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6 肺サーファクタントの分泌によって胎児の肺機能が成熟する時期はどれか。
1.在胎10週ころ
2.在胎18週ころ
3.在胎26週ころ
4.在胎34週ころ
解答4
解説
肺サーファクタントとは、肺胞の空気が入る側へと分泌されている界面活性剤である。なお、肺サーファクタントは単一の成分ではなく、リン脂質を主成分とした混合物である。出生して肺呼吸が始まったときに肺サーファクタントが欠乏していると、肺胞内壁の水分が作り出す表面張力による肺を押しつぶすような力に対抗できない。肺がつぶれて伸展できず呼吸が障害される(新生児呼吸窮迫症候群の原因)。医薬品としての肺サーファクタントを治療に使う。
1~3.× 在胎10週ころ/在胎18週ころ/在胎26週ころの肺機能はまだ成熟していない。
4.〇 正しい。在胎34週ころになると、肺サーファクタントが十分な量になり、肺機能は完成する。臓器のなかで肺機能が最後に成熟する。妊娠34週になると、肺の働きが成熟する。胎児の大きさは、個人差は大きいが体重1650~2663gとなる。妊娠34週になると、肺の中の肺胞をふくらませる「肺サーファクタント」という成分が十分に作られるようになる。肺サーファクタントとは、肺胞の空気が入る側へと分泌されている界面活性剤である。なお、肺サーファクタントは単一の成分ではなく、リン脂質を主成分とした混合物である。肺胞内の水分の表面張力を減少させることで、肺胞がつぶれてしまうのを防いでいる。
7 入院患者の与薬時に誤認を防止するために確認するのは患者の名前とどれか。
1.診察券
2.お薬手帳
3.健康保険証
4.ネームバンド
解答4
解説
1.× 診察券は、通院中の患者の受付・内服薬など管理に役立つものである。入院中の患者の与薬時には使用しない。診察券とは、一度病院を受診するともらうことになる病院独自の券のことである。受付での診察券には、患者の識別や事務処理の軽減、受付の効率化などの役割がある。
2.× お薬手帳は、通院中の患者の受付・内服薬など管理に役立つものである。入院中の患者の与薬時には使用しない。お薬手帳とは、日本において導入されている個人健康情報管理の一制度で、薬の服用履歴や、既往症、アレルギーなど、医療関係者に必要な情報を記載する手帳の俗称である。 医師・歯科医師や薬剤師が、患者がどのような薬をどのくらいの期間使っているのかを確認するために使用する。
3.× 健康保険証は、通院中の患者の受付・内服薬など管理に役立つものである。入院中の患者の与薬時には使用しない。健康保険証とは、公的医療保険の被保険者に配布される、カード型の保険証のことである。保険者が提供する医療サービスを受けるための証明書である。
4.〇 正しい。ネームバンドは、患者誤認防止のため入院患者につけてもらう。患者本人の確認には、入院時に装着する「ネームバンド」と、患者本人にフルネームで名前を確認することが必須となっている。識別用ネームバンドとは、入院中に患者の手首に装着されるベルトのことである。患者識別のために用いられている。 医療安全において、ネームバンドを用いた患者誤認予防は、年々その重要性を増している。ネームバンドに、氏名や年齢、ID、バーコードなどが記載されている。
8 基礎代謝量が最も多い時期はどれか。
1.青年期
2.壮年期
3.向老期
4.老年期
解答1
解説
基礎代謝量とは、生体が正常に生命を維持するために必要な代謝量のことである。基礎代謝量は、体表面積/性別/年齢/体格/体温/ホルモンなどの影響を受けるものである。
1.〇 正しい。青年期は基礎代謝量が最も多い時期である。なぜなら、身体の発達が急速で、活動量も増えるため。それ以降少しずつ低下していく。青年期とは、11歳から20歳までの時期である。
2.× 壮年期とは、30歳代から60歳代くらいまでを指す。社会的役割が増大し、心理的に最も充実するが、種々の身体機能は徐々に低下し始める時期である。
3.× 向老期とは、概ね60歳前後から65歳前後までを指す。発達課題として、人生の完成性を目指すことや健やかな老年期の移行、地位・役割の変化への適応と示されている。
4.× 老年期とは、一般的に65歳以上を指す。
9 介護老人保健施設の設置目的が定められているのはどれか。
1.介護保険法
2.健康保険法
3.地域保健法
4.老人福祉法
解答1
解説
介護老人保健施設とは、要介護者であって、主としてその心身の機能の維持回復を図り、居宅における生活を営むことができるようにするための支援が必要である者(要介護者)に対し、施設サービス計画に基づいて、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設として、第九十四条第一項の都道府県知事の許可を受けたものをいい、介護保健施設サービスとは、介護老人保健施設に入所する要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて行われる看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話をいう。(※引用:「介護保険法」e-GOV法令検索様より)
1.〇 正しい。介護保険法は、介護老人保健施設の設置目的が定められている。ちなみに、介護保険法とは、1997年12月に公布された法律で、40歳以上で介護が必要になった人の自立生活を支援するために、国民が負担する保険料や税金を財源として、日常生活の行為にかかるさまざまな介助やリハビリなどのサービスにかかる給付を行うことを目的にしている。加齢に伴って生じる心身の変化による疾病等により介護を要する状態となった者を対象として、その人々が有する能力に応じ、尊厳を保持したその人らしい自立した日常生活を営むことができることを目指している。
2.× 健康保険法とは、労働者及びその被扶養者の業務災害以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関する医療保険給付等について定めた日本の法律である。
3.× 地域保健法とは、地域保健対策の推進に関する基本指針、保健所の設置その他地域保健対策の推進に関し基本となる事項を定めることにより、母子保健法その他の地域保健対策に関する法律による対策が地域において総合的に推進されることを確保し、地域住民の健康の保持及び増進に寄与することを目的として制定された法律である。
4.× 老人福祉法とは、老人の福祉に関する原理を明らかにするとともに、老人に対し、その心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な措置を講じ、もって老人の福祉を図ることを目的として制定された法律である。老人福祉施設(特別養護老人ホーム)の設置を定めている法律である。
10 病床数300床以上の医療機関で活動する感染制御チームで適切なのはどれか。
1.医師で構成される。
2.各病棟に配置される。
3.アウトブレイク時に結成される。
4.感染症に関するサーベイランスを行う。
解答4
解説
感染制御チームとは、病院など医療施設において感染管理を担当する専門職によるグループを指す。施設によって感染防止チーム、院内感染対策チームとも呼ばれる。感染制御チームの役割は、院内感染対策として職員の健康管理、教育、感染対策相談(コンサルテーション)、発生動向監視(サーベイランス)、対策実施の適正化(レギュレーション)、および介入(インターベンション)を行う。
1.× 「医師」だけではなく、複数の医療従事者(医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師など)で構成される。
2.× 「各病棟」ではなく、各医療機関に配置される。感染制御チームとは、病院など医療施設において感染管理を担当する専門職によるグループを指す。
3.× 「アウトブレイク時(通常発生しているレベル以上に感染症が増加する時)」だけ結成されるのではなく、普段(平常時)から設置されている。なぜなら、日常的に感染管理活動を行い、患者や職員を感染から守る役割を持つため。
4.〇 正しい。感染症に関するサーベイランス(発生動向監視)を行う。感染症サーベイランスとは、感染症が発生した状況を調査・監視することで、感染症のアウトブレイクを未然に防ぐ取り組みである。感染症サーベイランスとは、感染症の発生状況を調査・集計することにより、感染症の蔓延と予防に役立てるシステムのことである。感染症法(第12条及び第14条)に基づき、診断医療機関から保健所へ届出のあった情報について、保健所から都道府県庁、厚生労働省を結ぶオンラインシステムを活用して収集し、専門家による解析を行い、国民、医療関係者へ還元(提供・公開)することで、感染症に対する有効かつ的確な予防対策を図り、多様な感染症の発生・拡大を防止するものとなっている。患者の発生情報を統一的な手法で持続的に収集・分析し得られた情報を「疾病の予防と対策」のために迅速に還元するものである。(参考:「サーベイランスについて」厚生労働省HPより)