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31 施行日が最も新しい法律はどれか。(※解答なし)
1.高齢社会対策基本法
2.高齢者の医療の確保に関する法律
3.高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律
4.地域における医療及び介護の総合的な確保を促進するための関係法律の整備等に関する法律
解答(※解答なし)
理由:選択肢に誤りがあり正解が得られないため
解説
1.× 高齢社会対策基本法は、平成7年12月16日施行された。高齢社会対策基本法とは、高齢社会対策を総合的に推進し、経済社会の健全な発展と国民生活の安定向上を図ることを目的とした法律である。高齢社会対策の基本理念として、公正で活力ある、地域社会が自立と連帯の精神に立脚して形成される、豊かな社会の構築を掲げている。
2.× 高齢者の医療の確保に関する法律は、旧『老人保健法(昭和58年2月1日施行)』を、平成18年に改題・改正したもので、平成20年4月1日施行である。高齢者の医療の確保に関する法律とは、国民の高齢期における適切な医療の確保を図るため、医療費の適正化を推進するための計画の作成および保険者による健康診査等の実施に関する措置を講ずるとともに、高齢者の医療について、国民の共同連帯の理念等に基づき、前期高齢者に係る保険者間の費用負担の調整、後期高齢者に対する適切な医療の給付等を行うために必要な制度を設け、もって国民保健の向上および高齢者の福祉の増進を図ることを目的とした法律である。
3.× 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律は、平成18年4月1日施行された。高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律とは、通称、高齢者虐待防止法ともいい、高齢者の虐待の防止に関する国の責務、虐待を受けた高齢者の保護措置、養護者の高齢者虐待防止のための支援措置を定めた日本の法律である。
4.× 『地域における医療及び介護の総合的な確保を促進するための関係法律の整備等に関する法律』は、存在しない。『地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(医療・介護総合確保推進法)』が正しい法律名である。本法は、公布日(平成26年7月)に施行された。
32 保健師助産師看護師法に定められているのはどれか。
1.免許取得後の臨床研修が義務付けられている。
2.心身の障害は免許付与の相対的欠格事由である。
3.看護師籍の登録事項に変更があった場合は2か月以内に申請する。
4.都道府県知事は都道府県ナースセンターを指定することができる。
解答2
解説
保健師助産師看護師法とは、保健師・助産師および看護師の資質を向上し、もって医療および公衆衛生の普及向上を図ることを目的とする日本の法律である。通称は保助看法。(※一部引用:「保健師助産師看護師法」厚生労働省HPより)
1.× 免許取得後の臨床研修の義務はない。ただし、処分を受けた看護師等に対する再教育研修の規定はある。
2.〇 正しい。心身の障害は、免許付与の相対的欠格事由である。心身の障害で業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定める者には、免許を与えないことがある。絶対的欠格事由とは、「欠格事由に該当するといかなる場合であっても資格の習得ができない理由」のことである。 一方で、相対的欠格事由とは、「欠格事由に該当してもケースバイケースで判断されるため、資格の習得ができることもあればできないこともある理由」である。
3.× 看護師籍の登録事項に変更があった場合は、「2か月以内」ではなく30日以内に(厚生労働大臣に)申請する。
4.× 都道府県知事は、都道府県ナースセンターを指定することができるが、これは『看護師等の人材確保の促進に関する法律』である。
この法律は、我が国における急速な高齢化の進展及び保健医療を取り巻く環境の変化等に伴い、看護師等の確保の重要性が著しく増大していることにかんがみ、看護師等の確保を促進するための措置に関する基本指針を定めるとともに、看護師等の養成、処遇の改善、資質の向上、就業の促進等を、看護に対する国民の関心と 理解を深めることに配慮しつつ図るための措置を講ずることにより、病院等、看護を受ける者の居宅等看護が提供される場所に、高度な専門知識と技能を有する看護師等を確保し、もって国民の保健医療の向上に資することを目的とする(※引用:「看護師等の人材確保の促進に関する法律」厚生労働省HPより)。
33 患者の情報の取扱いについて正しいのはどれか。(※解2つ)
1.看護師の守秘義務は医療法で規定されている。
2.統計的に処理された情報から患者個人を特定できる。
3.利用目的が明確であっても患者の情報の活用は制限される。
4.転院先の病院と患者の情報を共有する場合は患者の同意が必要である。
解答3/4(複数の選択肢が正解)
理由:複数の正解があるため。
解説
1.× 看護師の守秘義務は、「医療法」ではなく、保健師助産師看護師法で規定されている。医療法とは、病院、診療所、助産院の開設、管理、整備の方法などを定める日本の法律である。①医療を受けるものの利益と保護、②良好かつ適切な医療を効率的に提供する体制確保を主目的としている。ちなみに、保健師助産師看護師法とは、保健師・助産師および看護師の資質を向上し、もって医療および公衆衛生の普及向上を図ることを目的とする日本の法律である。通称は保助看法。(※一部引用:「保健師助産師看護師法」厚生労働省HPより)
2.× 統計的に処理された情報から患者個人を特定するのは困難である。なぜなら、連結不可能匿名化などの統計的処理を行っているため。
3.〇 正しい。利用目的が明確であっても、患者の情報の活用は制限される。なぜなら、特定された目的の達成に必要な範囲を超えて無断で個人情報を取り扱ってはならないため。これは、「個人情報保護法(16条1項)」で規定されている。
4.〇 正しい。転院先の病院と患者の情報を共有する場合は、患者の同意が必要である。なぜなら、転院先の病院のような第三者と情報を共有する場合は、事前に患者の同意が必要であると「個人情報保護法(28条1項)」で規定されているため。患者情報の取り扱いは、守秘義務があることから、法律等に規定がある場合を除き、個人の特定につながる情報は本人等の同意がない限り原則として提供できない。
個人情報保護法とは、個人情報の保護に関する法律の略称である。個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とした個人情報の取扱いに関連する日本の法律である。定義(第2条)には、「この法律において『個人情報』とは、生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述などにより特定の個人を識別できるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む)をいう」とされている。
個人情報保護に関するコンプライアンスプログラムの要求事項では、センシティブ情報の具体的項目に関して、以下の5項目を挙げている。①思想及び信条に関する事項、②政治的権利の行使に関する事項、③労働者の団体交渉に関する事項、④医療、性に関する事項、⑤犯罪の経歴、人種、民族、社会的身分、門地並びに出生地及び本籍地など社会的差別の原因となる事項である。
34 車椅子による移送で適切なのはどれか。
1.エレベーターの中で方向転換する。
2.急な下り坂では前向きに車椅子を進める。
3.ティッピングレバーを踏み、段差を乗り越える。
4.移乗する前にフットレスト<足のせ台>を下げる。
解答3
解説
(画像引用:公益財団法人 交通エコロジー・モビリティ財団様HP)
1.× エレベーターの中で方向転換する必要はない。なぜなら、エレベーター内は十分な広さがなく、同乗者にぶつかる危険であるため。基本的に、エレベーター内で方向転換は行わず、エレベーター乗車前に行い後向きで進入する。これは、前輪がエレベーターの隙間に入り込まないようにするため。また、前向きでエレベーターに乗ってしまうと下りる際に後ろ向きとなるため、進行方向の状況が確認できず不安を与えるためである。
2.× 急な下り坂では、「前向き」ではなく後向きに車椅子を進める。なぜなら、前向きだと患者が前かがみとなったり、もし介助者の手が離れてしまったとき、暴走してしまう恐れがあるため。
3.〇 正しい。ティッピングレバーを踏み、段差を乗り越える。なぜなら、ティッピングレバーを踏むと前輪が上がり段差を乗り越えることができるため。段差を乗り越えるときは、患者の背が背もたれから離れないように声をかけると良い。ちなみに、ティッピングレバーとは、介助者が踏む後輪の内側にあるレバーである。
4.× 移乗する前にフットレスト<足のせ台>を、「下げる」のではなく上げる。なぜなら、フットレストが下がったままだと、移乗時にフットレストを跨がないとならず、つまづき転倒の危険性が上がるため。したがって、フットレストは、移乗後に下げる。
35 病室環境に適した照度はどれか。
1.100〜200ルクス
2.300〜400ルクス
3.500〜600ルクス
4.700〜800ルクス
解答1
解説
JIS(日本工業規格)照明基準によれば、病室内の照度は100~200ルクスが推奨される。したがって、選択肢1.100〜200ルクスが正しい。
2.× 300〜400ルクスは、病室の読書灯の推奨照度である。
3.× 500〜600ルクスは、ナースステーションの推奨照度である。
4.× 700〜800ルクスは、処置室・診察室などである。
(※図引用:「照度基準」日本工業標準調査会様より)