの障害」の3つがすべて込められること。
②行動、興味活動の、限局的で反復的な様式が認められること。
1.× 運動性チックが出現するのは、「チック障害(チック症)」である。チック障害(チック症)とは、本人の意思とは関係なく(不随意)・急に(突発的に)運動や発声が反復して起こる病態で、それぞれ運動性チック、音声チックと呼ばれる。 複数のタイプの症状が長期間続く場合は、トゥレット症候群と呼ぶ。
2.× 計算の習得が困難であるのは、「限局性学習症」である。限局性学習症とは、知的障害などはないが、聞く・話す・読む・計算する・推論するなど、特定の能力の習得と実行に著しい困難を示すものをさす。
3.× 不注意による間違いが多いのは、「注意欠如・多動性障害(ADHD)」である。注意欠陥多動性障害(ADHD)とは、発達障害の一つであり、脳の発達に偏りが生じ年齢に見合わない①注意欠如、②多動性、③衝動性が見られ、その状態が6ヵ月以上持続したものを指す。その行動によって生活や学業に支障が生じるケースが多い。対人関係面で周囲との軋轢を生じやすく、大人からの叱責や子どもからのいじめにあうことがある。
4~5.〇 正しい。習慣へのかたくななこだわりがある/非言語的コミュニケーションの障害があるのは自閉症スペクトラム障害の特徴である。【診断基準の要点】は、①「社会及び感情の相互性の障害」「社会的相互作用で用いられる非言語的コミュニケーションの障害」「発達レベル相応の関係を築き維持することの障害」の3つがすべて込められること。②行動、興味活動の、限局的で反復的な様式が認められること。
90 100mg/5mLと表記された注射薬を75mg与薬するのに必要な薬液量を求めよ。
ただし、小数点以下第位を四捨五入すること。
解答:①.②mL
①:0~9
②:0~9
解答38
解説
「100mg/5mL」とは、5mL中に100mgの薬剤が溶解された注射薬である。
注射薬を75mg与薬する。そのときに必要な薬液量(XmL)を求める。
100mg:5mL =75mg:XmL
375mg=100XmL
3.75mg=X