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31 社会福祉法に基づき社会福祉協議会が推進するのはどれか。
1.がん対策
2.男女共同参画
3.就労の支援活動
4.ボランティア活動
解答4
解説
1.× がん対策は、「がん対策基本法」に規定されている。がん対策基本法とは、がんの治療法や予防法、早期発見対策などを効率的・計画的に推進するため、平成18年に定められた法律である。
2.× 男女共同参画は、「男女共同参画社会基本法」に規定されている。男女共同参画社会基本法とは、男女平等を推進するべく、1999年に施行された日本の法律。男女が、互いにその人権を尊重しつつ、能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現のために作られた。 所管官庁は、内閣府である。
3.× 就労の支援活動は、「生活保護法」や「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」に規定されている。障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉は、障害のある人への支援を定めた法律である。さまざまな福祉サービスを、障害や難病のある人個々のニーズに応じて組み合わせ、利用できる仕組みを定めている。
4.〇 正しい。ボランティア活動は、社会福祉協議会が推進する。社会福祉法とは、社会福祉について規定している日本の法律である。所管官庁は、厚生労働省である。社会福祉協議会とは、地域の実情に応じた住民の福祉の増進を目的とする民間の自主的団体である。高齢者を対象にすることが多い。主な活動として、ボランティア団体の支援やボランティア活動に関する相談、情報提供だけでなく、全国の福祉関係者や福祉施設等事業者の連絡・調整や、社会福祉のさまざまな制度改善に向けた取り組みなども行っている。
障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉は、障害のある人への支援を定めた法律である。さまざまな福祉サービスを、障害や難病のある人個々のニーズに応じて組み合わせ、利用できる仕組みを定めている。
障害者総合支援法のポイント
①障害者も難病患者も自立できる社会をめざす。
②応能負担(所得に応じて自己負担額が変わること)が原則。
③あらゆる障害(身体・知的・精神+難病)についてこの法律で対応する。
④市区町村が事業の母体である。
32 日本の平成30年(2018年)の健康に関する指標の記述で正しいのはどれか。
1.女性の死因の第3位は老衰である。
2.男性の死因の第3位は肺炎である。
3.女性の平均寿命は89年を超えている。
4.男性の平均寿命は83年を超えている。
解答1
解説
平成30年の死亡数を死因順位別にみると、第1位は悪性新生物<腫瘍>で37万3547人(死亡率(人口 10万対)は 300.7)、第2位は心疾患(高血圧性を除く)で20万8210人(同167.6)、第3位は老衰で 10万9606人(同 88.2)、第4位は脳血管疾患で10万8165人(同87.1)となっている。
(※引用:「平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況」厚生労働省HPより)
1.〇 正しい。女性の死因の第3位は老衰である。女性の死因の第1位は悪性新生物<腫瘍>、第2位は心疾患(高血圧性を除く)である。
2.× 男性の死因の第3位は「肺炎」ではなく脳血管疾患である。男性の死因の第1位は悪性新生物<腫瘍>、第2位は心疾患(高血圧性を除く)、第4位は肺炎であった。ちなみに、令和元年の男性の死因の第3位は「肺炎」である。
3.× 女性の平均寿命は「89年以上」ではなく87.32年である。
4.× 男性の平均寿命は「83年以上」ではなく81.25年である。平均寿命とは、生まれたばかりの子どもが平均して何年生きるかを示したものであり、0歳の平均余命のことである。健康寿命とは日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる期間を指す。
(※図引用:「図表1-2-1 平均寿命の推移」厚生労働省HPより)
33 労働衛生の「3管理」とは、作業環境管理と作業管理と( )である。
( )に入るのはどれか。
1.健康管理
2.総括管理
3.労務管理
4.出退勤管理
解答1
解説
①作業環境管理:作業環境中の有機溶剤や粉じんなど有害因子の状態を把握して、できる限り良好な状態で管理していくこと。
②作業管理:作業時間・作業量・作業方法・作業姿勢などを適正化したり、保護具を着用して作業者への負荷を少なくすること。
③健康管理:作業者の健康状態を健康診断で把握して、その結果に基づいて適切な措置や保健指導などを実施し、作業者の健康障害を未然に防ぐこと。
(※参考「労働衛生の3管理」厚生労働省HPより)
労働衛生の「3管理」とは、作業環境管理と作業管理と( 健康管理 )である。したがって、選択肢1.健康管理が正しい。ちなみに、健康管理とは、作業者の健康状態を健康診断で把握して、その結果に基づいて適切な措置や保健指導などを実施し、作業者の健康障害を未然に防ぐことである。
2.× 総括管理とは、健康管理、作業管理、作業環境管理、労働衛生教育が、事業場で適切に展開されるために必要な、労働衛生管理体制の構築、労働衛生関係諸規程の整備、年間計画の策定など、労働衛生管理の基盤整備に関わる職務である。併せて、経営者層、管理者層、一般従業員などそれぞれの層が、労働衛生に関する認識と知識、技能を整えることによって、事業場における労働衛生管理の基礎が確立される(※参考:「産業医の職務」厚生労働省HPより)。
3.× 労務管理とは、従業員の勤怠や福利厚生といった労働に関連することを管理する業務のことである。
4.× 出退勤管理とは、従業員の仕事開始、仕事終了を追跡・監視する・管理する業務のことである。
34 健康を人々の権利として明記したのはどれか。(※不適切問題:解2つ)
1.世界保健機関<WHO>の健康に関する定義
2.ジュネーブ宣言
3.世界人権宣言
4.リスボン宣言
解答1・3(複数の選択肢を正解とする)
理由:設問が不明確で複数の選択肢が正解と考えられるため。
解説
1.〇 正しい。世界保健機関<WHO>の健康に関する定義は、健康を人々の権利として明記した。世界保健機関憲章に「到達しうる最高基準の健康を享有することは、人種、宗教、政治的信念又は経済的若しくは社会的条件の差別なしに万人の有する基本的権利のひとつである」と記載されている(※引用:「世界保健機関憲章」外務省HPより)。
2.× ジュネーブ宣言とは、1948年に世界医師会で規定された医の倫理に関する規定であり、ヒポクラテスの誓いをもとにしている。守秘義務などが含まれている。
3.〇 正しい。世界人権宣言は、健康を人々の権利として明記した。世界人権宣言とは、人権および自由を尊重し確保するために、「すべての人民とすべての国とが達成すべき共通の基準」を宣言したものである(※参考:「世界人権宣言」外務省HPより)。
4.× リスボン宣言とは、1981年にポルトガルのリスボンで採択され、患者の権利に関する宣言である。医療における患者の自己決定権の重要性や、セカンドオピニオンの考え方などが述べられている。
35 地域連携クリニカルパスの目的はどれか。
1.医療機関から在宅までの医療の継続的な提供
2.地域包括支援センターと地域住民との連携
3.地域医療を担う医療専門職の資質向上
4.患者が活用できる社会資源の紹介
解答1
解説
①急性期病院から回復期病院を経て早期に自宅に帰れるような診療計画を作成し、治療を受ける全ての医療機関で共有して用いるもの。
②診療にあたる複数の医療機関が、役割分担を含め、あらかじめ診療内容を患者に提示・説明することにより、患者が安心して医療を受けることができるようにするもの。
③内容としては、施設ごとの診療内容と治療経過、最終ゴール等を診療計画として明示。
④回復期病院では、患者がどのような状態で転院してくるかを把握できるため、改めて状態を観察することなく、転院早々からリハビリを開始できる。
⑤これにより、医療連携体制に基づく地域完結型医療を具体的に実現する。
(※引用:「地域連携クリティカルパスとは」厚生労働省HPより)
1.〇 正しい。医療機関から在宅までの医療の継続的な提供は、地域連携クリニカルパスの目的である。クリティカルパスとは、良質な医療を効率的、かつ安全、適正に提供するための手段として開発された診療計画表である。同一疾患の患者に対する医療の質の均一化(標準化)・向上にも寄与する。
2.× 地域包括支援センターと地域住民との連携は、地域連携クリニカルパスの目的に含まれていない。「地域包括ケアシステム」の目的で、地域包括ケアシステムとは、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で生活を継続することができるよう、包括的な支援・サービス提供体制の構築を目指すものである。この地域包括ケアシステムが効果的に機能するために、「4つの助(自助・互助・共助・公助)」の考え方が連携し、課題解決に向け取り組んでいく必要がある。
3.× 地域医療を担う医療専門職の資質向上は、地域連携クリニカルパスの目的に含まれていない。ちなみに、地域医療とは保健・医療・福祉の連携の中で医療を行うことである。
4.× 患者が活用できる社会資源の紹介は、地域連携クリニカルパスの目的に含まれていない。ソーシャルワーカーが主に行う業務内容である。
クリニカルパスとは、ある疾患において主に入院時に患者に手渡しされる。①入院から退院までの検査や治療(手術日や投薬内容・期間等)、 ②食事や入浴等についてのスケジュールなどを標準化して示した診療計画表である。医療者用と患者用(説明用)が作成されている
【目的・効果】
①同一疾患の患者に対する医療の質の均一化(標準化)・向上。
②医療従事者間での情報共有。
③患者満足度の向上。
④入院患者の在院日数短縮・効率化。
⑤医療コストや資源の節約。
⑥医療事故防止。
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