第106回(H29) 看護師国家試験 解説【午後96~100】

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次の文を読み94〜96の問いに答えよ。
 Aさん(79歳、女性)。自宅の玄関で転倒し、救急外来で第12胸椎の圧迫骨折と診断され、安静目的で入院した。
 既往歴:5年前に大腿骨骨折。
 現病歴:2年前にAlzheimer<アルツハイマー>病を発症。記憶障害があるが、失認、観念運動失行および失語はなし。
 生活歴:要介護1。同じ敷地内に住む長男夫婦は仕事をしている。ADLは自立。

96 入院後3週、Aさんはコルセットを装着し、杖を使ってゆっくり歩けるようになった。翌週には自宅へ退院することが決まった。
 Aさんの退院に向けて、Aさんと長男夫婦への指導内容で適切なのはどれか。

1.自宅ではコルセットを外してよい。
2.家の中での日常生活行動を積極的に行う。
3.5,000歩程度のウォーキングを毎日行う。
4.ビタミンB1の多い食品を積極的に摂取する。

解答2

解説

本症例のポイント

・Aさん(79歳女性、5年前:大腿骨骨折)。
・自宅の玄関で転倒:第12胸椎圧迫骨折と診断、安静目的で入院。
・2年前:アルツハイマー病(記憶障害があるが、失認、観念運動失行および失語はなし)
・生活歴:要介護1。同じ敷地内に住む長男夫婦は仕事。
・ADL:自立。
・入院後3週:コルセット装着、杖を使ってゆっくり歩ける。
・翌週:自宅へ退院することが決まった。
→Aさんは、5年前にも大腿骨骨折を経験しているため、再転倒・再骨折を予防しながら、入院前のADLレベルに近づけることが大切である。ちなみに、圧迫骨折とは、背骨の椎体と言う部分が潰されるように骨折した状態である。尻もちなどの外力による受傷が多く見られる。女性の高齢者に多く見られる代表的な骨折である。椎体骨折(圧迫骨折)の場合は、画像所見で①膨張した椎間板、②魚椎変形(楔状変形)、③骨陰影の減少などがみられる。

1.× 自宅でもコルセットは外さない。なぜなら、コルセットの着脱は医師の指示に従う必要があるため。脊椎圧追骨折後の骨癒合には、約8~12週間かかるといわれており、コルセットの装着期間は、癒合期間や患者の骨強度によって決められる。
2.〇 正しい。家の中での日常生活行動を積極的に行う。なぜなら、再転倒・再骨折を予防するべきであるため。また、本症例の活動範囲も、杖を使用してゆっくりと歩行できる状態である。したがって、安全な範囲で、日常生活動作を維持・拡大する。
3.× 5,000歩程度のウォーキングを毎日行うのは、Aさんには負担が大きい。また、Aさんはアルツハイマー病による短期記憶障害もあるため、毎日新しい課題をこなすことは困難と考えられる。
4.× 「ビタミンB1」ではなく、ビタミンDビタミンKの多い食品を積極的に摂取する。ビタミンDの働きは、腸管からのカルシウムの吸収や骨・筋の同化作用などである。ビタミンKとは、血液凝固のほかに骨形成(骨をつくる骨芽細胞の働き)を促進する作用と骨吸収(骨を壊す破骨細胞の働き)を抑制する作用がある。骨粗鬆症における骨量(骨の材料であるカルシウムとリンの量)の減少を抑えたり痛みを和らげる効果がある。ちなみに、ビタミンB1とは、チアミンとも呼ばれる水溶性のビタミンで、解糖系やクエン酸回路のエネルギー代謝の一部で補酵素として関わる。ビタミンB1(チアミン)欠乏症では、①末梢神経の症状として脚気、②中枢神経の症状としてKorsakoff症候群(コルサコフ症候群)が生じる。Korsakoff症候群(コルサコフ症候群)の特徴的な症状は、①健忘、②記銘力低下、③見当識障害、④作話である。ビタミンB1の欠乏による脳障害が原因であり、治療はビタミンB1の投与である。完治しにくく後遺症を残す可能性が高い。

骨粗鬆症について

①原発性骨粗鬆症とは、閉経後や高齢者にみられる骨粗鬆症のことである。

②続発性骨粗鬆症とは、結果として二次的な骨量喪失が起こる骨粗鬆症のことをいう。例えば、骨代謝に影響を及ぼすホルモンやサイトカイン異常、不動など骨への力学的負荷の減少、骨構成細胞や物質の異常、全身的および血管障害などの局所的栄養障害などによって起こる。これら骨粗鬆症は原疾患に基づいて発症する続発性骨粗鬆症であるため、原疾患の適切な治療により正常化することが期待しうるが、骨代謝の正常化を期待するには不十分であることが多く、また先天性異常では改善は望めず、多くの症例で骨量喪失に対する治療を要することが多い。

 

 

 

 

 

次の文を読み97〜99の問いに答えよ。
 Aちゃん(11歳、女児)。眼瞼浮腫がみられたため、眼科を受診し治療を受けたが改善しなかった。その後、Aちゃんと母親が下腿の浮腫に気付き眼科の医師に相談したところ、特発性ネフローゼ症候群を疑われたため、小児科のある病院を紹介され受診した。

97 看護師が収集すべきAちゃんの情報で優先度が高いのはどれか。

1.食欲
2.家族歴
3.手術歴
4.海外渡航歴
5.初経の発来の有無

解答1

解説

本症例のポイント

・Aちゃん(11歳、女児)。
・眼瞼浮腫、下腿の浮腫
特発性ネフローゼ症候群を疑われた。
→ネフローゼ症候群のうち、明らかな原因がないものを特発性ネフローゼ症候群(一次性ネフローゼ症候群)という。一方、続発性ネフローゼ症候群(二次性ネフローゼ症候群)は、糖尿病や膠原病などの全身性疾患が原因でネフローゼ症候群をきたすものをいう。小児では成人と比べ特発性ネフローゼ症候群が多い(約90%)のが特徴である。ちなみに、成人は約40%。

1.〇 正しい。食欲は、看護師が収集すべきAちゃんの情報で優先度が高い。なぜなら、特発性ネフローゼ症候群により、食欲不振をきたすため。特発性ネフローゼ症候群は、高度尿蛋白、低蛋白血症、全身性の浮腫が起こし、腹水を生じると食欲不振を起こす。
2~4.× 家族歴/手術歴の影響/海外渡航歴より、優先されるべき情報がほかにある。なぜなら、設問分から読み取ることができず、ネフローゼ症候群の観点からも優先度の高い情報とはいえないため。
5.× 初経の発来の有無より、優先されるべき情報がほかにある。なぜなら、設問分から読み取ることができず、ネフローゼ症候群の観点からも優先度の高い情報とはいえないため。ちなみに、初経とは、初めて月経が起こることをいう。初潮とも呼ばれる。

ネフローゼ症候群とは?

ネフローゼ症候群とは、尿から大量の蛋白が漏れ出すことで血液中の蛋白が減少、血液の浸透圧が低下し水分が血管内から血管外へ移動することで、全身の浮腫や腹水・胸水などを引き起こすものである。小児の治療として、ステロイド治療により改善することが多い。ネフローゼ症候群に対する食事に関しては、蛋白尿が陽性の間は減塩食にする。一般的に水分の制限は必要ないとされており、その理由は水分制限による脱水や血栓症の危険性が増加するためである。

 

 

 

 

 

次の文を読み97〜99の問いに答えよ。
 Aちゃん(11歳、女児)。眼瞼浮腫がみられたため、眼科を受診し治療を受けたが改善しなかった。その後、Aちゃんと母親が下腿の浮腫に気付き眼科の医師に相談したところ、特発性ネフローゼ症候群を疑われたため、小児科のある病院を紹介され受診した。

98 Aちゃんは排尿回数が減少し、全身に浮腫が認められた。血圧は110/68mmHgであった。尿検査を行い、尿蛋白4+であった。血液検査は、アルブミン1.3g/dL、総コレステロール350mg/dL、クレアチニン0.4mg/dL、Na130mEq/L、K4.5mEq/Lであった。特発性ネフローゼ症候群と診断され入院した。
 Aちゃんが摂取を制限する必要があるのはどれか。

1.ナトリウム
2.カリウム
3.蛋白質
4.水分
5.リン

解答1

解説

本症例のポイント

・Aちゃん(11歳、女児、特発性ネフローゼ症候群)。
・眼瞼浮腫、下腿の浮腫
・排尿回数減少、全身浮腫あり。
・血圧:110/68mmHg。
・尿検査:尿蛋白4+。
・血液検査:アルブミン1.3g/dL、総コレステロール350mg/dL、クレアチニン0.4mg/dL、Na130mEq/L、K4.5mEq/L。
→ネフローゼ症候群とは、尿から大量の蛋白が漏れ出すことで血液中の蛋白が減少、血液の浸透圧が低下し水分が血管内から血管外へ移動することで、全身の浮腫や腹水・胸水などを引き起こすものである。小児の治療として、ステロイド治療により改善するが多い。ネフローゼ症候群に対する食事に関しては、蛋白尿が陽性の間は減塩食にする。一般的に水分の制限は必要ないとされており、その理由は水分制限による脱水や血栓症の危険性が増加するためである。

1.〇 正しい。ナトリウムは、Aちゃんが摂取を制限する必要がある。ネフローゼ症候群に対する食事に関しては、蛋白尿が陽性の間は減塩食:ナトリウム制限(塩分制限)にする。一般的に水分の制限は必要ないとされており、その理由は水分制限による脱水や血栓症の危険性が増加するためである。
2.× カリウムの制限は、慢性腎不全である。小児ネフローゼ症候群は、腎機能が正常なことが多い。カリウムとは、ナトリウムとともに、細胞の浸透圧を維持しているほか、酸・塩基平衡の維持、神経刺激の伝達、心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節などの働きをしている。
3.× 蛋白質の制限は、慢性腎不全である。小児ネフローゼ症候群は、腎機能が正常なことが多い。
4.× 水分制限は、原則的に必要ではない。なぜなら、水分制限による脱水や血栓症の危険性が増加するためである。
5.× リンの制限は、慢性腎不全である。小児ネフローゼ症候群は、腎機能が正常なことが多い。リンとは、成人の体内に最大で800g含まれ、その約80%、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウムとして、骨や歯の構成成分となっている。残りは、14%が筋肉などの軟組織や細胞膜に、1%が細胞外液に存在している。欠乏症状としては、脱力感、筋力低下、溶血などである。

慢性腎不全とは?

 慢性腎不全(慢性腎臓病とも)は、腎臓の濾過機能が数ヶ月〜数年をかけて徐々に低下していく病気である。その結果血液の酸性度が高くなり、貧血が起き、神経が傷つき、骨の組織が劣化し、動脈硬化のリスクが高くなる。その原因として最も多いのは糖尿病で、次に多いのは高血圧である。尿や血液、腹部超音波検査やCTなどの検査で腎臓機能に異常が見られ、その状態が3カ月以上続いている場合に診断される。

慢性腎不全(CKD)に対する治療は、①生活習慣の改善、②食事療法が重要である。
①生活習慣の改善:禁煙・大量飲酒の回避・定期的な運動・ワクチン接種による感染症の予防・癌スクリーニングなど。
②食事療法:十分なエネルギー摂取量を確保しつつ、蛋白質・塩分・リンの制限。

 

 

 

 

 

次の文を読み97〜99の問いに答えよ。
 Aちゃん(11歳、女児)。眼瞼浮腫がみられたため、眼科を受診し治療を受けたが改善しなかった。その後、Aちゃんと母親が下腿の浮腫に気付き眼科の医師に相談したところ、特発性ネフローゼ症候群を疑われたため、小児科のある病院を紹介され受診した。

99 Aちゃんは、ステロイド治療の開始後10日で尿蛋白が陰性となり、浮腫等の症状が改善した。入院後3週、ステロイド薬の副作用(有害事象)として、満月様顔貌が出現している。他に明らかな副作用(有害事象)は出現していない。ステロイド薬の内服を続けながら退院することになった。
 Aちゃんの退院後の生活について指導する内容で適切なのはどれか。

1.日光を避ける。
2.体重の測定は毎日行う。
3.1か月は学校を欠席する。
4.入浴ではなくシャワー浴とする。
5.満月様顔貌が気になる場合もステロイド薬の内服を続ける。

解答5

解説

本症例のポイント

・Aちゃん(11歳、女児、特発性ネフローゼ症候群)。
・ステロイド治療の開始後10日:尿蛋白が陰性、浮腫等の症状が改善。
・入院後3週:ステロイド薬の副作用で、満月様顔貌が出現。
・他に明らかな副作用は出現していない。
ステロイド薬の内服を続けながら退院することになった。
→本症例は、ステロイド薬の副作用のひとつである満月様顔貌がみられる。ほかにも軽度の副作用として、中心性肥満や体重増加がみられる可能性がある。ただし、内服の調整・変更は医師の判断で行うよう指導が必要である。ちなみに、月様顔貌とは、顔に脂肪が沈着して満月のように丸くなった状態のことである。ムーンフェイスともいう。 副腎皮質ホルモンの過剰分泌、もしくは副腎皮質ホルモン製剤の過剰投与によって引き起こされる。

1.× 日光を避ける必要はない。なぜなら、ステロイドの内服や外用で日光が有害になることはないため。ちなみに、日光を避ける必要がある病気は、全身性エリテマトーデスである。全身性エリテマトーデスとは、皮膚・関節・神経・腎臓など多くの臓器症状を伴う自己免疫性疾患である。皮膚症状は顔面の環形紅斑、口腔潰瘍、手指の凍瘡様皮疹である。10~30歳代の女性に好発する多臓器に障害がみられる慢性炎症性疾患であり、寛解と再燃を繰り返す病態を持つ。遺伝的素因を背景にウイルス感染などが誘因となり、抗核抗体などの自己抗体産生をはじめとする免疫異常で起こると考えられている。本症の早期診断、早期治療が可能となった現在、本症の予後は著しく改善し、5年生存率は95%以上となった。主な治療法として、①非ステロイド系消炎鎮痛剤、②ステロイド剤などである。
2.× 必ずしも、体重の測定は毎日行う必要はない。ただ、ステロイドの副作用で体重増加が認められたり、再発時には浮腫とともに体重も急激な増加を認めるため、可能な範囲で体重測定を実施する。今回は、ほかの選択肢に最も優先度が高いものがある。
3.× 1か月、学校を欠席する必要はない。なぜなら、主治医の先生からそのような意図のある指示はされていないため。ただ、ステロイドの重度の副作用で易感染症となりやすいため、学校で流行性感染症が発生しているか確認は必要である。
4.× 必ずしも、入浴ではなくシャワー浴とする必要はない。なぜなら、ステロイド内服中でも入浴は可能であるため。
5.〇 正しい。満月様顔貌が気になる場合も、ステロイド薬の内服を続ける。なぜなら、自己判断によるステロイドの中止は、ステロイド離脱症候群やネフローゼ症候群の再燃リスクを増加させるため。内服の調整・変更は医師の判断で行うよう指導が必要である。

副腎皮質ステロイド薬とは?

【ステロイドの機序】
ステロイドは細胞の中に入った後にグルココルチコイド受容体に結合する。ステロイドの結合したグルココルチコイド受容体は、細胞の核内へ移行し、炎症に関与する遺伝子の発現を調節すると言われている。 この結果として強力な抗炎症作用と免疫抑制作用が発揮される。

【ステロイドの副作用】
軽度:中心性肥満、体重増加、満月様顔貌
重度:消化管潰瘍、糖尿病、感染症、骨粗鬆症・骨壊死、筋炎、精神症状(抑うつ、せん妄)

ステロイドを長期的に内服した場合、体内でステロイドホルモンが分泌されなくなることがある。そのため、急に薬の内服を止めると体内のステロイドホルモンが不足し、倦怠感や血圧低下、吐き気、低血糖などの症状が起こることがある。これをステロイド離脱症候群という。

(※参考:「副腎皮質ステロイド」日本リウマチ学会様HP)

 

 

 

 

 

次の文を読み100〜102の問いに答えよ。
 Aさん(24歳、初産婦、会社員)は、現在、両親と妹の4人で暮らしている。パートナー(24歳、会社員)と結婚する予定である。Aさんは、妊娠週の妊婦健康診査で「朝起きると気持ちが悪くあまり食べられません。台所から食べ物の匂いがするだけで吐き気がします」と話している。

100 Aさんへの食事指導で最も適切なのはどれか。

1.水分は温かい飲料にする。
2.栄養のバランスのよい食物を摂取する。
3.1回量を少なくして食べる回数を増やす。
4.カロリーの高い食物を積極的に摂取する。

解答3

解説

本症例のポイント

・Aさん(24歳、初産婦、会社員)
・4人暮らし:両親と妹。
・パートナー(24歳、会社員)と結婚する予定。
・妊娠8週の妊婦健康診査で「朝起きると気持ちが悪くあまり食べられません。台所から食べ物の匂いがするだけで吐き気がします」と。
→本症例は、起床時に食欲不振・悪心を訴えている。これは妊娠初期に最もよくみられるつわり症状と考えられる。つわりとは、妊娠によるホルモンバランスの変化によって生じる、悪心(吐き気)、嘔吐、食べ物の好みの変化などの総称である。妊娠12週~14週ころに軽減するが、個人差が大きいため、一概にこの時期とはいいきれない。つわりは妊娠8週目~10週目ごろに症状のピークを迎える場合が多いとされている。

1.× 必ずしも、水分は温かい飲料にする必要はない。なぜなら、水分不足に陥ると脱水症状や循環不良に陥ってしまうため。冷たい・温かい飲料にかかわらず、水分摂取が必要となる。飲めない場合、氷を口に含む方法もある。ちなみに、冷たい物を飲み過ぎると、体を冷やすだけでなく、胃腸を冷やしてしまい、消化機能が弱まる可能性もある。
2.× 「栄養のバランスのよい食物を摂取する」より、食べられるときに食べたいものを少しずつ摂取するように指導する。妊婦の気分を大切にするほうがよい。つわりは、妊娠12週~14週ころに軽減するため、焦らずに療養を続けるように促す。
3.〇 正しい。1回量を少なくして食べる回数を増やす。なぜなら、悪心や食欲不振があるときは、1回に非妊時と同じ量の食事をすることは難しいため。できるだけ食事を頻回にとる必要があるため、食事の内容を強制せず食べられるものを食べられるときに摂取するようにする。
4.× 必ずしも、カロリーの高い食物を積極的に摂取する必要はない。なぜなら、カロリーの高い食物を積極的に摂取しても、吐いてしまえば元も子もないため。食品の種類や栄養価を考えるより、食べられるものを少量ずつでも食べればよい。多くは、妊娠12~16週には自然に症状が軽快するため、焦らずに療養を続けるように促す。

マイナートラブルとは?

マイナートラブル(minor trouble)とは、小さな問題という意味で、妊娠に伴って生ずる不快症状を指す。妊娠による生理的変化や心理的な要因によって引き起こされる種々の不快症状で、重篤な器質的疾患を伴わないものをいう。不快感の程度は個人差が大きく、妊娠の経過に伴い自然に軽快・回復したり、新たな症状が自覚されたりすることもある。マイナートラブルは、妊娠によって生ずる体の生理的変動が、また精神的変化が不定愁訴の原因となっている場合が多いが、そのほか、妊娠による心理的葛藤や不安などが自律神経症状やその他の精神的および身体的症状を起こしやすくしている。

 

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